等尺性収縮後弛緩テクニック
- 目的:
-
- 筋性疼痛の緩和
- 筋スパズムなどによって起こった反射的な筋短縮の改善
(PNFは構造的な短縮の改善も目的となります。)
- 作用:
- ターゲットとなる筋に収縮を加えた後に、その筋の緊張が弛む
- 原理:Ib抑制を利用
-
- 目的とする筋の収縮
↓ - その筋に存在するゴルジ腱器官が興奮
↓ - その興奮がIb知覚線維を通って脊髄後角に入る
↓ - 脊髄内で抑制性介在ニューロンを介して目的とする筋のα運動ニューロンの興奮性を低下させる
↓ - 目的とする筋の緊張が緩む
※補足として、Ib知覚線維を通って脊髄後角に入った興奮は、興奮性介在ニューロンを介して拮抗筋には興奮性の刺激を伝えます。
- 目的とする筋の収縮
※Ib抑制のもっと詳しい解説はこちらから
⇒ブログ:伸張反射/Ib抑制/Ia抑制(相反抑制)を極めよ!!
等尺性収縮後弛緩テクニックの分類
有名な等尺性収縮後弛緩テクニックを下記に分類しました。
テクニック | ターゲット | 体幹の分節的 アプローチ |
脊柱スタビライゼーションへの応用 | 収縮強度 |
---|---|---|---|---|
筋性疼痛 筋の反射的短縮 |
あり | 学派によっては、あり (分節的なテクニック) |
適刺激(弱~中) | |
筋性疼痛 筋の反射的短縮 |
あり (非常に複雑) |
あり (分節的なテクニック) |
適刺激(弱~中) | |
ホールド リラックス |
筋性疼痛 筋の反射的短縮 筋の構造的短縮 |
なし | なし (ただし、PNF法で考えるとあり) |
適刺激(弱~強) |
※反射的短縮の解説はこちらから⇒用語解説:筋ガーディングと筋スパズム
※反射的短縮と疼痛の因果関係はこちらから⇒持続的な筋収縮と交感神経作用による痛みの悪循環
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