カテゴリー:ストレスの記事一覧

リハビリ(理学療法・作業療法)の素材集

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カテゴリー:ストレス

  • ストレス

    この記事では、私たちが一般的に用いている「ストレス」という用語について、もう少し厳密な定義として「ストレッサー(ストレス刺激)」と「ストレス(ストレス反応)」に分類して、理解を深めていこうと思う。ストレッサー(ストレス刺激)とストレス(ストレス反応)私たちの全ての器官は、それぞれの機能を発揮するとともに、協力し合い、人体が一定の環境下で生存し、繁殖できるようにしている。そして、人体を一定の環境下に保つ働きを『ホメオタシス(恒常性)を維持する』と表現する。医学の世界では、人体を含めた多くの生物のホメオタシスを乱すものを『ストレッサー(ストレス刺激)』、その乱れを元に戻そうとする力とそれに付随する...

  • ストレス

    原始時代に自分の脅威となる存在と対峙した際、闘争・逃走反応のきわめて重要な原理は、資源を将来に備えるのではなく、当座の要求のために投入することだ。「今すぐ動け!理由は後で!」というわけだ。アドレナリンがどっと分泌されると、体の集中力が高まり、心拍数と血圧が上がり、気管支が広がってより多くの酸素を筋肉に送れるようになる。アドレナリンは筋紡錘に結合するので、筋肉の静止張力が上昇し、瞬時に動ける状態になる。皮膚の血管は収縮し、傷つけられても出血しにくくなる。合わせてエンドルフィンが分泌され、痛みを感じにくくなる。このシナリオでは、食べたり生殖したりという生物として不可欠な行為もあとまわしにされる(=...

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    セリエのショック相の例としてはライオンやクマに遭遇した際のフリーズ状態をイメージすると分かり易い。ただ、これは我々の日常においては非現実的なシチュエーションだ。私たちの日常では、大勢の前でスピーチをする状況が分かり易い例ではないだろうか。大勢の前でスピーチする際は、神経が張り詰め、胸はドキドキ、喉はからから、という状態になる。筋肉と脳が強張り、聴衆を引きつけることなどはとても無理だと思えてくる。あるいは前頭前野から扁桃体へ送られる「危険ではない、大丈夫だ」という心が応がバラバラに散らばり、何も考えられなくなり、フリーズしてしまう。そのような本格的なストレス反応はセリエのショック相のイメージとし...

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    セリエは身体に生じるストレス反応を下記の3つの時期に分類した。警告反応期(ショック相+反ショック相)抵抗期疲弊期スポンサーリンク警告反応期(ショック相+反ショック相)警告期は下記の『ショック相』と『反ショック相』に分けられる。ショック相生体にストレス刺激が加わると、最初に体温、血圧、血糖が低下するとともに、神経系、筋肉の働きも減少し、いわゆる『金縛り』の状態になる。反ショック相 警告反応期における反ショック相は、キャノンの実験で示した「闘争・逃走反応」、すなわち動物が外敵に遭遇した時に感情を表出するとともに、自らの得生命を守るための原始的な自己防衛本能に該当する。このような反応によって、ショッ...

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    『ストレスの4徴候』とはストレス刺激によって生じる主要なストレス反応のことで、下記の4つを指す。①副腎肥大②胸腺の萎縮③胃の出血性潰瘍④性腺機能障害スポンサーリンク①副腎肥大 ストレス刺激がより強く、そして長期間続くと、体は自分自身を守るために副腎からストレスホルモンと言われる「コルチゾール」や「アドレナリン」「ノルアドレナリン」を大量に分泌する。このストレス刺激の強い状況の一例をあげると、敵に立ち向かったり逃げようとする状況が挙げられる。この際に我々の体は、瞳孔を開き、心拍数を増して血圧をあげ、それとともに内臓の血流を減少させ、その分筋肉内の血流を増やす。そして物をつかみやすくするため手足の...

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    人間が他の動物と違うのは、目の前に危険がせまっていなくてもストレス反応が起きるところだ。人間は危険を予測し、記憶し、概念化する。そして、この能力が私たちの生活を複雑にしている。神経学者のブルース・マキュアーンは「心は非常に強力なので、恐ろしい状況に陥っていると想像するだけで、ストレス反応が起こる」と述べており、言い換えれば私たちは想像するだけで(良くも悪くも)興奮状態に陥ってしまうということになる。一方で、マキュアーンの指摘には、もう一つ重要な側面がある。それは私たちが、その興奮状態から抜け出ることも出来るということである。つまり、精神が体に影響を及ぼすように、体も精神に影響を及ぼすことができ...

