この記事では、株価に影響を与える要因の一つである『自社株買い』について解説していきます。
自社株買いって何だ?
『自社株買い』とは(文字通り)企業が市場から自社株を買い戻すことを指します。
自社の株を、自社自身が買うという行為なわけです。
でもって、この様な行為によって以下が起こります。
- 1株当たりの純利益がアップする
- ROE(株主資本利益率)がアップする
- PERが低下する(割安感が高まる)
上記は全て、銘柄に人気が集まる要素なため、株価も値上がりやすい傾向があるという訳です。
『自社株買い』によって上昇した株をどう考えるか
そのため企業が自社株買いを行う理由には、株主還元策としての狙いがあります。
発行済み株式に対して3〜4%以上という大型の自社株買いも珍しくなく、市場へのインパクトも相応に高くなります。
自社株買いによる影響を読み取る場合は、この割合をひとつの目安にするのも手です。
ただし、株価上昇は短期的なケースが多い
自社株買いは「会社の余剰資金を用いた株主還元策」にすぎません。
なので「将来を見据えた設備投資や買収」といったものとは異なります。
つまり「余ったお金を事業展開のため有効的に活用する」という見方とは異なるぶん、株主への還元はダイレクトで、株価への反応も短期的な場合が多いです。
なので、自社株買いが発表された銘柄に関しては、上昇した局面でいったん売却し、株価が再下落して落ち着いたところで再購入といった手法をとることもあります。
※必ずしも思い通りにいくとは限りませんが(例えば自社株買いの発表と、サプライズな別の発表もなされた場合)、そのまま上昇し続けることもあります。
※もし自社株買いを発表して株価が上昇した銘柄を見つけたら、株価がその後どのように推移するかを追ってみるのも勉強になるかもせれません。
※投資は自己責任でお願いします。