理学療法士・作業療法士・看護師などが学会発表や症例発表(や学生時代のレポート作成など)で引用文献・参考文献を掲載することがあると思うが、その際の書き方について記載していく。

 

最初は以下をベースに記載ししようと考えたが、実際に他の書籍に記載されている参考文献・引用文献の記述を見てみると、必ずしも統一されておらず(大まかには一致しているが、細かな部分で異なる)ので、あくまで参考にした程度である点に注意してほしい。

 

※でもって、自身でも複数の文献記述を見比べて、判断してほしい。

 

 

目次

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引用文献と参考文献の違い

 

念のため、引用文献と参考文献の記載方法を解説する前に、各々の違いがヤフー知恵袋に記載していたので引用しておく。

 

引用文献とは、その中の文言を引用した文献です。

 

正式な学術論文では、或る文献から引用を行った際は、その文献の著者・出版年次・タイトル・出版社を明記し、更にその本の何ページ目から引用したかを明記しなくてはなりません(しないと無断引用になり、最悪の場合は剽窃と言われます)。

 

参考文献は、自分の著作を書く上で漠然と参考になったという文献です。

 

~『ヤフー知恵袋』より引用~

 

ようは、文献の文言を丸ごと記載する場合は「引用文献」という扱いになる。

※ちなみに、文献を引用する場合は一言一句表現を変更せずに掲載する必要がある。

 

一方で、文献を参考にしつつ自身の表現・解釈で表現する場合は「参考文献」という扱いになる。

 

 

参考文献と引用文献の違いを理解してもらえただろうか?

 

先ほどは、参考文献と引用文献の違いに関して「ヤフー知恵袋から引用」したということになる。

※ネットでは引用した部分は上記の様に枠で囲むのが一般的となる。

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でもって、ヤフー知恵袋からの引用(グレーの枠で囲ってある部分)以降の文章は、ヤフー知恵袋の情報を参考にしつつ自分の表現で記載しているので「ヤフー知恵袋を参考文献にした」ということになる。

 

 

ではでは、前置きが長くなったが、ここから引用文献・参考文献の記載方法を解説していく。

 

 

引用文献・参考文献の記載方法は、色々あるよ

 

引用文献・参考文献の記載方法は、どんな本(雑誌)を引用したかによって異なっており、例えば以下のように種類ごとに記載方法が異なってくる。

 

・『雑誌』を活用した際の参考・引用文献記載法

 

・『単行本』を活用した際の参考・引用文献記載法

 

・『翻訳本』を活用した際の参考・引用文献記載法

 

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『雑誌』を活用した際の参考・引用文献記載法

 

雑誌を活用した際の参考・引用文献記載法は以下の通り。

 

 

著者名:タイトル . 雑誌名 , 巻(号):ページ , 発行年.

 

 

例えば、『雑誌:徒手理学療法』に掲載されている「筋膜リリースを施行した筋に対する神経再教育の影響」を引用・参考にしようとした場合は以下の様な記載になる。

 

勝又泰貴, 他:筋膜リリースを施行した筋に対する筋再教育の影響.徒手理学療法,13(2):39-45,2013.

 

 

『単行本』を活用した際の参考・引用文献記載法

 

『単行本』を活用したした際の参考・引用文献記載法は以下の取り。

 

 

著者名:書名(版),発行所,ページ,発行年.

 

 

例えば、『書籍:ペインリハビリテーション』を参考・引用した場合の記載方法は以下の通り。

 

松原貴子,沖田実,森岡周,:ペインリハビリテーション,三輪書店,pp83-85,2011.

 

 

『翻訳本』を活用した際の参考・引用文献記載法

 

『翻訳本』を活用した際の参考・引用文献記載法は以下の通り。

 

 

原著者名: 書名(版). 訳者名, 発行所, ページ, 発行年.

 

 

例えば『書籍:筋膜マニピュレーション実践編』を参考・引用した際の記載方法は以下になる。

 

Stecco L, Stecco C: 筋膜マニピュレーション実践編. 竹井仁(訳),医歯薬出版株式会社,PP2-10,2011.

 

 

『参考・引用文献の書き方』の注意点

 

参考・引用文献の書き方の一例を紹介したので、理学療法士・作業療法士・看護師(あるいは学生さん)は参考にしてみてほしい。

 

ただし、上記はあくまで一例であり、色々な書籍を見比べてみても、厳密な統一は為されていない。

 

例えば、以下な感じ。

  • 「13(2)」ではなく「13巻・2号」という記載。
  • ページの記載が「83-85」ではなく「pp83-85」。
  • ページと発行年が逆。
  • 「,」で区切るのか「.」で区切るのか。

・・・・などなど、細かいものから、もう少し大きな違いまで発見できると思う。

 

なので、できれば手元に複数の専門書を用意して、それら書籍に記載しされている「参考・引用文献」の記載方法と、この記事の記載例を照らし合わせながら、自身でも考えてみてほしい。

 

※ポイントは複数の専門書を用意して見比べること。

 

※一番見比べやすいのは雑誌(雑誌は、複数の人が投稿しているため、一つの雑誌だけで何パターンもの記載例を比較することが出来る⇒投稿者によって少しずつ違ったりしているのも分かると思う)。