この記事では、理学療法士・作業療法士のリハビリ治療として馴染み深い『関節モビライゼーション』と『AKA博田法』の違いを記載する。

 

関節モビライゼーションやAKA博田法に興味を持っている人は、様々に存在する情報の一つとして参考にしてみてほしい(この情報だけで判断せず、様々な情報に触れることをお勧めする)。

 

※ちなみに、AKA博田法は「博多法」と間違いやすいが、「博田法」が正解。

 

※海外では、関節包内運動の治療技術は全てがAKA(arthrokinematic approach)と呼ばれるため、関節モビライゼーションも(厳密)にはAKAに含まれてしまう(なので、厳密には「AKA」と「AKA博田法」は別物となる)。

 

以降はAKA博田法を「AKA」と略して記載。

 

関節モビライゼーションとAKAの違い

 

関節モビライゼーションとAKAの違いに関しては、「書籍:関節運動学的アプローチ博田法第2版P82-83」で以下の様に記述されている。

 

 

AKA

モビライゼーション

治療技術

1.運動療法と徒手療法

2.関節運動学に基づく

3.関節神経学を考慮

1.徒手療法のみ

2.一部関節運動学に基づく

3.強力な矯正を含む

対象

1.滑膜関節のみ

2.体幹の関節を個別治療

仙腸関節・椎間・肋骨など

1.関節と他の結合

椎間板を含む

2.体幹の多関節同時治療あり

目的

1.関節包内運動障害の治療

2.関節包、靭帯、筋、腱の伸張

3.神経筋再教育

4.筋力増強

1.動きの悪い関節を動かす

  関節包・靭帯の伸張を含む

2.痛みの治療

診断

1.神経学的診断の補助

2.筋力テスト

なし

 

AKAは関節モビライゼーションの離開法・滑り法・凹凸の法則を参考に開発された。
なので一部類似点があるが、以下の点で大きく異なる。

  • AKAは運動療法と徒手療法を含む
  • 全ての技術が関節運動学に基づく
  • 関節神経学を考慮する

 

※中でも、関節神経学を考慮するのは特筆すべきことである。
また治療対象では以下の違いがある。

 

 

  • AKAは滑膜関節の一つ一つを治療するので、どの関節の治療が効果的だったかが分かる
  • 一方で関節モビライゼーションは、脊椎の多分節を同時に治療するのが一般的である。

 

・・・・・・・・・これが、関節モビライゼーションとAKAのザックリした違いである。

 

何となく理解してもらえただろうか?

 

ではでは、前起きはこのくらいにして、本題に入っていく。

 

 

AKA教本に記載してある関節モビライゼーションは正しい?

 

皆さんは前述した解説を読んで、どう思っただろうか?

 

どちらを学びたいと思っただろうか?

 

恐らくAKAだと思う(違っていたら申し訳ない)。

 

大多数のAKA・関節モビライゼーションの知識のない人からすると「何だか(関節モビライゼーションと比べて)AKA凄そう」と思うだろう。

 

そして、恐らく一覧表もそう思ってもらえることを前提として作られている節がある

 

しかし、関節モビライゼーションを少しでも学んでいる者からすれば、非常に違和感を覚える一覧表なのではないだろうか?

 

でもって、この記事で主張したいのは「AKAは凄い(関節モビライゼーションは劣っている)」とか「AKAは大したことない(関節モビライゼーションのほうが優れている)」とかいった、個人的な主観ではない。

 

単純に「関節モビライゼーションに関する客観的事実」を基に一部修正していこうと思う。

 

 

「治療技術」と「治療目的」に関する関節モビライゼーションとAKAの違い

 

教本に記述されているAKAと関節モビライゼーションの「治療技術」と「治療目的」の違いは以下の通り。

 

 

AKA

モビライゼーション

治療技術

1.運動療法と徒手療法

2.関節運動学に基づく

3.関節神経学を考慮

1.徒手療法のみ

2.一部関節運動学に基づく

3.強力な矯正を含む

目的

1.関節包内運動障害の治療

2.関節包、人体、筋、腱の伸張

3.神経筋再教育

4.筋力増強

1.動きの悪い関節を動かす

  関節包・靭帯の伸張を含む

2.痛みの治療

 

この表ではAKAが「徒手療法と運動療法の技術がある」のに対して、関節モビライゼーションは「徒手療法のみの技術しか持っていない」と表現されている。

 

ただし、関節モビライゼーションは『マニュアルセラピー(徒手理学療法)』の一部に過ぎす、マニュアルセラピーを学んでいる人が「関節モビライゼーションだけで全てを治療できる」と思っているとは到底思えない。

