この記事では、メイトランドが提唱した「レンガ理論」について記載していく。
レンガ理論とは
レンガ理論とは、以下についてレンガを用いて以下を分かりやすく表現したものを指す。
以下は、レンガ理論で
「椎間板ヘルニア」という理論領域と
「主観的・客観的評価」という臨床像を示している。
上記のように「画像所見でヘルニアが認められる場合」において、そんな画像所見と辻褄が合うような「臨床症状」が認められるのは稀である。
※理論的知識と臨床的情報は必ずしも一致しない。
※「ヘルニアが生じているのに痛みが無い」「痛みがあるのに画像所見では問題が見当たらない」などが臨床では起こり得る。
「ヘルニア所見」と「症状」はあくまで例だが、
『主観的・客観的評価から、理論的知識と臨床情報の一致や矛盾点を吟味する』
っというのを一連のクリニカルリーズニングで実践していくことになる。
メイトランドコンセプト
理学療法士のメイトランドは、
「疾病の病因論や診断学側面から医学を捉えた場合、未だ解明されていない事象が多い」という事実に基づき
「現代医学においても正確な診断は必ずしも可能ではない」とする見識に立脚して治療体系を築いた。
またMaitlandは、前述したレンガ理論を用いて「適切な相互関係を維持すること」の重要性を説いている。
そして、「最終的な治療/管理の決定は臨床領域が優先する」としながらも、そのレンガの壁の活用のための必要条件を以下のように掲げている。
- 2つの領域の正しい思考の習得
- 個々の症例の治療および予後判定のために理論領域の最大限活用
- 正しい用語の使用
- 患者の徴候・症状に合わせた治療手技の選択
- クリニカルリーズニングの活用による意思決定
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