この記事は、AKA-博田法の治療技術を簡単に紹介する。

 

※この記事は2008年に別ブログに記載していた内容である。

 

目次

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AKA-博田法における治療技術の種類

 

AKA-博田法の治療技術は以下に分類される。

 

①関節副運動技術

②他動構成運動技術

③抵抗構成運動技術

 

ちなみに博田節夫医師が開発した技術はAKA-博田法の他に『ANT(articular neurological therapy)』があるが、ここではAKA-博田法の種類だけ記載する。

 

 

①関節副運動技術

 

関節副運動技術の目的・対象疾患は以下の通り。

 

目的:

関節包内運動異常の治療・関節包靭帯の伸長

 

対象疾患:

有痛性疾患、外傷後の痛み、各種疾患に合併症する痛み、関節拘縮

 

 

②他動構成運動技術

 

他動構成運動技術の目的は以下の通り。

 

・他動構成運動の「伸長なし」→関節可動域の維持、神経・筋再教育
・他動構成運動の「伸長あり」→筋・腱の伸長、関節包外靭帯の伸長

 

 

③抵抗構成運動技術

 

抵抗構成運動運動技術の目的は以下の通り。

 

・構成運動再教育、神経・筋再教育、筋力増強、筋力テスト

 

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AKAの基礎コースを受講して感じた、AKA-博田法の活用法

 

ここではAKA-博田法の認定コースや医師、療法士向けセミナーなどを受講して感じたAKA-博田法に関する雑感を記載していく。

 

疼痛の治療に用いるのは①の副運動技術である。

関節機能異常による痛みに対してとても有効な手段で、驚くほど効果のある場合がある。

この技術はマニュアルセラピーのようにゲートコントロールセオリーやアライメントを徒手的に修正うんぬんではなくAKA独自のものであり治療の引き出しとしてとても利用価値の高いものだと感じた。

 

関節可動域を拡大させたい場合は①で関節包内運動を改善させたり②で凹凸の法則に基づきながら関節包外の軟部組織を伸張させる。これはいわゆるもマニュアルセラピーと同じ理論だと感じた。

 

③は目的とする骨運動を患者に指示し、術者は目的の関節に対し凹凸の法則と逆方向に抵抗を加える。

筋力増強や神経再教育など目的に合わせて骨運動も抵抗を加えたり介助したりする。

③に関しては神経・筋再教育、筋力増強目的に何度か試みたが伝統的運動療法と比べ有効であるとは思えなかった。

 

 

余談:ANTに関して

 

ANTに関しては基礎コースでは博田先生からサラリと座学・デモンストレーションをしてもらった。

 

脳卒中などの中枢疾患に対する手技のようである。

 

しかし、デモンストレーションの際は「ここを押さえたら、この動きが良くなるんだ」というような話に終始し、「なぜそうなるのか?」という理論に欠けているように思えた

 

まだ新しい技術で、これから理論づけされていくものと思われ、手技もこれから修正が加えられていくのだろうと思う。

 

①~③に関しては手技に修正に修正を加え現在に至り(特に副運動技術)、ほぼ完成されたといわれている。

なので次は中枢疾患へも治療範囲を広げていこうということだろうか??

 

 

終わりに

 

今回私が特に引出しに入れたいと感じたのは独特な除痛コンセプトである①である。

 

どの世界にも「この手技以外は認めない」という熱狂的な信者は存在する。

 

地域によってはAKAが盛ん過ぎる場所もあり、そういう環境の方たちはなおさら信者となってしまうのではという印象を受ける(ボバースなども同じなのか??)。

 

私としては、そのような信者にならないよう注意を払い冷静に複眼思考で様々な手技を学んでいければと思う。

 

しかし、それは各治療法を広く浅く勉強して良いとこどりをするのではなく、どんな手技でも一定レベルまで使いこなせるようになり、その上で自分なりに組み合わせてアレンジできるようにしていければと思っている。

 

関連記事

 

関節包内運動(関節副運動・構成運動)に関しては以下の記事も参考にしてみてほしい。

 

理学療法の専門用語解説(HP)

 

関節副運動を補足します