理学療法士・作業療法士の新人が成長するための要素はいくつか存在するが、その中で「ライバルを見つける」というのも一つの手段となるのではないだろうか?
今回は、そんな「理学療法士・作業療法士が成長するためのライバル」というテーマで記事を作成してみる。
ピア効果
競争は努力を引きだすと言われている。
能力の優れた相手(ライバル)と競争することで、お互いの能力が伸びたり、努力が引き出されたりとった良い効果が期待できるのだ。
この様に『同僚や仲間から生産性や行動の影響を受けること』をピア効果と呼ぶ。
一人職場では、競争する相手(ライバル)がいないのでピア効果の恩恵を受けることが出来ないかもしれない。
そして「自身の成長」を考えた場合、アルバイトをすることでのピア効果を期待したり、最後の手段としてピア効果が起こりそうな職場に転職したりも選択肢となるかもしれない。
しかし、もっと簡便な方法として「共に切磋琢磨して学生時代を乗り越えた元クラスメート」と熱く語ったり、研修会に参加して上昇志向の高い人たちと触れ合ったりもピア効果を生むと思われる。
※もちろん、理学療法士・作業療法士が大勢在籍している職場に就職すれば良いだけの話ではあるが・・・
正のピア効果・負のピア効果
前述したように、ライバルが存在したり、周囲に優れた人が多い環境でのピア効果は「正のピア効果」をもたらす可能性がある。
ただし一方で、「負のピア効果」なるものも存在する。
例えば、タバコを吸う人ばかりが周囲にいると、自身もタバコを吸い始める可能性が高くなる。
同様に、周囲に堕落した人間ばかりに囲まれていると、自身も堕落した人間に馴染んでしまうことがある。
従って、私たちは「正のピア効果」を意識するとの同様に、「負のピア効果」に注意しなければならない。
誰をライバルにするのか
周囲に優れた人が多い環境でのピア効果は「正のピア効果」が生じやすいと前述したが、これらの環境に身を置くことが必ずしも「正のピア効果」に繋がるとは限らない。
例えば、「普通の偏差値な学校でトップクラスの成績を修めている学生」が「東大を目指すようなエリート集団が集まる学校」へ編入すると、「正のピア効果」によって更に頭脳明晰になるかというと、そうでもない。
なぜなら、自分より成績が良くて尚且つ自分の努力だけでは太刀打ちできない人達との比較に晒されてしまうため、自分が能力不足だという事の痛感に繋がり、自信喪失であったり、その分野での競争がバカらしくなってしまったりする可能性があるという事だ。
従って、「正のピア効果」を期待してライバルを選ぶなら、「自分が頑張って努力すれば、何とか手が届きそうな相手」とするのがベストだろう。
あなたには理学療法士・作業療法士として尊敬出来たり、切磋琢磨出来たり、最終的には乗り越えたいようなライバルはいるだろうか?
ぜひ「ピア効果」が生まれるようなライバルを探してみてほしい。