この記事では大円筋・小円筋について解説していく。

 

目次

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大円筋と小円筋の基本情報

 

大円筋と小円筋の基本情報は以下になる。

 

筋名

起始

停止

作用

神経支配

大円筋

肩甲骨の下角の後面

上腕骨の小結節稜

肩関節の内転、伸展、内旋

肩甲下神経(C5-C7)

小円筋

肩甲骨の外側縁の中央1/3の領域、棘下筋膜

上腕骨大結節の後面の下部、肩関節包

肩関節の外旋、内転

腋窩神経(C5)

 

ローテータカフ(回旋筋腱板)について:

小円筋は、棘上筋・棘下筋・肩甲下筋と併せて『ローテータカフ(外旋筋腱板)』とも呼ばれることがある。

 

大円筋・小円筋の筋連結

 

大円筋(teres major muscle)

棘下筋(筋膜)、小円筋(筋膜)、広背筋(腱)と連結

 

小円筋(teres minor muscle)

棘下筋(筋膜、関節包)、大円筋(筋膜)と連結

 

大胸筋と小胸筋の動画

 

大胸筋と小胸筋は、回旋作用が真逆なのだが、起始・停止から理解できる。

また、以下の動画で実際の運動も含めて確認すると、さらに理解が深まると思うのでぜひ観覧してみてほしい。

 

以下は大胸筋の動画になる。

 

 

以下は小胸筋の動画。

動画自体に動きは無いが、肩甲骨側では大胸筋より頭側に位置し、上腕骨でも付着部が異なることから、対比しやすいので添付しておく。

 

 

 

大円筋のストレッチング

 

ここからは、肩関節内旋筋である「大円筋(+広背筋)」のストレッチングについて解説していく。

 

手順(右大円筋のストレッチング)

  1. 患者は側臥位で股・膝関節屈曲位。
  2. セラピストは、患者の腹側へ歩行肢位。
  3. セラピストは右手で、患者の右前腕を下から支えつつ肩関節・外転・外旋位を保持しながら上腕を把持する。
  4. また左手で、患者の肩甲骨を(ストレッチングにより外転しないよう)固定する。
  5. セラピストは後方へ体重を移動することで、更に患者肩関節を屈曲・外転・外旋させ、大円筋を伸張する。
  6. PIRを実施後、更に伸張する。

 

関連記事

 

小円筋も含めた「肩関節外旋筋(ローテータカフ)」については以下も参照。

 

⇒『回旋筋腱板(ローテーターカフ)とは?棘上筋を中心に解説!!