2020年に国際疼痛学会が「痛みの定義」を41年ぶりに改定した。この記事では、その改定した内容を記載していく。痛みの定義2022年国際疼痛学会における「痛みの定義」は以下の通り。痛みは、実際の組織損傷 ...
外傷や虚血により神経線維が損傷すると損傷電流が出現するが、この放電は一過性のものである。末梢神経が損傷すると、損傷した神経の中枢側と末梢側の両方で変性が起こる。中枢神経が損傷すると修復は難しいが、末梢 ...
この記事では、『アロディニア』という用語について解説していく。痛覚過敏とアロディニア痛覚過敏(hyperalgesia)とは以下を指す。『どんなに軽微な侵害刺激に対しても、感作が生じているために本来の ...
組織損傷が生じると、多くの場合は患部を中心に痛みが発生するが、時として患部から離れた遠隔部に痛みが発生することがある。そして、痛みの原因となる部位と異なる部位に生じる痛みを関連痛(referredpa ...
この記事では、リハビリ(理学療法)を実施ておく上で整理しておきたい『急性痛』と『慢性痛』の基本的な知識を、違いも含めて記載していく。痛みとは?そもそも痛みとは何だろう?国際疼痛学会は、痛みの定義を以下 ...
この記事では、理学療法士・作業療法士の治療対象となりやすい「慢性疼痛」という用語について考えていく。急性痛と慢性痛という分類痛みには様々な分類方法があり、例えば以下の通り。①痛みを症状で分ける分類:ア ...
この記事では、脊柱の痛み(腰痛や頸部痛など)に対する神経ブロック療法(ブロック注射)について解説していく。神経ブロック療法(ブロック注射)とは?神経ブロックは、外科手術で用いられている麻酔を応用した治 ...
この記事では、軸索反射について解説していく。軸索反射は、痛みに関与していると同時に、鍼灸や徒手療法にも関与しているので、是非参考にしてみてほしい。スポンサーリンク軸索反射の発生機序以下が軸索反射の機序 ...
この記事では、疼痛と密接に関与しており、尚且つ徒手療法の作用機序としても用いられることもある「神経性炎症」について記載していく。神経性炎症とは神経性炎症とは、一次侵害受容ニューロン(主にC線維)におけ ...
IASP(InternationalAssociationfortheStudyofPain)は『国際疼痛学会』と訳される。国際疼痛学会は、痛みのメカニズム解明とその治療の可能性を探る学際的な学会で、 ...
リンク先サイトに『痛みの基礎知識』を追加しました。以下の様なキーワードが盛り込まれた作りになっています。・痛みにおける一般的な経路・侵害受容性疼痛・神経障害性疼痛・心因性疼痛という分類・末梢神経感作・ ...
私たちにの身体には(良くも悪くも)「可塑性」が備わっている。この記事では、そんな「可塑性」「可塑的変化」について、疼痛にフォーカスを当てて記載している。可塑性とは可塑性という言葉はもともと物理学の用語 ...
1969年、ノルウェーのテリエ・レモは、『長期増強』と呼ばれる現象を発見して注目を集めた。長期増強とはシナプスにおいて、「神経伝達物質を放出する側の神経」を刺激すると、「神経伝達物質を受け取る側の神経 ...
脳内の信号送信の約80%を担うのは2種類の神経伝達物質、グルタミン酸とγアミノ酪酸(GABA)で、それらはお互いにバランスをとり合っている。グルタミン酸はニューロンの活動を活発にして信号の連鎖的反応を ...
この記事では、エンドルフィンについて、有酸素運動(ランニング)によって生じるランナーズハイと絡めながら解説していく。ランナーズハイとエンドルフィン1970年代にアメリカではランニングブームが巻き起こり ...
古くから、情動は痛みの知覚に対して変調させることが臨床上指摘されてきた。例えば、崖から転落して数十か所の複雑骨折をしたが、まずは身の安全を優先するために、中脳水道周囲灰白質の活動を高め、痛みを知覚させ ...
吻側延髄腹内側部(RVM)には大縫線核(NRM)、巨大細胞網様核(NRGC)、傍巨大細胞網様核(NRPG)ががある。大縫線核はセロトニン神経B3であり、中立細胞・オン細胞・オフ細胞の3種類のニューロン ...
青斑核(LC)は橋網様体に左右一対ある、ノルアドレナリンを含有する最大の細胞群である。青斑核は意識水準の維持、覚醒のコントロール、脊髄への投射を介した下降性の疼痛抑制に関与している。ノルアドレナリン神 ...
皮膚の小さな部位が切れたり、やけどしたりして傷つくと、下記のような反応が僅かな時間差とともに生じる。①発赤:損傷部位とその周辺の血管が強く拡張して皮膚が赤くなる②腫脹:損傷部位とその周辺が腫れる③フレ ...
侵害刺激は視床を経由して、一次体性感覚野と帯状回に送られる。一次体性感覚野は二次体性感覚野に情報を伝達し痛みの感覚を発生させる。一方、二次体性感覚野は島皮質に情報を伝達し、帯状回と島皮質が関係すること ...
この記事では、先天性無痛症を例にして、「痛み感覚」の重要性について記載していく。先天性無痛症『先天性無痛症』という痛みを全く感じることが出来ない病気がある。一次侵害受容ニューロンの発生・分化には神経成 ...
末梢神経には末梢から中枢へと感覚の情報を送る感覚神経だけでなく、中枢から末梢へと指令を送る運動神経も含まれる。身体の各部ではこれらの両方が一緒に走行しているが、脊髄付近で経路が分かれており、感覚神経は ...
脊髄神経節とは末梢神経の走行中に認められる神経細胞体の膨大部で、種々の大きさと形状を呈する。神経節は構成する細胞体の種類によって下記の2種に大別される。①感覚神経節:感覚神経の神経細胞体の集合したもの ...
アンモニアの水素原子を炭化水素で置換した化学物質の総称を『アミン』という。その中で生体の特定の生理的調整機構に対して作用する物質を『生理活性アミン』と呼ぶ。セロトニン、ヒスタミン、ノルアドレナリン、ア ...
炎症に関与する細胞には血液細胞と組織間葉系細胞がある。血液細胞の主役は白血球で、これには好中球・好酸球・好塩基球・肥満細胞・リンパ球・単球・マクロファージなどが含まれ、これらを総称して炎症細胞という。 ...
有髄線維は髄鞘によって電気的に絶縁されている。他方で、無髄線維は髄鞘が無いので、一見すると電気的に絶縁されている部分が存在しないように思われる。しかし、厳密にはシュワン鞘・神経内膜・神経周膜に包まれて ...
こむら返りとは、ふくらはぎに起こる痛みを伴う筋痙攣のことで、医学用語では腓腹筋痙攣と呼ばれる。腓腹筋の強く収縮している部分と、していない部分の筋線維間のずれの力が働き、筋肉内の侵害受容器が刺激され激し ...
神経障害性疼痛に関して分かりやすい解説がなされている動画を発見したので紹介する。痛みには様々な分類法があり、その中の一つが以下となる。侵害受容性疼痛(Nociceptivepain)神経因性疼痛(Ne ...
カテゴリー:疼痛・鎮痛