この記事では、血液循環(circulation)について「動脈」「静脈」「毛細血管」というワードと絡めて記載していく。

 

血液循環の基本! 血管は体内に張り巡らされている!!

 

血液の通り位置である血管は、体内に張り巡らされている。

 

でもって、心臓から出ていく道を「動脈」、心臓へ帰っていく道を「静脈」と呼ぶ。

 

※「動脈=きれい(酸素が豊富)な血液を運んでいる道」、「静脈=汚い血液を運んでいる道」と誤解されやすいが、心臓から出ていく道かor帰っていく道かで動脈・静脈を考える。

 

※例えば、肺静脈は「(肺から出て)心臓へ帰る道」なので静脈と表現されているが、きれい(酸素が豊富)な血液を運んでいる。

 

肺循環に関しては以下の記事も合わせて観覧すると理解が深まると思う。

 

医療・介護の基礎知識でもある『肺(lung)』についてザックリ解説するよ

 

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『動脈』・『静脈』の構造や役割(+毛細血管)

 

ここからは、血管に関して『動脈』と『静脈』に分けて記載していく。

※補足として『毛細血管』に関しても記載していく。

 

動脈について

 

動脈は心臓から送り出された血液を全身に運ぶため、「幹線道路」と表現できる。

 

心臓から出て胸を通り、腹部に伸びた太い血管を『大動脈』と呼ぶ(かなり太い)。

 

大動脈は頭や上半身、下半身に流れる動脈に枝分かれして全身をめぐる。

 

※木の幹のような大動脈は丸い形をして、壁が厚くできています。特に中膜の弾力性が強くく、血管壁が少し薄いのがほかの動脈とは違う点である。

 

※動脈は拡張と収縮の繰り返しで血液を送り込むため、このはたらきができやすい構造になっているということになる。

 

 

静脈について

 

静脈は毛細血管で酸素や栄養分と引き換えに、二酸化炭素や老廃物を受け取るガス交換の作業をして心臓に戻る。

 

主に血液を運ぶための静脈は、流れもゆるやかで心臓より上部は自然に下流するが、心臓より下の流れは手足やからだを動かしたときの圧力で血液が流れる。

 

なので「立ちっぱなし」同じ姿勢をとると血液の流れが悪くなり、足がだるくなる。

 

血管の弾力性も動脈よりは少なく、静脈は小静脈から大静脈へと合流するような形で太くなりながら心臓に向かう。

 

ちなみに、静脈血管の内壁には、弁がついている(ただし、頭部や胸腹部の静脈にない)。

 

便がついている理由は、(動脈血に比べて)静脈血の流れが緩やかなため、逆流を防ぐ必要があるためである。

 

 

毛細血管について

 

毛細血管は「直径が100分の1mmという細い血管」で骨の内部も含め全身に網の目のようにはりめぐらされている。

 

※からだの中で毛細血管のないところは軟骨組織と目の角膜と水晶体ぐらいだ。

 

 

でもって、血液のはたらきの要である「栄養素と酸素を配り、二酸化炭素と老廃物を交換する役割」がある。

 

※構造は一層の内層細胞と壁細胞でできており、この壁はとても薄いこのため、それぞれの交換がしやすい作りになっている。

 

 

また、毛細血管は器官のはたらきによって構造に違いがある。

 

たとえば手足のような組織、ホルモンを出す臓器や腎臓、肝臓など物質の出入りが頻繁なところは、血管壁に透過性があり穴が開いていたりする。

 

 

血液の循環には2つの経路がある(体循環+肺循環)

 

血液は動脈と静脈を通って体内のすみずみまで循環しているが、血液の循環は『体循環』と『肺循環』の2つに大別できる。

 

以下の記載のうち赤色が体循環青色が肺循環を示している。

 

体循環は心臓の左心室から送り出され、大動脈を通っていろいろな動脈に枝分かれして、頭部や肝臓、胃腸、腎臓、下肢など各組織に送られ、酸素や栄養を供給する。

その後、静脈を経て、大静脈に集められた血液は、心臓の右心房に戻ってくる。

右心房に戻ってきた酸素含有量の少ない血液は、今度は心臓の右心室から左右の肺に送られます肺の中で、二酸化炭素が放出され、酸素をとり込んで、再び酸素含有量の高い血液となって心臓に戻る。

