この記事では、通所リハビリテーションにおけるカルテ記載のポイントを記していく。

 

新人理学療法士・作業療法士の皆さんで、通所リハビリに従事している人は参考にしてみてほしい。

 

ちなみに、ここで表現する『カルテ』とは、大きく分けて以下の2つを指している点には注意して頂きたい。

 

・個別リハビリ(理学療法・作業療法)のカルテ

・在宅訪問時のカルテ

 

スポンサーリンク

 

通所リハビリのカルテ記載

 

居宅基準第119条に「指定通所リハビリテーションを提供した際には、提供した具体的なサービスの内容などを記録するとともに、利用者からの申し出があった場合には、文章の交付、その他適切な方法により、その情報を提供しなければならない」と定められている。

その点も踏まえた、リハビリカルテの記載のポイントは以下となる。

 

個別リハビリを担当したセラピストなどが記録をする

通所リハビリ提供時間中のどの時間帯に、個別・集団リハビリを実施したかを記録する。

 

 

読み手に分かる文章で作成する

リハビリ専門職(理学療法士・作業療法士など)のみがリハビリサービスを提供しているのであれば、リハビリ専門用語を理解できるが、介護職やトレーナーなどがリハビリサービスに関与している事業所では、スタッフ是認が理解できる用語で記入する必要がある。
つまり、間違っても「ディレンジメントシンドローム」や「DP」なんて言葉は使わない。

 

一方で、記録している用語の意味を理解するためのスタッフの教育も重要となる(必要最低限の専門知識は、カルテが冗長になりすぎないためにも大切となる。

 

 

心身機能・活動参加に関して評価・介入・再評価の流れを把握できる記録が望ましい

リハビリカルテは、心身機能の評価と介入についての記録が多くなりがちだが、心身機能を改善させる目的は、活動と参加の改善にある。

従って、心身機能と活動・参加の因果関係について考察して、記録することが出来ていることがベストである。

関連記事⇒「ICF(国際生活機能分類)を分かりやすく解説

 

 

通所リハビリにおける自宅訪問後のカルテ記載ポイント

 

2012年度の介護報酬改定によって、「リハビリテーションマネジメント加算」を算定する利用者に対しては、自宅訪問(自宅へ訪問して利用者の生活状況を評価して、その内容をリハビリに反映する)が義務付けられた。

 

その点も踏まえた、自宅訪問時のカルテ記載ポイントは以下となる。

 

リハビリを担当するセラピストが利用者宅を訪問し、記録を担当することが望ましい

時として、担当セラピストの代理として、別のセラピストが自宅訪問をすることもあり得るが、担当セラピストが訪問したほうがリアルな現場を体験できる。

 

どうしても難しい場合は、動画や写真などで担当セラピストがイメージしやすいような工夫をする。

※もちろん、利用者・家族の同意を得て書面でサインももらうこと!

 

 

利用者の家族などによる介護の状況も把握する

自宅内で、利用者が移動する箇所を全て評価する箇所は必須となる(まぁ、言われるまでもないことだと思うが)。

 

ただし、リハビリの目標によっては、それ以外の個所も評価する。
例えば、リハビリ目標が「階段を上がれるようになる」であるならば、利用者が現在は利用していない階段も評価する必要がある。

 

※「庭先で過ごす」「近所の公園へ行く」などを目標とするのであれば、周辺環境も評価対象となる。

 

 

利用者が起床してから就寝するまでの生活パターンを記録する

ケアマネージャーから渡される基本情報にも記載されているかもしれないが、再度質問しておく。

同じ「日中も寝て過ごす」であっても、ベッドで寝たままなのか、ソファーに移動して寝ているのか、椅子に座った状態で寝ているのか、などの違いがあったりする。

 

 

利用者の家族などによる介護の状況も把握する

介護負担の軽減を目標に掲げてリハビリ(理学療法・作業療法)を実施することも少なくないが、実際の現場で困っている点を聴取することは重要である。

すると話の流れから、その場で問題解決が可能な場合もあったりする。

※環境整備・介助のアドバイスなど。

 

 

問題が生じやすいトイレ・玄関(+風呂・階段)はルーチンとしてチェックする癖をつけておく

 

自宅内の整理整頓の度合い、臭いなどの在宅生活も評価し、必要に応じて記録しておく

例えば、生理整頓されていない、異臭があるなどの場合は、利用者の生活意欲の低下や他サービスの不足などが考えられ、対応が必要な場合もある。

 

 

関連記事

 

リハビリカルテに関するもっと一般的な記載方法に関しては、以下の記事でまとめているので合わせて観覧してもらえば理解が深まると思う。

 

 

「リハビリ(理学療法・作業療法)カルテ」の目的・書き方・注意点などザックリ解説

 

 

また、リハビリカルテの記載とは脱線するが、自宅を訪問して、環境をチェックすることは転倒予防において重要となる。

 

そして、「転倒履歴のある高齢者宅の環境整備は、転倒予防トレーニング単独よりも効果的である」との報告があり、それら「環境整備も含めた転倒予防トレーニングの基礎知識」を以下でまとめているので、合わせてチェックしてみてほしい。

 

高齢者の転倒予防に効く!バランス運動(トレー二ング)を総まとめ!