この記事では、理学療法士協会・作業療法士協会の新人教育プログラムを受けること(あるいは全て修了すること)のメリット・デメリットについて考えてみる。

 

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理学・作業療法士のメリット・デメリットとは

 

理学・作業療法士協会の新人教育プログラムとは、協会に入会した新人(経験年数の若い人たち)を対象にしたプログラムのことを指し、全てのプログラムを修了すれば次のステップとして認定・専門理学療法士(作業療法士)を目指すことができる。

 

つまりは、認定・専門理学療法士(作業療法士)になるための必須条件と言える。

 

従って、認定・専門理学療法士(作業療法士)自体に興味がない場合は、その時点で「新人教育プログラムを受けること」は時間的制約を受けるという意味においてデメリットとなる。

 

しかし、以前に比べてこのデメリットは以下の理由で緩和されつつある。

 

①以前はポイントを稼ぐために小まめに講習会へ参加しなければならなかったが、最近は1日丸々かけてゴッソリポイントを稼げるようになった。そのため、1日丸々の講習を数回繰り返せばプログラムが終了できるようになった。

 

あるいは「eラーニング(ネットの動画配信)」を活用することで、会場に出向くことなくポイントを稼ぐこともできるようになっている。

 

 

②以前は新人教育プログラムを修了するためには症例発表(学会発表でも良い)が必須だったが、現在は必須ではなくなった。これによって、修了するためのハードルがかなり低くなった。

 

 

つまり、(せっかく理学・作業療法士協会に入会しているのであれば)認定療法士・専門療法士を自分が目指すかどうかなどと深く考えず、「とりあえず新人教育プログラムくらいは修了しておくか」と軽いノリで受講しておくことをお勧めする。

 

※理学・作業療法士協会自体に入会していない場合は、多少話は変わってくる。
注意点としては、新人教育プログラムは必ずしも臨床の参考になるというものは含まれておらず、退屈で単なるポイント稼ぎと割り切らざるをえない内容も含まれていることだ。

 

※中には興味深いものもあるが・・・

 

いずれにしても、「皆が理学・作業療法士協会に入会しているから」だとか、「皆が新人教育プログラムを受けているから」といった漠然とした理由だけでなく、少し立ち止まって自分なりにメリット・デメリットについて考察してみることは有意義ではないかと感じる

 

 

新人教育プログラムから研修理学療法士プログラムへ

 

ちなみに、H33年から「新人教育プログラム」ではなく「研修理学療法士プログラム」へ名称が変更される。

 

でもって、カリキュラム内容も以下の様に大幅に変更される

 

  • 新人教育プログラム(現行制度):13時間

  • 研修理学療法士プログラム(新制度):91.5時間

 

なので、もし新人教育プログラム(研修理学療法士プログラム)を履修させておこうと思うのであれば、H33年までに済ませておこう。

 

また、新たな生涯学習制度は「新人教育プログラム」のみならず「登録理学療法士プログラムの新設」や「認定理学療法士プログラムの変更」など大きく変化する予定らしい。

 

この点に関しては、以下の記事で紹介しているので是非とも合わせて観覧してみてほしい。

 

⇒『衝撃的事実!! 生涯学習制度がH33年より大幅に変わる件

 

 

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※リハビリテーション業界全体に関するニュースなどの雑感も含めてまとめています。

 

このテーマに関しては、多種多様な意見が存在するため、それら多様な意見の中の一つとして記事を楽しんでいただければと思います。

 

特にまとめページを通じて、新人の理学療法士・作業療法士さんに「この業界について考えるきっかけ」として何かしら響くものがあれば嬉しいです。

 

理学・作業療法士のメリットデメリットまとめ