この記事ではリハビリテーションに関する詳細を記載していく。

 

目次

閉じる

リハビリテーションの定義

 

定義:

 

①失ったもの(階級・特権・財産・名誉)を回復すること

②良好な状態に帰すること

③治療や運動によって身体的・精神的に健康な状態に回復すること

 

 

WHO(世界保健機関)のリハビリテーションの定義:

 

「リハビリテーションは障害(能力低下や社会的不利)及びそれらがもたらす状態を改善し、障害者の社会的統合を達成するためのあらゆる手段を含んでいる。

 

さらにリハビリテーションは障害者が環境に適応するための訓練を行うだけでなく、障害者の社会的統合を促すために全体としての環境や社会に手を加えることも目的とする。

 

そして、障害者自身、家族、彼らが住んでいる地域社会が、リハビリテーションに関係するサービス計画や実行に関わり合わなければならない。」

 

「リハビリテーション」という言葉から連想されるものの一つとして「機能回復訓練」が挙げられる。

 

しかし、上記の定義の通り、リハビリテーションとはもっと幅広い意味を持った言葉である。

 

障害を負った人が、その人らしく回復することを包括してリハビリテーションと呼びそれは治療により障害の程度を軽くするという事だけにとどまらず、残存能力の活用や、自分らしく生きること、家庭や地域で暮らしていけるような社会参加に向けた様々な支援もリハビリテーションと表現することができる。

 

従って機能回復訓練は、確かにリハビリテーションの一部ではあるものの、それはたくさんある支援の手段の一つにすぎず、「機能回復訓練=リハビリテーション」とはならない。

 

スポンサーリンク

 

リハビリテーションの分類

 

障害を持った人が、それを乗り越えて社会参加をするためには様々な支援が必要となる。
そして、この支援(リハビリテーション)には以下のリハビリテーションは、以下の3つに分類される。

 

①医学的リハビリテーション:

 

個体の機能的または心理的能力を、必要な場合は代償機能を活用することによって発達させる一連の医療であって、それによって障害者が自立し、活動的な生活を送ることが出来るようにすることである。

 

 

②職業的リハビリテーション:

 

職業指導、訓練、適職への就職など障害者がふさわしい雇用を獲得しまたはそれに復帰することができるように計画された職業的サービスの供与

 

 

③社会的リハビリテーション:

 

全リハビリテーション過程の妨げとなる全ての経済的、社会的困難を減少させ、障害者を家庭や地域社会や職業に適応できるように援助し、社会に統合あるいは再統合することを目指すリハビリテーション的営み

 

 

リハビリテーション医学(医学的リハビリテーション)の3つの特徴

 

前述した「リハビリテーション医学」は以下の3つの特徴を有している。

 

①リハビリテーション医学とは、その目的において「復権の医学」である。

 

②リハビリテーション医学とは、その対象において「障害の医学」である。

 

③リハビリテーション医学とは、その方法において「教育的・代償的医学」も含まれる。

 

※情報提供も教育的・代償的医学に含まれる。つまり、疾患に対する情報提供のみならず、ケアワーカーが医療・介護制度に対する情報提供をすることで、「社会の中で障害を持って生きていくためのいろいろの方策や工夫を学んでもらい、やがて自分自身で問題を解決していけるようにしていくという考え」もリハビリテーションと言える。

 

また、これら3つを包含する唯一最大の特徴はリハビリテーション医学は「プラスの医学」ということである。

 

※「プラスの側面も重要視する」という点は、ICFの活用においても重要な点であり、ICFについての詳細は以下にまとめているので是非観覧してみて欲しい。

 

理学療法士・作業療法士が知っておくべきICFの基礎知識まとめ

 

 

リハビリテーションの関連記事

 

作業療法士とは?(専門性/メリット/理学療法士との違い)

 

理学療法士とは?(専門性/メリット/給料/就職先/開業権/将来性)