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    生き延びたいという原始的な欲求が引き起こす体のストレス反応は、進化のたまものであり、それがなければ私たちは今ここにいない。その反応は原因によって軽いものから重いものまで様々だ。過剰なストレスは「闘争・逃走反応」と呼ばれる急激な反応を生じさせる。それは体と脳を動かそうと体内の資源を総動員する複雑な生理反応で、その出来事の記憶は脳に刻まれることで、次の過剰なストレスを避けられるために活用される。体の反応はかなり深刻な脅威でなければ起きないが、脳の基本システムはストレスの大小によらず活性化する。そのシステムが注意力、エネルギー、記憶を管理しているのである。余分なものをそぎ落とすと、人間にもともと備わ...

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    闘争・逃走反応は体内のきわめて強力なホルモンと脳の神経化学物質をいくつも働かせる。脳の非常ボタンである扁桃体は、体の自然な均衡を崩しかねない危険信号を感知すると、連鎖反応を作動させる。肉食獣に襲われることは確実にこのケースに当てはまるが、獲物を追う場合もそれは当てはまる。※扁桃体の仕事は、入ってくる情報の強さを図ることで、その情報には生存に関わるものもあれば、そうでないものもある。扁桃体は脳の多様な部位と繋がっていて、幅広い情報を受け取る。前頭前野という高次の情報処理中枢から入ってくる情報もあれば、そこを迂回して間接的に入ってくる情報もある。意識下の知覚や記憶でさえストレス反応を引き起こすこと...

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    副腎髄質からは「戦うホルモン」として有名な『アドレナリン』が生産・分泌され、血圧や血糖の上昇に関与する。ちなみに副腎の英語名はアドレナル・グランド(AdrenalGland)であり、アドレナリンの分泌腺という意味になる。加えて、副腎髄質からは『ノルアドレナリン』も分泌される。アドレナリンとノルアドレナリンは、危機的な状況に陥った時など、急激なストレス刺激が加わった際に共に働く。これにより「闘争か逃走か」という決断を下し、体が極度のストレスのある状態に置かれたときに対応できるようにしているのである。関連記事⇒『ブログ:キャノンの闘争と逃走反応』火事でわが子を救出する際に、通常では考えられないよう...

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    視床下部、下垂体、副腎の間でフィードバックのある相互作用を行い制御している神経内分泌系のことを『視床下部(Hypothalamic)-下垂体(Pituitary)-副腎(Adrenal)系』あるいは、これらの頭文字をとって『HPA軸』と呼ぶ。HPA軸は下記の流れでストレス刺激に対応する。①生体にストレス刺激が加わる↓②視床下部から『副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン(CRF)』と呼ばれる下垂体を刺激するホルモンが産生される※略称はCRFともCRHとも呼ばれる↓③下垂体はCRFに反応し、『ACTH(副腎皮質刺激ホルモン)』と呼ばれる副腎皮質を刺激するホルモンを産生する↓④副腎皮質はACTHに反応し...

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    副腎から分泌されるホルモンの中で、副腎皮質で生産・分泌されるのが『ステロイド(副腎皮質)ホルモン』である。その中で特に重要なホルモンは『糖質コルチコイド(グルココルチコイド)』と呼ばれ、副腎皮質の束状帯で生産される。そして、『コルチゾール(cortisol)』は、この糖質コルチコイドの一種であり、人が生きていくために必要不可欠なホルモンとされている。コルチゾールの守備範囲は多岐にわたり、体の様々なメカニズムと対応しながら、ストレス刺激を受けるたびに血糖、血圧、免疫機能、脳の覚醒にかかわる神経作用、骨の代謝などが正常に働くように、その調整を行っている。また、脂肪をエネルギーとして使えるようにする...

  • ストレス

    副腎は腎臓の上に乗っている小さな臓器で、左右に一つずつ存在する。右の副腎がピラミッドのような形をしているのに対して、左は半月状である。それぞれ幅が3~5センチ、厚さは6ミリ程度と薄く、重さは1つが約3~5mgしかない。副腎は、『副腎皮質』という表層の組織が、『副腎髄質』という組織を覆っている。副腎皮質は3つの層で構成されており、外側から球状帯、束状帯、網状帯と呼ばれる。副腎という名前から泌尿器である腎臓の補佐的な役割をしていると誤解されがちだが、腎臓の役割とは直接関係のない機能を副腎は有している。副腎は内分泌器であり、主な働きはホルモンを生産し、分泌することである。副腎以外の内分泌器としては、...