 

※肺循環によって、酸素をたくさん含んだ血液は、再び体循環でからだの組織に酸素を運ぶ役割を果たす。

 

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動脈と静脈を血液が流れる仕組み

 

動脈は血管壁が厚く、弾力性があり、この弾性を利用して血液を運んでいる。

 

つまり心臓から送り出された血液を、動脈ではふくらんだり縮んだりしながら、血液を先へ送っているのだ。

 

一方、静脈の血液は、静脈の筋肉の収縮運動で血液を心臓に送り返している。

でもって、静脈の中には血液の逆流を防ぐための静脈弁と呼ばれる弁がついている。

 

 

自律神経は、血行の良し悪しを左右する

 

血行、つまり血液の流れはいろいろな条件によって左右されるが、その一つが自律神経である。

※あくまで多くの要因の一つ。

 

自律神経は、血管の収縮をコントロールする役割を果たしている。

 

寒いときにはからだから熱が奪われないように、交感神経が活発となり、血管が収縮するため、血行は悪くなる。

 

特に手足の末端、腰や首周りなどは血行が悪くなり、冷たくなりがちだ。

 

逆に、お風呂に入ってからだが温まると、皮膚から熱を出そうとする副交感神経のはたらきで血管が広がり、血管の柔軟性もよくなるため、血行はよくなる。

 

冷え性の人は、手足が冷えやすくなりまが、もしかすると自律神経のバランスが悪く、血行不良に影響を与えているのかもしれない(あくまで可能性の一つだが)。

 

血行をよくするためには、以下などの方法がある。

 

  • 入浴(ある程度湯船につかっておかなければ芯まで温まらないので、ぬるま湯が良いかもしれない)

 

  • ウォーキングなど適度な運動を規則的に行う(前述したように、静脈は筋収縮によるポンピング作用によって循環が促進される)

 

 

動脈が硬くなると血液の流れが悪くなる

 

動脈硬化とは以下を指す。

 

「動脈壁に脂質やカルシウム、そのほかのものが沈着し、壁が厚くなったりかたくなってしまうこと」

 

脂質やカルシウムなどがたまって、内側の壁が厚くなると、血管の内腔が細くなり血液の流れが悪くなる。

 

でもって動脈硬化は、脳動脈や冠状動脈、腎動脈、大腿動脈などに起こりやすく、これらの動脈の血液の流れが障害されると、大きな病気につながりかねない。

 

動脈硬化の原因は(遺伝や食物などのかかわりがあるものの)はっきりとはわかっていないが、以下が危険因子であることは間違いない。

 

  • 高血圧
  • 高脂血症
  • 喫煙
  • 肥満
  • 糖尿病
  • 運動不足
  • ストレス

 

したがって、こういった因子を避けることが動脈硬化につながりるとともに、そこから派生する大病の予防にも繋がっていくことになる。

 

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静脈内の弁が壊れて起こる下肢静脈瘤

 

下肢静脈瘤とは以下を指す。

 

「下肢の静脈の中に血液がたまって、静脈がこぶのように盛り上がった状態になること」

 

下肢静脈瘤は女性に多く、年齢が上がるにつれて、発症する割合が高くなると言われている。

 

静脈では筋肉の収縮運動によって心臓に血液を戻しているが、下肢の静脈の血液は、引力にさからって心臓に戻らなければならず、(何度も重複するが)血液が逆流しないように静脈内に静脈弁と呼ばれる弁がいくつもついている。

 

しかし、この弁が何らかの原因で壊れると、静脈に血がたまり、静脈瘤となってしまう。

 

弁が壊れる原因ははっきりとはわかっていないが、妊娠や長時間の立ち仕事、遺伝や肥満などが要因となると主張する人もいる。

 

下肢静脈瘤は、進行すると足のだるさやむくみ、こむらがえりが起こったり、ひどい場合には、血栓や潰瘍ができることもある。

 

関連記事⇒『深部静脈血栓症の意味・予防・治療・禁忌を整理しよう

 

 

ここまでの解説を動画で理解

 

最後に、動画で紹介して終わりにする。

 

動画の方がイメージしやすい部分も多いと思うので、ここまでの解説についてもっとイメージを膨らませたい方は以下の動画も参考にしてみてほしい。