この記事では「小胸筋」と「鎖骨下筋」について解説している。

 

小胸筋・鎖骨下筋の基本情報

 

小胸筋と鎖骨下筋の基本情報は以下になる。

 

筋名

起始

停止

作用

神経

小胸筋

第2-5肋骨の前面

肩甲骨の烏口突起

烏口突起を前尾方へ引く

 

※烏口突起を前尾方へ引くことにより肩甲骨は前傾・外転・下方回旋する。

内側胸筋神経、外側胸神経(C7-T1)

鎖骨下筋

第1肋骨と第1肋軟骨の境界付近の前上面

鎖骨の鎖骨筋溝

(鎖骨の中央1/3の領域の下面)

鎖骨を前尾方へ引く

鎖骨下筋神(C5,6)

 

小胸筋の筋連結:

烏口腕筋(腱膜)、上腕二頭筋の短頭(腱膜)、外肋間筋(腱)と連結

 

小胸筋の過緊張・短縮

 

小胸筋は烏口突起と第3~5肋骨の上縁に付着するため、肩甲骨を前傾させ、努力性吸気を補助する。

 

従って、呼吸器疾患で過緊張となりやすい。

 

また小胸筋は、不良姿勢により短縮しやすく、動作分析では上腕骨の過剰な前方移動や突出が観察される。

 

小胸筋の硬さは肩甲骨の誤った位置を助長し、フォースカップルや肩甲帯のマッスルバランスを次々に変えていき負のスパイラルを生み出してしまう。

 

小胸筋は鎖骨・肩甲骨間を繋ぐ筋であり、四肢筋に比べると運動が分かりにくいが、以下の動画では、そんな小胸筋の収縮による運動をイメージしやすい。

ぜひ観覧してみてほしい。

 

 

小胸筋のストレッチング

 

ここから先は、小胸筋のストレッチングについて解説していく。

 

方法(右小胸筋のストレッチング)

  1. 患者は背臥位で、右ベッド端へ斜めに寄り、右肩甲骨がベッドから出す。
  2. セラピストは、患者の肘関節深屈曲位にて、右肩関節を軽度屈曲・内旋位にする。
  3. セラピストは、左手を背側から肩甲骨に当てる(ベッドから右肩甲骨を出しているので当てれる)。
  4. セラピストは、右手を腹側から肩関節部に当て、右第5MP関節部を烏口突起に当てる。
  5. セラピストは、患者の肘を上腕と体幹の間に挟み、体重を前方へと移動させながら、エンドフィールを感じるまで保持している烏口突起(肩甲骨)を頭・背側へ可動させる。
  6. PIRを実施後、更に伸張する。