 

これをAKAに置き換えて表現すると「AKAの関節副運動技術のみ(他動・抵抗構成運動は除外して)で全て治療できる」と言っているのと同じになる。

 

つまり、そもそも論として「AKA(関節副運動・他動構成運動・抵抗構成運動技術で成り立つ)」「関節モビライゼーション(マニュアルセラピーから、軟部組織モビライゼーション・神経系モビライゼーション・PNFやコアエクササイズなどの運動療法などを除外したもの)」を同じ土俵で比べている時点で歪な表になっている(これに関しては後述する)。

 

次に、AKAが「関節運動学に基づく治療技術」なのに対して、関節モビライゼーションは「一部が関節運動学に基づく治療技術」と表記されている。

 

これでは、あたかも「関節モビライゼーションは(ほとんど)関節運動学に基づいていない」と言っているようなものである。

 

しかし実際は、(関節運動学に基づいた)治療面を考慮して刺激を入れる手法が中心であり、マリガンコンセプトでは凹凸の法則に基づいた構成運動を実施することも多い(ただし凹凸の法則自体には議論がある)。

 

まぁ関節モビライゼーションにおける治療技術が100%全てにおいて関節運動学を考慮しているかと聞かれれると「必ずしもそうではない」ため、表現方法としては以下が妥当と言える。

 

「関節モビライゼーションは一部、関節運動学に基づかない治療技術がある」

 

※「一部は関節運動学に基づく」と「一部は関節運動学に基づかない」では与える印象が全く異なる。

 

また、冒頭でも記載したように「AKA」の名称が「AKA博田法」に変わったのは「海外における関節包内運動の治療技術は、全てがAKAと解釈されており、関節モビライゼーションもAKAに含まれるから」との主旨が教本に書かれているし、実際にその様に学んだ。

 

重複するが、「関節モビライゼーションは関節包内運動に考慮した技術であること」を示唆する内容が、AKAの教本自体に記載されている。

 

っということは、AKAでは関節モビライゼーションを「関節運動学を考慮した技術(をメインにしている)」と認めていることになり、にもかかわらず一覧表では「AKAは関節運動学を考慮しているが、関節モビライゼーションは一部しか関節運動学を考慮していない」の如き表現をしているのは、明らかにダブルスタンダードと言える。

 

 

次に「AKAは関節神経学を考慮している」とされているのに対して関節モビライゼーションにはその様な記載がないことから、「関節モビライゼーションは関節神経学を考慮していない」と間接的に表現していることとなる。

 

そして、AKAで強調したい関節神経学がどの様なものかは理解できるが、もっと広義な関節神経学を考えた場合は「関節モビライゼーションも関節神経学を考慮している」と言える。
そもそも教本では、「関節モビライゼーションの目的」の項目に「痛み治療」と記載されている。

 

つまりAKAでは、関節モビライゼーションを「痛み治療の技術である」と認めていることになるのだが、であるならば、AKAでは関節モビライゼーションの「鎮痛機序」をどの様に解釈しているのであろうか?

 

一覧表の「関節モビライゼーションの目的」には「動きの悪い関節を動かす(関節包・靭帯の伸張を含む)」とも記載されており、確かに「動きの悪い関節が動きやすくなることでメカニカルストレスの不均衡が改善され、それが鎮痛に結びつく」といった鎮痛機序も関節モビライゼーションは持っている。

 

しかし一方で、関節構成体に対する神経生理学的作用(ゲートコントロール理論・下降性疼痛抑制系・DNICなど)も利用していることから、「関節モビライゼーションも関節神経学を考慮したアプローチ」に該当するのではないだろうか?

 

関連記事

⇒『ゲートコントロール理論

⇒『DNIC

⇒『内因性オピオイド

⇒『下降性疼痛抑制系

 

そして、AKAが主張したいことが上記のようなものではなく、もっと別の「関節神経学」であるならば、それを表現しなければ読者に誤った印象を与えてしまうことになる。

 

つまり、あたかも、関節モビライゼーションが関節神経学(関節構成体の受容器を刺激する・あるいは抑制するような学問)を考慮していないと読み手に与えてしまいかねないっということだ。

 

ちなみに、関節モビライゼーションの「強力な矯正を含む」というのは間違いではない。

 

(一般的な)関節モビライゼーションには力加減のグレードが存在し、グレードⅢは伸張刺激を加えるが、時として強力な刺激を用いることもある。

 

 

「治療対象」に関するAKAと関節モビライゼーションの違い

 

教本に記述さているAKAと関節モビライゼーションの「治療対象」の違いは以下の通り。

 

