関節モビライゼーション(Joint mobilization)とは
関節モビライゼーション(Joint mobilization)の定義は様々存在します。
なので、このホームページでは、『疼痛・可動域制限を改善を目的とした、関節に対する高速低振幅以外の徒手的操作技術のこと』とさせてもらいます。
※ちなみに、欧米の徒手理学療法では『洗練された他動運動 the skilled passive movement to a joint』を関節マニピュレーション(Joint manipulation)と呼び、この用語はモビライゼーションも含まれた意味として用いられています。
ポジショニング
- 疼痛改善目的の場合:現在の静止肢位・治療肢位
- 可動域改善目的の場合:静止肢位・治療肢位
(治療肢位・静止肢位・現在の静止肢位はこちらを参照⇒用語解説)
可動時の注意点
- 必ず治療面に対しての並進運動を行う。
(並進運動はこちらを参照⇒用語解説) - 可能な限り固定手・可動手共に関節の近位部を把持する。
- 体重移動で操作し、手は極力リラックスさせることで関節包内運動を感じる。
関節モビライゼーションの効果
関節モビライゼーションには以下の効果が期待されます。
- 機械的効果(mechanical effects)
- 制限組織の伸張
- 関節内癒着の剥離
- 関節アライメントの矯正
- 関節包内運動の円滑化
- 神経生理学的効果(neurophysiological effects)
- 疼痛抑制効果
関連記事⇒『ブログ:内因性疼痛抑制系のまとめリスト』 - 筋緊張抑制効果⇒マッスルガーディングの解除にも有効
(マッスルガーデニングの詳細は⇒用語解説参照)
- 疼痛抑制効果
- 栄養・循環に対する生理的効果(nutrition/cardiovascular effects)
- 関節軟骨栄養供給促進
- 血行/代謝改善
- 関節軟骨の修復促進
- 心理的効果(psychological effects)
- 徒手接触による不安・過緊張の軽減
※いわゆるプラシーボ効果
- 徒手接触による不安・過緊張の軽減
関節モビライゼーションの禁忌
関節モビライゼーションの禁忌としては以下が挙げられています。
- 絶対禁忌(絶対に実施してはいけないもの):
-
- 腫瘍性疾患
- 脊髄や馬尾神経の損傷
- 1つ以上の頸椎神経根が損傷を受けているか、2つ隣接した腰神経根が損傷を受けているとき
- 関節リウマチの頸椎
- 急性炎症性関節炎または腐敗性関節炎
- 重度の老年性骨粗鬆症
- 脊椎すべり症・分離症を有している関節
- 過剰運動性(hypermobility)有している関節
- 相対禁忌(絶対に実施してはいけないわけではないが、細心の注意を要すもの):
-
- 神経学的兆候が存在するとき
- 関節リウマチの胸椎・腰椎
- 老年性の骨粗鬆症
- 脊椎すべり症・分離症を有している関節以外の分節への治療への治療時
- 脊柱に関して、過剰運動性(hypermobility)を有している関節以外の分節への治療時
各学派が提唱している関節モビライゼーション
関節モビライゼーションには下記のように、学派によって様々な方法があります。
1.持続的な並進運動(カルテンボーンのグレード)
- グレードⅠ:緩み(loosening)
- 関節の引き離しの増加が関知されずに引き起こされる、極めて小さい牽引
関節かかる正常な圧迫を取り除くことができる
疼痛の軽減を目的に活用(疼痛が強い場合)
「現在の静止肢位」にて「牽引(あるいは小幅での振幅)」を用いる - グレードⅡ:緊張(tightening)
