先日、理学療法士・作業療法士の副業として、株式投資関連の記事を投稿したばかりですが、今現在(2017年11月8日時点)が投資を開始するにあたってベストタイミングかと聞かれた場合、微妙だと思います。

 

今回は、そんな話も含めて株式投資の『織り込み済み』という用語について記載していこうと思います。

 

目次

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将来有望視されている株は今後も上がる??

 

株式銘柄を雑誌やネットで調べていると「この株は有望そうだな」などと思う株に巡り合うと思います。

 

掲示板で皆がオススメしているし、雑誌にも取り上げられている。

自分で冷静に分析してみても、この株はかなり有望だ。

よし買おう!

 

でも、ちょっと待ってください。

 

その株価は既に「織り込み済み」かもしれません。

 

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織り込み済みって何だ?

 

「織り込み済み」というのは以下に言い換えて良いと思います。

 

株価が、将来有望だという希望的観測が既に上乗せされている

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例えば「これからは医療関連の銘柄が上昇するはず」などと考えたとして、その考えがあながち間違っていなかったとしても、誰にでも連想できてしまう考えであれば、既にその期待値も株価に上乗せされてしまっています。

 

えてしてそういう株は、期待値が高い分、少しでも皆の期待を裏切ってしまうと売りを浴びせられて目も当てられない状況に陥ることもあったりします。

 

例えば「この株は毎年2倍のペースで利益を出すはず」などと過剰な期待を持たれている場合(でもって、その期待が株価に織り込まれている場合)、決算で「前年比1.8倍の売り上げを達成!」などという好決算が発表されても、投資家から売り叩かれてしまいます。

 

でもって「織り込み済み」ということを知らない素人は「何で好決算なので株価が下がるんだ??」と訳が分からず混乱する可能性があります。

 

でもって株が上昇する局面というのは以下の場面などです。

 

  • 皆が注目していないが、じつは有望な株(株価に織り込まれていない)
  • 株が有望かどうかにかかわらず、株式相場全体が盛り上がっている時(現在は非常に盛り上がっており、やや過熱感を帯びている印象を受けます)。

 

例えば、以前注目して購入したカカクコムは、購入した時点では低空飛行を続けており、見向きもされていなかったため「株価が価格に折りこまれていなかった」と言えます。

 

なので、その後上昇しました。

⇒『株式投資を中継!『カカクコム』をナンピン買い! はたして上昇なるか?

 

※ただ、現在のカカクコムは織り込み済みを通り越してオーバーシュート気味になっている印象を受けます。

 

※今後もさらに上昇を続ける可能性もありますが、そうであったとしても一旦は調整局面に入ると予測しています(なので、100株残して、残りの100株は売却しました)。

 

 

株式投資は株価が織り込まれる前に購入するのが鉄則

 

ここまで解説してきたとおり、株式投資は「株価が織り込まれる前に購入するのが鉄則」になります。

 

例えば、年に2回発表される企業報告(通期決算発表・中間決算発表)では、業績見通しを上方修正することがあるのですが、この様なポジティブサプライズは株価の上昇因子になり得ます。

 

※ちなみに、上方修正は「売上高10%、利益30%以上」を基準として公表されるようです。

 

※上方修正は予想を上回ることなので、会社予想が控えめであればあるほど生じやすいです。

 

この様に上方修正は株価上昇要因ではあるものの、それが既に株価に「織り込まれている場合」は必ずしも上方修正の発表で株価が上昇するとは限らず、むしろ発表を機に下落することも有り得ます。

 

例えば先ほど「会社予想が控えめな企業であるほど、上方修正されやすい」と記載しましたが、株式投資に精通している人達は「この企業はいつも業績予想を控えめに発表している」ということを知っているので、以下の様に予想して先回りして株価を購入します。

 

会社予想が控えめだから、どうせ上方修正するだろう。

発表前に購入しておけば、(上方修正によって)株価が上昇するので儲けることが出来るはず。

 

そうなってくると、いくら決算発表で上方修正がなされても株価が織り込まれているので反応しなかったりします。

 

あるいは、(投資家の予想を下回る上方修正であれば)失望により売られてしまうこともあり「企業が上方修正したにもかかわらず、なぜか株価が下落する」といった不思議な現象が起こったりもします。

 

 

一方で前述した例とは逆に「いつも強気な業績予想をする企業」も存在し、その様な企業は専門家からは「どうせ、そこまの好業績にならないだろう」といった方向に株価が織り込まれているので、本当に業績予想通りの結果を出すと(別に上方修正したわけでもないのに)サプライズとみなされて株価が上昇するケースもあったりします。

 

いずれにしても、株価が上昇するに大切な要因は「サプライズな情報であるかどうか」という点が理解してもらえるのではないでしょうか?

 

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何で今、この記事を書いているか?

 

何で今「織り込み済みに注意せよ!」的な記事を書いているかというと、日経平均株価が既に「織り込み済み」局面に入っており、今後更に上昇するにしても一旦は調整局面に入ってもおかしくない水準だと思えるからです。

 

材料出尽くし感がある

 

株価が上昇するにしても、下落するにしても「材料」が必要な場合が良くあります。

 

でもって今回の上昇の材料は以下などであったと思われます。

  • 選挙期間中は株価が上昇するというアノマリー
  • 選挙結果で自民党が無難に圧勝⇒長期政権確定し、安心して投資が出来る
  • 10月下旬から始まった日本企業の決算が予想以上に良かった

 

ただ、上記は既に織り込まれたと思われます。

もちろん、アメリカで何らかの「材料(例えばFRBの人事など)」が出て「アメリカ株高⇒日本株もつられて上昇」などといった事も有り得ますが、そろそろ警戒しておいたほうが良いでしょう。

 

今後は「材料出尽くし」による売りが始まる危険性があるという事です。

 

 

素人が手を出す頃には株価が下がる

 

よく「俺が株を買った途端に下がりだし、もうダメだと思って売却した途端に上がりだす。なぜか自分の行動が裏目でてしまう」と嘆く素人がいます。

 

それは、機関投資家に行動が読まれているからかもしれません。

 

株価が上昇する際は、まず機関投資家などによるまとまった資金が投入されます。

で、徐々に上昇したころに「波に乗り遅れまい」とする個人投資家たちの資金も投入されます。

で、最後に「凄い株が上がっているな。自分も買ってみよう」と素人が思って手を出し始めたころが、機関投資家の売り浴びせのタイミングとも言われています。

 

ずぶの素人ですら楽観ムードが漂い始めたころが下落の始まりになる可能性があるという事です。

 

※「この株は絶対有望だ。だから長期保有するのだ」と思っているのであれば、織り込み済みであろうがなかろうが問題ありませんが、短期・中期で投資を考えているのであればアタフタしないよう注意が必要という意味で「織り込み済みかどうか」は大切です。

 

 

今後も日経平均が上昇し続ける可能性は十分にある。 が、、、

 

日経平均株価は、今後も長期的に上昇する可能性は十分にあります。

 

ただし、そうであったとしても一本調子で22913円まで上昇してきたので、流石にそろそろ、一旦は調整(10~15%くらい下落)するのではと思います。

 

これらの判断は、後になってみないと分かりませんが、高値掴みにはならないよう十分注意は必要という意味で、この記事を作成しました。