今週(2月5日~9日)は激動の一週間となりました。
日経平均株価の終値の推移は以下の通り。
5日(月曜):-592円
6日(火曜):-1071円
7日(水曜):+35円
8日(木曜):+245円
9日(金曜):-508円
ここまで株価が乱高下したのは久しぶりです。
特に、火曜日の-1071円というのは久々に見た下落っぷりです。
これらの乱高下は全てNYダウに連動した形になっています。
ただし、9日に関してはNYダウが-1032ドルであったのに対して、日経平均は508円しか下落していないなど「アメリカに引きずられすぎな相場が終焉しつつある」という予感もしています。
激動の一週間! アメリカで何が起こっているのか?
日経平均株価の下落は、アメリカのNYダウの下落につられている形になっていますが、アメリカでは何が起こっているのでしょうか?
色々と言われてはいますが、一番有力なのは「アメリカが金融緩和から金融引き締めに移行したののきっかけに、米債利回りが高まっている」というのが言われています。
日本に置き換えて考えると、日本は現在金融緩和をしており日本国債(日本が債務不履行にならない限り、株式投資と異なり元本割れしない)の金利は殆ど付きません。
なので、国債を保有しているよりは、多少リスクをとってでも株式投資をしよう(金融緩和は株式投資には有利)という人が増えています。
一方で、金融引き締めは「株式投資には不利、国債利回りは高まる」という逆回転が起こります。
当然、国債は株式よりも安全資産(国が債務不履行にならない限り元本割れしない)なので、わざわざリスクを取らずに(株式を売却して)国債を購入する人が増えるというのは自然の流れです。
それがアメリカで起こりつつあると言えます(個人、金融機関、証券会社ともにリスク分散という意味で、分散投資の比率を変える動きが出てもおかしくありません)。
季節要因という声も
2月16日~21日までシュウセツと言って中国のマーケットが全てクローズになります。
で、その前に「換金売り」といって、現金化する人が増えると言われています。
また、企業の決算がらみで、レパトリエーションと言って現金を戻しこむ動きが強まっているとも言われています。
これらによって、上がり基調になっている株価が腰折れしている(踊り場、あるは底抜けする、あるいは再上昇トレンドに転ずる)といった転機が訪れているとの解釈を市場は持っているようです。
まだ、バブル崩壊とは呼べない
先ほど「6日に日経平均-1071円というのは久々」と記載しました。
でもって、この前日のNYダウも1175ドル安と過去最大の下げ幅を記録していました。
ただし、重要なのは「下落率」であって「下げ幅」ではないという点が、多くの識者から寄せられています。
でもって、この日の下落率は-4.6%と(意外と)限定的なのが分かります(1987年10月19日の月曜日に起きたブラックマンデー時には-22.6%もの下落となっているのと比べると、軽微な下落率だということが分かります)。
もちろん、これからガンガンと下落していく可能性もありますが、現時点では「踊り場」あるいは「再上場のための単なる調整の一環(一本調子で株価が上がり続けるのは有り得ないため当然の調整の範囲内)」という解釈もできます。
なので、現時点では「まだ、バブル崩壊とは言えない」といった感じです。
アメリカのファンダメンタルズ(雇用統計など)は決して悪くないし、トランプ大統領も景気対策を打っている。
もしバブル崩壊でないとするならば、日本株は比較的バーゲン価格なものも出てきていると言えますが、皆さんはどうお考えでしょうか??
NISA(少額投資非課税制度)を利益確定しました
余談はこの位にして、現在保有しているNISA(少額投資非課税制度)の枠内で保有していた銘柄(エムスリーと三井物産)を月曜日の段階で利益確定しました。
『副業について。2017年を振り返り、2018年の抱負を語る』で、以下の様に記載しました。
ただ、5日(月曜)に久々に見る大幅下落(日経平均終値-592円)で、万が一のバブル崩壊を考え、潮時だなと思い売却しました。
上記は分かりにくいですが、NISA枠で2015年に三井物産を、2016年・2017年にエムスリーを買い付けて、これら全てを2018年2月5日に全て売却したという事になります。
売却益は436000円+466000円+370200円の計1272200円になります。
通常であれば、ここから20%は税金として持っていかれるのですが、NISA枠で購入した銘柄は非課税なので丸々収益として得られます。
なので、株式投資をするのであれば、まずはNISA枠を活用するに越したことはありません。
NISAに関しては以下で詳しく解説しているので、興味がある方は参考にしてみて下さい。
⇒『株式投資を副業に! NISAについて解説します(+積み立てNISAとの違い)』
もちろん、単なる調整の場合は、株価は再上昇していくと思われますが(っていうかエムスリーなんかは長期的に見れば、アメリカや日本景気などの外部要因の影響は受けず、企業の実力だけで最終的にはさらに上昇すると予想していますが)、若干の不安を感じたので4~5月に売却する予定だったのを念のため前倒ししました。
NISA枠は、売却益のみならず、配当金も非課税に
良い機会なのでNISAの魅力として「売却益のみならず、配当金も非課税になる」というの点も記載しておこうと思います。
以下は三井物産によって得られた配当金と売却益を示しています。
三井物産は高配当で有名な銘柄ですが、2015年に600株ほど保有し、今回売却した2018円2月まで保有してい増した。
三井物産は2015年に購入した時点から(原油化価格の下落によって)購入単価を下回ってしまい、長い期間いわゆる「塩漬け銘柄」に陥ってしまいました(で、最近は原油価格が上昇しはじめたため株価も上昇基調にあり、今後も上昇する可能性が高いので、もし有望な銘柄を探している方がいるなら要注目です)。
で、仮想通貨などは「塩漬け状態になったら(配当金が出ないので)ひたすら、上昇するのを待つか、損切をするしかない」のですが、三井物産のように高配当でなおかつ大型株であれば、塩漬け状態であっても安心して保有することが出来ますし、その間に配当も出ます。
具体的な配当としては(三井物産は年に2度配当をもらえるので)以下になります。
2015年:19200+19200=38400円
2016年:19200+15000=34200円
2017年:18000+18000=36000円
つまり、2015年~2017年までの配当円、計108800円も非課税でもらえたという事になります。
※エムスリーはメチャクチャ配当が少ない銘柄なので配当金がどの程度貰えたかは割愛しますが、この銘柄の配当も非課税でもらえています。
この様に「塩漬け状態であっても配当が出る」というのが株式投資の魅力であり、しかもそれが非課税(20%引かれない)というのがNISA枠を利用する魅力という事になります。
余談:他にも一部売却したよ
余剰資金を蓄えておくために、一般口座(勝手に税金が差し引かれる特定口座)の銘柄も一部売却しました。
※マネックスは8日(月)に、その他は9日(火)に売却しています。
今後の方針
軍資金(プールしている資金)が増えたので、今後日経平均が更に下落するようであれば、ナンピン買いの資金に、上昇するようであれば安全資産へのシフトを考えています。
取り敢えずニプロは、魅力的な株主優待が得るためには1000株保有しておく必要があるのですが売却して現在100株しか保有していません。なので理想は、もう少し下落が続いて、ナンピン買しながら切り下がっていけたら良いなぁと考えています(最近NYダウも上昇しているので理想通りにはいかないかもですが、為替が円高なままなので可能性もあるかなと)。
また、ニプロ以外の購入に関しては「果たして単なる調整なのか」、それとも「バブルの崩壊なのか」を見定めるため、短期的に上昇しようと下降しようと、とりあえずは様子見に徹しようと思っています。