- たるみ域(slack zone)の中で『関節を囲む組織の緩みがとれる極めて小さい抵抗感が生じるポイント』から、次に組織がピンと張るまでの範囲を超え、移行区域(transition zone)という抵抗感が感じられる範囲の最後に生じる顕著な抵抗(first stop)までの動き
「現在の静止肢位」にて「牽引」を用いる - グレードⅢ:伸張(stretching)
- first stopから更に可動させることにより組織を伸長させる動き
いわゆる「関節モビライゼーション」は、グレードⅢの併進運動を指すことが多い。
「静止肢位」あるいは「治療肢」位にて「牽引」や「滑り」を用いる
※グレードⅠからⅡの移行区域の手前までの可動は疼痛緩和を目的に、神経生理学的効果・循環の改善を狙って施行します。その中で、呼吸に合わせて移行区域の手前までの牽引を加え、呼気時にグレードⅠまで力をゆっくりゆるめていく牽引テクニックをインターミッショントラクション(intermission tranction)と呼びます。
※グレードⅡのfirst stopまでの可動は筋スパズム可動域制限の改善やリラクゼーションを目的に、神経生理学的効果・循環の改善を狙って施行します。
※グレードⅢは可動域改善を目的に、主として機械的な伸張刺激を狙って施行します。
※slack zoneの最後に生じる極めて小さい抵抗が生じるまで(=移行区域の手前まで)をグレードⅡ、それ以降をグレードⅢとする考え方もあります。
2.振幅(メイトランドのグレード)
- グレードⅠ
- 可動域初期で行われる小さい振幅
- グレードⅡ
- 可動域内しかし最終域に達する前(全可動域の中間くらい)に行われる大きい振幅
- グレードⅢ
- 可動域終末までで行われる大きい振幅
- グレードⅣ
- 可動域終末までで行われる小さい振幅
※グレードⅠ・Ⅱは筋緊張の低下や疼痛の緩和を目的に、神経生理学的効果・循環の改善を狙って施行します。
※グレードⅢ・Ⅳは可動域改善を目的に、主として機械的刺激を狙って施行します。ただし、振幅が加わっているため持続的伸張と異なり、神経生理学的効果も狙うことが出来るとされています。
3.斬進的振幅
伸張と振幅の混合して用います⇒可動域の中間まで伸張した後に、更に押し込むような漸進的な振幅を可動最終域まで数回加えます。
※漸進的な振幅を用いることにより、不快感無く可動域改善に有効な場合があるとされています。
4.マッスルエナジーテクニック
等尺性収縮を用いた関節モビライゼーションです。
5.運動併用モビライゼーション(MWMs:mobilization with movement)
関節を動した際に疼痛が出現したり、可動域が制限される際に適用となります。
可動域制限に関して、他の①~④がjoint playを評価して過少運動性が認められた際に実施するのに対し、MWMsはセラピストが様々な方向へメカニカルな負荷を徒手的に加えた状態で関節を動かしてもらい、痛みや制限が無く運動が可能な負荷が見つかれば、それを治療として採用するという事になります。
上記の様に様々な関節モビライゼーションがありますが、実際にどの方法を用いるかは、治療目的であったり、患者の反応によって選択していきます。
例えば、イリタブルな部位における疼痛の改善目的であれば、振幅のグレードⅠ・Ⅱを用いる、あるいは持続的伸張Ⅰ・を用いることになります。では、振幅か持続的伸張のどちらを用いるかというと、患者の反応が良さそうなのを用いるということになります(振幅のほうが神経生理学的効果を狙いやすいとする文献もあります)。
(イリタブルの詳細は⇒用語解説参照)
関節モビライゼーションの手順
可動域の改善を目的とした関節モビライゼーションの大まかな流れを記載しておこうと思います。
