「骨盤の後方回旋・前方回旋」あるいはという用語がピンとこない人がいるかもしれない。

 

そんな人は極端な例として、長座位での前方移動をイメージしてみてほしい。

 

「右の骨盤を前方へ出した状態」は「右前方回旋と左後方回旋」のイメージに結びつきやすい。

 

そのイメージを持ったまま、それを端座位や立位における骨盤の回旋に結び付けてほしい。

 

骨盤の表現は、相対的な表現であることを理解

 

骨盤の前・後方回旋という用語は、結局のところ腰椎や股関節の動きを「骨盤」という視点で表現しているにすぎない。

 

つまりは、骨盤前・後方回旋の動きは「腰椎や股関節の動き」で起こっているにすぎない(例えば、骨盤右後方回旋では、相対的に腰部に左回旋回が起こっていることを指す。実際はもう少し複雑だが・・・・)。

 

これは骨盤前・後傾も同じであり、例えば骨盤と大腿骨の関係性を「大腿骨側の運動で表現したもの」が股関節の屈伸であり、「骨盤側の運動で表現したもの」が骨盤前後となる。

 

つまり、骨盤前傾は股関節屈曲イコールであり、骨盤後傾は股関節伸展とイコールである。

 

※もちろん、骨盤前傾刺激が必ずしも股関節の純粋な屈曲を起こすとは限らないが、単純化して解説するとこうなる(この点は、仙腸関節における仙骨のニューテーション・カウンターニューテーション、腸骨の前方回旋・後方回旋と同じである)。