 

AKA

モビライゼーション

対象

1.滑膜関節のみ

2.体幹の関節を個別治療

仙腸関節・椎間・肋骨など

1.関節と他の結合

椎間板を含む

2.体幹の多関節同時治療あり

 

確かに、関節モビライゼーションでは滑膜関節以外にアプローチすることもある。

 

例えば、脛腓関節は滑膜関節ではない。⇒『脛腓関節のモビライゼーションを解説

 

あるいは、恥骨結合に対して股関節内転筋のマッスルエナジーテクニックを施行するなど、滑膜関節以外に例外的にアプローチすることがあったりする。

 

なので、この記載は間違いではない。

 

しかし、次の「AKAが体幹の関節を個別治療(仙腸関節・椎間・肋骨など)する」のに対して「関節モビライゼーションは体幹の多関節同時治療あり」との表記は補足(っというか大幅な修正)が必要となる。

 

(冒頭でも示したように)以下のような記述が教本で補足されていることを考えると、「関節モビライゼーションは個別治療(仙腸関節・椎間・肋骨など)をしない」と読み手に思わせてしまうことになる。

 

・AKAは滑膜関節の一つ一つを治療するので、どの関節の治療が効果的だったかが分かる

 

・一方で、関節モビライゼーションは脊椎の多分節を同時に治療するのが一般的である。

 

 

しかし実際は、関節モビライゼーションは脊柱(頚椎・胸椎・腰椎・仙腸関節・肋椎関節・肋鎖関節・胸鎖関節・・・など)における分節的治療を実施するのが一般的であり、それを補足するテクニックとして「脊椎の多分節を同時に治療」も存在する。

 

したがって、関節モビライゼーションにおける治療対象の項目は以下のような表現が妥当だと思われる。

 

「関節モビライゼーションは体幹の関節を個別治療(仙腸関節・椎間・肋骨など)するのが一般的だが、多分節への同時治療も行われることがある」

 

 

「診断」に関する関節モビライゼーションとAKAの違い

 

(別に割愛しても構わないのだが、念のため)AKAと関節モビライゼーションの「診断」における違いも記載しておく。

 

 

AKA

モビライゼーション

診断

1.神経学的診断の補助

2.筋力テスト

なし

 

AKAは理学療法士・作業療法士以外に、医師も実施する治療技術である。

 

従って、医師はAKAを「診断」に用いることができる。

 

一方で関節モビライゼーションは(医師ではなく)理学療法士・作業療法士が用いるので「診断」は出来ない。

※「試験的治療」として臨床推論の一つの材料には出来る。

 

なので、この表記は間違いではない。

※ただし、AKAも理学療法士・作業療法士が実施する場合においては、関節モビライゼーションと同様に「診断」に用いることは出来ない。

 

 

マニュアルセラピーとAKA

冒頭の『治療技術におけるAKAと関節モビライゼーションの違い』で以下のように記載した。

 

そもそも論として「AKA(関節副運動・他動構成運動・抵抗構成運動で成り立つ)」と「関節モビライゼーション(マニュアルセラピーから、軟部組織モビライゼーション・神経系モビライゼーション・PNFやコアエクササイズなどの運動療法などを除外したもの)を同じ土俵で比べている時点で歪な一覧表になっている。

 

つまり、AKAと対比するのであれば関節モビライゼーションではなく、「関節モビライゼーションを含めて体系化された学派」すなわち「マニュアルセラピー」と対比するのが妥当と言える。

 

そして、AKAとマニュアルセラピーを対比させた一覧表は以下となる(自分で勝手に作った)。

 

赤色の部分が修正及び、追加箇所となる。

 

 

AKA

マニュアルセラピー

治療技術

1.運動療法と徒手療法

2.関節運動学に基づく

3.関節神経学を考慮

1.運動療法と徒手療法

2.関節運動学に基づく

  (一部例外あり)

3.関節神経学を考慮

4.強力な矯正を含む

対象

1.滑膜関節のみ

2.体幹の関節を個別治療

仙腸関節・椎間・肋骨など

1.滑膜関節と他の結合

(椎間板を含む)

2.体幹の関節を個別治療

仙腸関節・椎間・肋骨など

(体幹の多関節同時治療あり)

目的

1.関節包内運動障害の治療

2.関節包、靭帯、筋、腱の伸張

3.神経筋再教育

4.筋力増強

1.関節包内運動障害の治療

2.関節包、靭帯、筋、健の伸張

3.痛みの治療

4.神経筋再教育

5.筋力増強

診断

1.神経学的診断の補助

2.筋力テスト

1.神経学的診断の補助

2.筋力テスト

 