他動運動テストでエンドフィールを評価する。
その際、靭帯・関節包性であった場合は適応かもしれない。
あるいは、筋性であった場合に筋へのアプローチを施行した後に再評価すると、靭帯性・関節包性のエンドフィールに変化しており、適応となるかもしれない。
※エンドフィールが靭帯・関節包性であると思われても、若干の反射的短縮が存在している可能性があるので、PIRを試験的に施行して完全に筋性の影響を除去した状態でモビライゼーションを試みることが望ましい。
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関節副運動テストを実施し、過少運動性が確認された場合は適応と判断。関節モビライゼーションを試みる。
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関節包パターンが認められているならばLPPでの関節モビライゼーション(離開)を施行。
非関節包パターンであるならば、LPPや治療肢位での関節モビライゼーションを施行。
(関節包パターン・非関節包パターンの詳細は⇒用語解説参照)
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再評価
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得られた可動域内での自動運動
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可能であればセルフモビライゼーションを指導
技術向上のために
PIRなど簡単で書籍だけで習得できる徒手理学療法テクニックがある一方で、関節モビライゼーションに関しては実技講習に参加して、関節を動かす感覚や力加減などを学ぶ必要があると思います。
講習会は『海外における総合型の学派』であったり、『日本徒手理学療法学会』『理学療法科学会』などで学ぶことが可能なため、興味がある方は是非参加してみてください。
また、関節モビライゼーションがどんなものかを詳しく調べたり、講習会の復習をしたりが目的であれば教本もおススメです。
関節モビライゼーションについて記載された教本は、部分的に記載されているものも含めて無数に存在しますが、その中でも下記の2点がおススメです。どちらも、『学派』という垣根を越えて関節モビライゼーションを学べる内容となっています。
1.徒手的理学療法
執筆された方は、膨大な数の学派の徒手理学療法を学んできた方で、それらを統合して治療を展開されている日本の徒手理学療法における第一人者だと思います。
一冊の本に徒手療法の全てを詰め込むには限界があり、内容的には関節モビライゼーションを中心に、臨床でよく使用される手技について簡潔に解説されています。四肢のみならず脊柱に関してもバランスよく手技が記載されていたり、徒手療法だけで完結するのではなく、その効果を持続させるためのセルフエクササイズや生活指導の方法にもきちんと言及している点も良書だと思います。また、、DVDも付属しているため動画を通して手技を理解することも出来ます。
なので、『関節モビライゼーションを含めた治療展開がどんなものかを手技の観点から調べたい方』におススメです。
逆に『徒手理学療法におけるエビデンスを収集したい』であったり、『関節モビライゼーションだけでなく徒手的理学療法の全てを手技の詳細が記載されている本が欲しい』という人には内容が不十分と感じてしまうかもしれません。
また、執筆された方は『症例別!徒手的理学療法の実際 』や『症例別!徒手的理学療法評価と治療 Part-2 』というDVDをジャパンライム社より発売しています。文字通り、様々な疾患のクライアントに対して実際に治療する場面を見ることで、症例別の徒手理学療法を学習することが出来ます。
