お酒は、「百薬の長」とも呼ばれることがある。

 

でもって事実、適量のアルコールは人間の体にとって良いとされてきた。

 

確かに適量のお酒は、動脈硬化を予防する効果があると言われている。

 

しかし現在、肥満・メタボリックシンドロームが問題となっている現在において、お酒とは上手く付き合っていくことが大切となる。

 

この記事では、そんな「お酒との付き合い方」について解説していく。

 

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お酒のエネルギー(カロリー)

 

アルコール1gは約7kcalだが、実際はその7割(つまり約5kcal)と言われている。

 

でもって、(7kcalではなく)5kcalである理由は以下の通り。

 

アルコールが一部、直接尿や吐く息に排泄されたり、血管が開いて体温が上昇してエネルギー消費が増えるため。

 

アルコール1gが約5kcalと聞くと、お酒はエネルギーが低いように思われがちである。

 

しかし、実際にお酒に含まれる、特に糖質エネルギーは無視できない。

 

でもって、アルコールや糖質エネルギーを含めたら以下の様になる。

 

 

上記のように、通常はビール350ml缶で約150kcal、日本酒1合で約200kcal、ワイングラス1杯で約100kcalと考えられる。

 

※ちなみに白米は100gで356.1kcal

 

また、単純にこれだけのエネルギーだけではなくお酒は食欲増進効果があり、お酒を飲むとついつい食べ過ぎる傾向があり、更にエネルギーが増えて太ってしまうため注意が必要だ。

 

 

お酒とメタボリックシンドロームのリスクとの関係

 

お酒はメタボリックシンドロームのリスク因子である血糖・血圧・脂質異状のいずれとも深く関係している。

 

 

血糖とお酒

 

血糖に対する急性効果として、お酒を飲むと肝臓から糖分が血液に出て血糖値が上がる。

 

一方で、血糖を調節するインスリンというホルモンに対しては、(お酒の直接的な働きはないのだが(適量の摂取でインスリンを介する当の取り込みが促進され、インスリンの効き目が良くなると言われている。

 

しかし結局は、お酒を大量に飲むと身体の一部が糖分を受け付けなくなり、血糖値が上がってしまうと言われている。

 

また慢性的にお酒を沢山飲んでいると、肝臓やすい臓の障害が起こり、血糖値を下げるホルモンであるインスリンの効き目が落ちたり、膵臓からインスリンの出が悪くなり血糖が上がる。

 

 

血圧とお酒

 

血圧に対する急性効果として、血管拡張(血管が拡がる)が挙げられる。

 

つまり、一時的に血圧は低下するが、長期に渡ってお酒を飲み続けると血圧が上がる原因となる。

 

高血圧の頻度は、アルコールを全く飲まない人に比べて、毎日日本酒相当1合半以上飲む人は1.5倍、3合以上飲む人は2倍になると言われている。

 

 

脂質異状とお酒

 

脂質異状は、中性脂肪が高く、善玉コレステロール(HDLコレステロール)が低いのが特徴である。

 

でもってお酒は、脂質の工場である肝臓での中性脂肪の合成を強める働きと、血中の中性脂肪の処理を早める働きがある。

 

どちらへの作用が強いかで最終的に血英気中の中性脂肪のレベルが変わる訳だが、例えばメタボリックシンドロームの人では、肝臓での中性脂肪の剛性が高まっており、血中の中性脂肪値が高くなりやすいと考えられている(これらは体質・遺伝的な要素なので、自身の体質を自覚したうえでお酒と付き合うことが大切になる)。

 

一方で、適量の飲酒は、身体に余ったコレステロールを除去し、動脈硬化を予防する働きを持っている善玉コレステロールの増加が期待できる。

ただ、お酒を大量に飲むと善玉コレステロールは確かに上がるが、それよりはむしろ善玉コレステロールの本来の働きである「コレステロールの処理能力」が低下してしまうために上がってくると言われているので好ましくない。

 

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終わりに

 

お酒は適量であれば良いと言われており、一般的に適量とは以下を差す。

  • 日本酒⇒1合程度
  • ビールでは中ビン1本程度
  • アルコール量として20~30g程度

 

しかし「適量」にも個人差があることには注意が必要だ。

 

前述した「一般的な適量」を飲んでも、体重や内臓脂肪が増加するようだと好ましくないし、リスクが悪化すればお酒の効能が打ち消されてしまう。

 

定期的な健康診断を受けているのであれば、まずは自分の適量を、体重や腹囲の変動や検査値への影響を見て判断することも大切だ。

 

※肥満症やメタボリックシンドロームの関係で、特にお酒の影響が出やすいものには中性脂肪や尿酸値の上昇・脂肪肝の発生などが挙げられる。

 

※すでに中性脂肪や尿酸値が高い人、肝機能検査でγ-GDPやALT(GPT)といった酵素が高い人は要注意である。

 

※これらの検査値を参考にお酒を控える必要がある。

 

また、お酒は適量であっても、お酒の食欲増進効果によって食べ過ぎにも十分注意する必要がある。

 

 

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