『ストレスの4徴候』とはストレス刺激によって生じる主要なストレス反応のことで、下記の4つを指す。

 

①副腎肥大

②胸腺の萎縮

③胃の出血性潰瘍

④性腺機能障害

 

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①副腎肥大

 

ストレス刺激がより強く、そして長期間続くと、体は自分自身を守るために副腎からストレスホルモンと言われる「コルチゾール」や「アドレナリン」「ノルアドレナリン」を大量に分泌する。

 

このストレス刺激の強い状況の一例をあげると、敵に立ち向かったり逃げようとする状況が挙げられる。

 

この際に我々の体は、瞳孔を開き、心拍数を増して血圧をあげ、それとともに内臓の血流を減少させ、その分筋肉内の血流を増やす。そして物をつかみやすくするため手足の発汗を促すといった変化を起こす。

 

強いストレス刺激が加えられると、このような変化を起こさせる「ノルアドレナリン」や「アドレナリン」が副腎から多量に分泌される。

 

そして、これらのホルモンが多量に分泌される環境が続くことで、副腎が徐々に肥大していく。

 

 

②胸腺の萎縮

 

胸腺は、T細胞というリンパ球を供給する器官である。

 

副腎から分泌される多量のコルチゾールは、リンパ球を減少させる働きがあるため、リンパ球が豊富に胸腺は結果的に萎縮してしまう。

 

 

③胃の出血性潰瘍

 

過度のストレス刺激によって、自律神経系の調和とその機能が乱れ、さらにはコルチゾール・アドレナリン・ノルアドレナリンが過度に分泌されて、胃粘膜の血流が低下する。

 

また、胃酸の分泌は亢進され、胃粘膜の再生が障害されることなどが重なり、出血性潰瘍が起きる。

 

 

④性腺機能障害

 

ストレス刺激によって、視床下部-下垂体-副腎という軸が活性化されると、まず最初に、視床下部でこの軸を刺激するのが『副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン』である。

 

このホルモンを分泌する神経が、逆に『性腺刺激ホルモン放出ホルモン』の分泌を抑えてしまうため、その結果、性腺刺激ホルモンの分泌が低下して、男女を問わず、性腺機能が低下し、性機能が障害されることとなる。