ただし、クライアントの評価⇒治療⇒再評価が繰り返されることが主である映像なので、それらを逐一解説して欲しかったりする人には向いていないので注意してください。
研修や教本により手技は出来るようになってきたけど、それらのピースをどのように臨床で繋ぎ合わせていくかが分からないという方には、クラアントとの生のやり取りを目の前で見学している様な映像となっているためお勧めです。
2.パリス・アプローチ 腰,骨盤編―評価と適応
『パリスアプローチ』と記載されていますが、具体的な手技の方法論に重きを置くのではなく、筋骨格系理学療法におけるエビデンスを幅広く集積した内容となります。その内容は『パリスアプローチをするために参考になる』というのではなく、この分野に携わるた理学療法士全てに参考となる内容です。
徒手理学療法の講習会では実技に多くの時間が割かれる一方で、それらの手技の科学的根拠が詳しく解説される機会は少なかった場合に参考になります。
例えば、このページに記載されている『モビライゼーションの効果』に関して、『腰・骨盤編』では評価と適応では14ページにもわたって現状や根拠が記載さています。
また、『実践編』では脊柱に対する評価から治療までのフローチャートが詳細に載っています。このページには『関節モビライゼーションの手順』と称して簡単に紹介していますが、実際には複数の評価から様々な考察を通して治療を選択する必要があり、その辺りの情報が分かりやすく整理されています。
徒手理学療法の一般的な評価/治療テクニックの一例
頭部関節
- 頭部関節テスト
-
- 自動運動テスト:屈曲・伸展・側屈・回旋
- 他動運動テスト:屈曲・伸展・側屈・回旋(座位)
- 伸展の組み合わせ運動C1/2/3(背臥位)
- 分節テスト:
- 屈曲・伸展・C1/2回旋の分節テストと治療(回旋治療は2パターン)
- C0/1伸展テストと治療(背臥位)側屈
- C0/1回旋テストサンドイッチテクニック(C0/1側屈テスト)
- ロンベルグテスト
- 頭部を固定して体幹回旋でのテスト
- 椎骨動脈圧迫テスト・C1/2不安定性テストはリスク高いので実施しない
- 頭部治療
-
- C0/1/2減圧の為の牽引
- 分節テストと深部筋縦断伸張を伴う治療:屈曲C0/1/2
- 片側の筋の縦断伸張を伴うC0/1/2屈曲
- 上方深在項部筋組織の軟部組織及び関節の非特定モビライゼーションと伸張(関節運動伴わない伸張も実施)
- オクシピタルリリース
- セルフエクササイズ⇒頭部関節安定性改善と自己伸張など
頚椎
- 頚椎テスト
-
- 自動運動テスト(座位):屈曲・伸展・側屈・回旋
- スパーリングテスト(→その後痛み出れば3次元での減圧牽引)
- 分節検査(座位):
- 屈曲・伸展・側屈・回旋
- 屈曲・伸展の組み合わせ運動
- 頚椎治療
-
- 三次元での減圧牽引(座位)
- 全頚椎減圧の為の牽引(背臥位)
- 過剰運動性より下位頚椎減圧の為の牽引
- 頚椎関節運動を伴う軟部組織テクニック(腹臥位)
- 頚椎軟部組テクニック(症状別に様々な順番があるため理解しておく)
- 頚椎軟部組織及び関節モビライゼーション(背臥位)
- 両側コンバーゲンステスト(背臥位)
- 片側コンバーゲンステストと治療(背臥位)
- 両側ディバーゲンステストと治療(背臥位)
- 頚椎腹側深部筋群のテスト及び筋力トレーニング(その人の筋力に合わせて複数肢位で)
- 肩甲挙筋縦断伸張
- 僧帽筋縦断伸張
- 後斜角筋縦断伸張
- 前・中斜角筋の①縦断伸張②横断伸張
- セルフエクササイズ:
- 頚椎腹側深部筋群の筋力トレーニング(その人の筋力に合わせて複数肢位で) など
頚胸移行部
- 頚~胸椎移行部テスト
-
- クビステスト
- 座位における自動介助分節テスト:屈曲・伸展・回旋(回旋は自動と自動介助の2パターン)
- 屈曲or伸展パターンにおける組み合わせ運動
- 側臥位における分節テスト:屈曲・伸展
- 胸郭出口症候群のテスト
- 斜角筋症候群検査
- 肋鎖症候群検査
- 過外転症候群検査
- 頚~胸椎移行部治療
-
- 疼痛軽減のための減圧牽引
- 軟部組織および関節の非特定モビライゼーション:
- 肩甲挙筋・菱形筋・僧帽筋(①背臥位②腹臥位)→腹臥位で症状別に様々な順序を理解
- 肩甲挙筋・僧帽筋(背臥位)
- 背臥位or側臥位における伸展モビライゼーション
- 背臥位における伸展及び回旋モビライゼーション
- 屈曲モビライゼーション
- セルフエクササイズ:頚~胸移行部伸展運動制限に対する自己モビライゼーション
- 第一肋骨手技
-
- 第一肋骨自動運動テスト(深呼吸させて動きを触れておく)
- 座位における第一肋骨のジョイントプレイテスト
- 第一肋骨のモビライゼーション
- 第一肋骨の自己モビライゼーション
胸椎
- 胸椎テスト
-
- 自動介助運動テスト:胸椎における屈曲部位診断(エンドフィールも)
- 伸展部位診断(エンドフィール・ジョイントプレイも)
- 胸椎における屈曲組み合わせ運動の部位診断(エンドフィールも)
- 伸展組み合わせ運動の部位診断(エンドフィール・ジョイントプレイも)
- スプリングテスト
- 交差グリップを用いたジョイントプレイテスト及び離開モビライゼーション
- 胸椎治療
-
- 胸椎の減圧牽引
- 表在・深在筋の横断ストレッチ
- 軟部組織・関節の非特定モビライゼーション
- 胸椎クラフテクニック(片側椎間関節離開)
- 斜ピストルグリップ使用での片側椎間関節離開
- ピストルグリップ使用での胸椎屈曲・伸展・離開(椎間関節両側)モビライゼーション
- 枕使用しての胸椎屈曲・伸展モビライゼーション
- セルフエクササイズ:屈曲・伸展自己モビライゼーション(枕使用)
肋骨
- 肋骨テスト (座位)
-
- 2~5肋骨の検査
- 6~12肋骨の検査
- 肋横突関節ジョイントプレイテスト
- 肋骨治療
-
- 交差グリップを用いたテスト及びモビライゼーション(腹臥位)
- 上位肋骨のモビライゼーション(背臥位:1/4ピストル・枕使用)
- グリーンマン吸気改善テクニック:第1肋骨
- グリーンマン吸気改善テクニック:第2肋骨
- グリーンマン吸気改善テクニック:第3~5肋骨
- 上位肋骨の呼吸同調性モビライゼーション(側臥位)
- 下位肋骨のモビライゼーション(腹臥位)
- 下位肋骨のモビライゼーション(背臥位:1/2ピストル使って)
- グリーンマン呼吸同調性モビライゼーション
- グリーンマン吸気改善テクニック:第6~9肋骨
- 下位肋骨の呼吸同調性モビライゼーション(側臥位)
- セルフエクササイズ
- 上位肋骨の自己モビライゼーション
- 下位肋骨の自己モビライゼーション
- 呼気・吸気障害でみた分類方法
-
- 吸気・呼気両方の障害に対してのアプローチ
- 交差グリップを利用したテスト及びモビライゼーション(腹臥位)
- 下位肋骨のモビライゼーション(腹臥位)
- 1/4ピストルを用いた上位肋骨モビライゼーション
- 1/2ピストルを用いた下位肋骨モビライゼーション
- 吸気障害についてのアプローチ
- 枕利用した上位肋骨のモビライゼーション(+セルフモビライゼーション)
- 呼吸同調性モビライゼーション(+下位肋骨の自己モビライゼーション)
- グリーンマン吸気改善テクニック:
(第1肋骨・第2肋骨・第3~5肋骨・第6~9肋骨)
- 呼気障害についてのアプローチ
- 上位肋骨のグリーンマン呼吸同調性モビライゼーション
- 中下位肋骨のグリーンマン呼吸同調性モビライゼーション
- 吸気・呼気両方の障害に対してのアプローチ
腰椎
- 腰椎テスト(立位)
-
- 自動運動テスト:屈曲・伸展パターンの組み合わせ運動
- 疼痛誘発テスト:ケンプテスト・踵落下テスト
- 神経学的検査 :
- 簡易な手段としては⇒しゃがみ込み・立ち上がり・踵立ち・爪先立ち
- スランプテスト
- ラセーグテスト・ブラガードテスト・ケルニッヒテスト・深部反射
- デルマトーム・PKB・大腿神経伸展テスト・PNF
- 腰椎テスト(座位)
-
- 自動介助運動テスト
- 胸腰移行部における屈曲・伸展部位診断
- 屈曲・伸展組み合わせ運動の部位診断
- ぺルビスロッキング(下位腰椎の場合、屈伸自動運動では股関節が代償して動きがわかりづらいから)
- 自動介助運動テスト
- 腰椎テスト(臥位)
-
- フェーダーテスト
- スプリングテスト
- 屈曲・伸展・側屈の部位診断
- 組み合わせ運動の分節検査
- 腰椎治療
-
- 腰椎の軟部組織・関節の非特定モビライゼーション(背臥位・側臥位)
- 表・深在筋の横断ストレッチ
- 牽引モビライゼーション(背臥位・側臥位)
- 屈曲or伸展の分節モビライゼーション
- クラフテクニック
- 屈曲or伸展改善のためのL5/S1のモビライゼーション
- クラフェンテクニック
- Overhang
- セルフエクササイズ : 屈曲・伸展の自己モビライゼーション(腰椎下部・上部)
仙腸関節
- 仙腸関節テスト(立位)
-
- 自動運動テスト:前屈現象
- Spineテスト→立位における前屈現象別法(腸骨の前方への可動)
- 後屈現象
- 仙腸関節テスト(座位)
-
- 自動運動テスト:前屈現象
- 仙腸関節テスト(臥位)
-
- デルボロウスキーテスト
- Patrick Kucis-Test
- Joint-play:メンネルテスト
- コンフェモレーテスト
- ゆすり持ち上げテスト
- フェーダーテスト
- 仙腸関節治療
-
- 交叉グリップによる仙骨のカウンターニューテーションのモビライゼーション
- 交叉グリップによる腸骨の前方へのモビライゼーション
- 大腿直筋の収縮を利用した腸骨前方へのモビライゼーション(腹臥位・側臥位)
- 腸骨の前方へのモビライゼーション
- ハムストリングスを利用しての腸骨の後方へのモビライゼーション
- 腸骨の後方へのモビライゼーション(マンボースタイルも含めて2パターン)
- セルフエクササイズ :腸骨の前方への自己モビライゼーション
肩関節
- 触診及び疼痛誘発テスト
-
- 烏口突起:小胸筋・上腕二頭筋短頭・烏口腕筋・烏口肩峰靭帯・円錐靭帯・菱形靭帯
- 小結節 :肩甲下筋・広背筋・大円筋
- 結節間溝:上腕二頭筋長頭
- 大結節 :棘上筋・小円筋・棘下筋
- 三角筋
- 上腕三頭筋長頭
- 座位での並進運動テスト及び治療
-
- 上腕骨頭の腹側滑り(伸展・外旋制限)、背側滑り(屈曲・内旋制限)・尾側滑り(外転制限)
- 上腕骨頭の外側への牽引(肩関節の運動制限に対して)
- 肩の他動運動検査 全体的な印象をみる検査
- 肩関節治療(背臥位にて)
-
- 上腕骨頭の外側への牽引(疼痛・可動域制限に対して):2パターン
- 上腕骨頭の外側への滑り(伸展・内旋制限に対して)
- 肩峰下腔の疼痛軽減のための上腕骨頭の尾側への可動(肩峰下腔の疼痛に対して)
- 上腕骨頭の背側滑り(別法も)
- 上腕骨頭の腹側への滑り
- 上腕骨頭の尾側への滑り(可動域制限に対して)