治療技術に関して:

治療技術に関しては、マニュアルセラピー(徒手理学療法)は「徒手療法と運動療法」によって構成される。

また、関節モビライゼーションが関節運動学に基づき、(一部の)関節神経学を利用するのは前述したとおり。

 

治療対象に関して:

治療対象に関しても、関節モビライゼーションが体幹の分節的治療をするのは前述した通り。

また、マニュアルセラピー(徒手理学療法)は骨格筋のストレッチングも治療体系に組み込まれているため「筋・腱の伸張」も含まれる。

同様に、神経再教育や筋力増強もマニュアルセラピーには組み込まれている。

 

診断に関して:

診断に関しては、前述したように理学療法士・作業療法士は「診断という行為」が出来ない。

ただし、詳細における「神経学的診断の補助」「筋力テスト」にフォーカスを当てていくと、マニュアルセラピー(徒手理学療法)では「神経ダイナミックテストを含めた神経学的検査」を用いたり、(当然のことながら)筋力テストも実施するので、記載しておいた(別に空欄でも構わない)。

 

 

一応、上記の一覧表に関しては以下を補足しておく

 

①この記事では「治療」という表現を連呼してきたが、そもそも、理学療法士・作業療法士が実施する行為を「治療」と表現することが適切かという議論はある。

 

②「関節神経学を考慮」「関節包内運動障害の治療」「神経筋再教育」という字面はマニュアルセラピー・AKAに共通しているが、それら用語の中身は全く異なる。

 

③一覧表は「AKA」について記載してあるが、博田メソッドは(厳密にはAKAだけでなく)ANTも含んだものを指す。
なので上記表を「AKA」ではなく「博田メソッド」とするならば、一覧表における記述は異なってくる。

 

 

この記事で伝えたかったこと

 

この記事で、「関節モビライゼーションとAKAの違い」を何となく理解してもらえたと思う。

 

ただし、一覧表の紹介だけなので「表面的な記述に終始してしまっている感」は否めない。

 

なので、AKAがTVで紹介した動画を添付しておく。

 

※AKAはアートな要素が強いので、文章の羅列だけで表現するのはまず不可能である。

 

この動画を通して、何となくAKAはこんなものなのだというのをイメージして頂きたい。

 

 

「関節モビライゼーションを学んだことはあるがAKAを学んだことが無い人」は、動画を通して、関節モビライゼーションとAKAは別物だということを理解してもらえるたのではないだろうか?

 

そして、「教本などの字面を追って分かった気になっている」だけでは習得しにくい類であることも何となく理解してもらえるのではないだろうか?

 

※っというか関節モビライゼーションも含めて、字面だけで習得できる人は(よっぽどのゴッドハンドであったり、それまでに他の徒手療法にかなり精通してこない限りは)一般的ではない。

 

※組織へのタッチの仕方、姿勢、絶妙な力加減など、徒手療法の治療成績を高めるためには(教本では表現されていないような)様々なコツがある。

 

私は別に、アンチAKAではない。

 

時として批判的な情報も飛び交っているAKAだが、個人的にアンチではない。

 

なんだかAKAを批判しているような記事に見えたかもしれないが、私も臨床でAKA(主に副運動技術)を使用することがあり、(何度も重複するが)アンチAKAではない。

 

そして、(作用機序が不透明で、一部懐疑的な部分があるのは確かだが)関節モビライゼーションでは出せない効果をAKAで出せることがあるのも事実である。

 

しかし一方で、今回の記事からも分かるように、他の治療技術を「誤った情報」「歪曲した情報」によって踏み台にして自身の優位性を示すというスタンスはいかがなものと思う。

 

そして、関節モビライゼーションを学んでいない人は「教本に書かれてあることが事実」と錯覚してしまい、誤った情報の下で単眼思考に陥ってしまう事もあるのではないだろうか?

 

他の学派を(誤った情報で)貶めなくとも、別の手法でいくらでもAKAをアピールすることは可能なはずだ。

 

例えばSF36などを活用した検証や、RCTでの検証もしているはずであり、それらが十分エビデンスのあるものならば、しっかり情報発信すればよい。

 

そして、今回はAKAにフォーカスしたが、AKAに限らず至る所で「もっともらしいが、実は誤っている情報」は蔓延している。

 

※もしかしたら、私も知らず知らずに、そういう情報を拡散している可能性はある。

 

なので、読み手である各々が(この情報は果たして正しいのか?っといった様に)十分なリテラシーを発揮し、情報を吟味したうえで活用していくということも大切となる。

関連記事⇒『理学/作業療法士の情報収集に大切な情報リテラシーとは!?