- 尾側への滑り:90度以上の屈曲/外転/外旋制限が対象
- 肩甲骨の動きを用いたモビライゼーション(肩甲胸郭間or肩甲上腕関節)
- 上腕骨頭の中心化(中心逸脱を起こしている関節に対して)
- 肩甲上腕リズムの改善
- 棘上筋腱の圧迫インヒビジョン
- 僧帽筋上部の軟部組織モビライゼーション
- 大胸筋起因による肩関節運動制限に対する軟部組織モビライゼーション
- 筋の短縮テストと治療(背臥位):大胸筋(2パターン)・肩甲下筋・小胸筋(片側or両側)・肩甲挙筋
- (側臥位にて)大円筋+広背筋同時に
- 胸鎖・肩鎖関節に関するテストと治療
-
- 胸鎖関節のジョイントプレイとモビライゼーション(座位・背臥位の2パターン)
- 肩鎖関節のジョイントプレイテスト、肩鎖関節のジョイントプレイテストとモビライゼーション
- セルフエクササイズ
- 肩関節運動制限に対する自己モビライゼーション(屈伸・内外転・内外旋それぞれに対して)
- 肩甲骨のスタビライゼーション
肘関節
- 肘関節テスト(下記パターンをROM制限・疼痛誘発テストとして一連の流れでできるように)
-
- 自動・他動運動テスト
- 筋力テスト:屈曲(2パターン)・伸展・回外・回内
- 短縮テスト・疼痛誘発テスト
- 肘関節治療
-
- 腕尺関節の牽引モビライゼーション(屈曲or伸展改善・疼痛改善)
- 腕尺関節伸展改善の為の牽引モビライゼーション(軽度の伸展制限の場合)
- 腕尺関節最終伸展改善の為のテクニック:外反方向へのGapping
- 橈骨長軸方向への牽引
- 近位橈尺関節回外改善の為のモビライゼーション
- 近位橈尺関節回内改善の為のモビライゼーション
- 遠位橈尺関節回外制限に対するモビライゼーション
- 遠位橈尺関節回内制限に対するモビライゼーション
- 前腕伸筋・屈筋に対する短縮検査・疼痛誘発テスト
- 前腕伸筋群軟部組織・神経筋テクニック
- 円回内筋の軟部組織・神経筋テクニック
- 前腕屈筋群軟部組織・神経筋テクニック
- セルフエクササイズ
-
- 前腕伸筋群のホームエクササイズ
- 前腕屈筋群のホームエクササイズ
手関節
- 手関節テスト手根骨触診・並進運動
-
- (固定) (可動)
- 有頭骨―月状骨or舟状骨or菱形骨or有鈎骨
- 橈 骨―舟状骨(→そこからは時計回りに舟状骨・菱形骨、尺骨・三角骨、三角骨・有鈎骨間をテスト)
- 手関節治療
-
- 遠位橈尺関節回内改善の為の橈骨掌側滑り
- 回外改善の為の橈骨背側滑り
- 回内外改善の為のモビライゼーション別法
- 近位手根列(橈骨手根関節)間歇的牽引(+別法)
- 手指の間歇的牽引と牽引モビライゼーション
- 手関節背屈改善の為の牽引モビライゼーション
- 手関節掌屈改善の為の牽引モビライゼーション
- 手関節圧迫
- 手関節背屈改善の為の掌側滑りモビライゼーション
- 掌屈改善の為の掌側滑りモビライゼーション
- 橈屈改善の為の尺側滑りモビライゼーション
- 尺屈改善の為の橈側滑りモビライゼーション
- 橈舟関節背屈改善モビライゼーション(+別法)
- 舟状骨菱形骨間関節背屈改善モビライゼーション(+別法)
- 月状骨・有頭骨背屈改善モビライゼーション(+モビライゼーション・マニピュレーション)
- 第1手根中手関節モビライゼーション
(屈曲・伸展制限凹の法則or内転・外転制限凸の法則に対して) - 第2~5手根中手関節牽引モビライゼーション
- 第2~5中手間関節モビライゼーション(2パターン)
- MP・PIP・DIP関節モビライゼーション
- 長母指伸筋縦断伸張
- セルフエクササイズ
- 新しく得た可動域を維持するためのエクササイズ
- 協調性を改善するエクササイズ
- 筋力増強のエクササイズ