 

 

偽AKA博田法に注意

 

この記事は、関節モビライゼーションやAKA博田法に興味を持っている理学・作業療法士に向けて記載している。

 

しかし一方で、AKAに興味を持った一般の方が観覧している可能もゼロではない。

 

なので、その方達には「偽AKA博田法」に注意するよう伝えておく。

 

冒頭でも記載したように「AKA」は「関節包内運動を考慮したアプローチの総称」を意味する。

 

そして巷では、以下の様なAKAの類似用語が、整骨院(接骨院)・整体院が標榜していたりする。

  • AKA療法
  • AKA応用手技
  • AKAテクニック

・・・などなど。

 

しかし、それらは全て(この記事で解説してきた)「AKA博田法」ではない。

 

その理由はAKA博田法の講習会は医師・理学療法士・作業療法士向けにしか開催されていないからである。

 

※つまり彼らは、そもそもAKA博田法を学ぶことが出来ない。

 

そして、AKA博田法を標榜して良いのは、医師・理学療法士・作業療法士の中で、一定以上の技量があると認められている者のみということになっている(AKA博田法は商標登録されている)。

 

重複するが、整骨院(接骨院)・整体院のホームページなどで柔道整復師・あん摩マッサージ師・整体師が標榜しているものはAKA博田法を指していない。

 

ただし、関節包内運動を考慮したアプローチはなされていると思われる。

 

そして、AKA博田法ではないから、それらの技術が優れていないと言っているわけではない。

 

単純に(巷で標榜されている)AKAとAKA博田法は別物だと言っているだけである

 

※関節モビライゼーションや、関節ファシリテーション(SJF)がAKAではあるが、AKA博田法とは別ものであるのと同じように。

 

先ほどの動画でコンセプトが紹介される際も、「AKA」と略称で呼ぶのではなく「AKA博田法」と正式名称で紹介されており、ここでも民間療法とは別物である点が強調されている。

 

 

マニュアルセラピー(徒手理学療法)とは

 

AKAは動画で紹介したので、最後にマニュアルセラピーに関する記事を紹介して終わりにする。

 

そもそも、モビライゼーションは「マニュアルセラピー」を構成する一つの要素に過ぎない。

 

そして、マニュアルセラピーを構成する要素は、例えば以下が挙げられる。

 

 

関節モビライゼーション

まずは、今回のテーマとなった関節モビライゼーションがマニュアルセラピーの要素の一つに該当する。

上記リンク先では、脊柱は記載してないものの、四肢に関する簡単なモビライゼーションを取り上げて、分かりやすく解説している。

ブログレベルで学習可能なものが多いので、是非臨床でも活用してみてほしい。

また、AKAの関節副運動技術では仙腸関節へアプローチすることも多いが、関節モビライゼーションによる仙腸関節へのアプローチに関しては(簡易版のモビライゼーションではあるが)以下で言及しているので、こちらも参考にしてみてほしい。

⇒『仙腸関節障害を治療しよう

 

 

ストレッチング

ストレッチングも、体系化されたマニュアルセラピーを構成する要素の一つである。

上記リンク先では、ストレッチングの概要に加えて、複数の骨格筋に対するストレッチングについても言及している。

ストレッチングもブログレベルでは表現しやすい内容なので、何らかの形で活用してもらえればと思う。

 

 

マッサージ

マッサージも、体系化されたマニュアルセラピーを構成する要素の一つである。

そして、上記リンク先では(非常にザックリとではあるが)マッサージを包括的に解説している。

※ちなみに、ストレッチング・マッサージの他にも筋筋膜リリース・等尺性収縮後弛緩テクニックなどは『軟部組織モビライゼーション』として体系化されている。

 

 

神経系モビライゼーション

神経学的検査の一つである神経動力学テストを、神経系モビライゼーションに応用することが出来る。

上記リンク先では、神経動力学テストの一覧を記載している。

 

 

コアマッスルの段階的トレーニング

PNFを臨床で活用しよう

上記で記載してあるような、局所安定作用筋の機能賦活を目標としたスタビライゼーション、神経系による運動制御を図るモーターコントロールといったことも考慮する。

つまり、徒手療法のみならず、運動療法もマニュアルセラピーの範疇に入るという事になる。

 

 

マニュアルセラピー(徒手理学療法)って何だ?

ここまで、「マニュアルセラピー」「マニュアルセラピー」と連呼してきたが、「そもそもマニュアルセラピーとは何か」について、上記リンク先で記載している。

この記事を通して、少しでも徒手理学療法に関する情報を、整理をしてもらえると幸いである。