股関節
- 股関節テスト (立位)
-
- しゃがみ込み動作
- 荷重誘発テスト(伸展・内転・内旋)
- Hip drop-test
- Trendelenburug-test
- 股関節テスト (座位)
-
- Pelvis rocking
- 腰椎屈曲・伸展
- 股関節テスト (臥位)
-
- 大腿神経伸展テスト(=PKB)
- 股関節尾側牽引(joint play)
- Patrick Kucis-Test
- 他動運動テスト:最大屈曲・内旋・外旋
- 股関節内外他動運動による関節包パターンの制限有無(腹臥位)
- 短縮テスト:梨状筋①②・大内転筋・長内転筋・短内転筋・恥骨筋・大腿薄筋・腸腰筋・大腿直筋
- 大腿筋膜張筋・ハムストリングス・大臀筋
- 股関節治療
-
- 関節包・筋の伸張:腸腰筋・大腿直筋
- 関節包の伸張 :内旋改善
- 股関節内転筋の横断ストレッチ・機能的マッサージ
- 大腿四頭筋の機能的マッサージ
- 腸脛靭帯の機能的マッサージ
- 股関節間欠的減圧
- 股関節間欠的圧迫
- 股関節尾・外側への牽引
- 腹臥位・側臥位・背臥位での分類
-
- 腹臥位:腸腰筋・大腿直筋の短縮テスト、内・外旋他動運動テスト及び関節包パターンテスト
- 梨状筋の触診
- 側臥位:大腿筋膜張筋の短縮テスト、伸展-外転-内旋の組み合わせ3次元テスト及びPIRによ
- る関節包テスト
- 中臀筋の触診
- 背臥位:パトリッククビステスト・内外旋他動運動テスト・内転筋群それぞれの短縮テスト・ハムストリングス短縮テスト・梨状筋短縮テスト2パターン
膝関節
- 膝関節テスト
-
- 過伸展テスト
- 外反ストレステスト(20°屈曲位or完全伸展位)
- 内反ストレステスト(20°屈曲位or完全伸展位)
- 半月板誘発テスト
- 前方引き出しテスト
- 重力徴候
- 膝関節治療
-
- 大腿脛骨関節:牽引及び前方後方への滑り(背臥位)(鎮痛・屈曲・伸展制限に用いる)
- 牽引(腹臥位)(鎮痛・屈曲・伸展制限に用いる)
- 腹側滑り(腹臥位)(中等度の伸展制限に用いる)
- 腹側滑り(背臥位)(膝関節最終伸展制限やスクリューホームムブメント不全に用いる)
- 背側滑り(腹臥位)(90°以上屈曲可能な人の屈曲制限に用いる)
- 膝蓋大腿関節:滑り(背臥位)(屈曲制限)→重度屈曲制限は座位でも可能
- 大腿直筋のPIR
- 大腿四頭筋の横断・縦断ストレッチ・機能的マッサージ
- 膝窩筋の機能的マッサージ
- 立位時の膝伸展筋群に対するトレーニング
足関節
- 足関節のテスト及び治療
-
- 距腿関節:牽引(鎮痛・可動域制限)
- 背側滑り
- 遠位脛腓関節:背側・腹側滑りテスト
- 背側滑りテスト及び治療
- 腹側滑りテスト及び治療
- 近位脛腓関節:腹側滑り(モビライorマニュピュレーション)→肢位も違う
- 距骨下関節:テスト及び治療(背臥位・腹臥位)
- 距舟関節:舟状骨の足底方向への滑り
- 足背方向への滑り(モビライorマニュピュレーション)
- 立方骨:足背方向・足底方向への滑り
- 足根中足関節:中足骨の牽引、足背・足底方向への滑り
- 中足骨関節:足背・足底方向への滑り
- 第5足根中足関節:足背方向への滑り
- 腓腹筋・ヒラメ筋・長趾屈筋の収縮テスト及び伸張
- 腓腹筋・ヒラメ筋・長趾屈筋の立位における持続伸張
肩/肘/手/股/膝/足関節のモビライゼーションのポイントを解説
以下に四肢に対する関節モビライゼーションの例を記載したので、このサイトに記した内容とも照らし合わせながら観覧してみてください。
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