足部のアーチでは、内側縦アーチに着目して評価することが多い多くの評価方法があるが簡便な方法の一つとして「フェイス線(Feiss線)」を指標とした評価が簡便である。

 

この記事では、そんな「内側縦アーチの高さを評価する際の指標」となる『フェイス線(Feiss線)』について解説している。

 

偏平足の評価にも活用できるので、ぜひ知っておいてほしい。

 

目次

閉じる

フェイス線(Feiss線)とは

 

フェイス線(Feiss線)とは以下を指す。

 

Feiss線とは:

「内果下端」と「第1中足骨頭内側」を結んだ線 のこと。

 

そして、この「Feiss線」と「舟状骨粗面の高さ」を比較することで、内側縦アーチが低下しているかどうかを判断していく。

 

 

Feiss線より舟状骨結節が下方に離れているほど内側縦アーチの下降度合いが大きいことになる。

 

Feiss線で「内側縦アーチの低下」を評価するメリット

 

見た目で何となく「内側縦アーチが低いな(扁平だな)」と感じることもある。

 

しかし、その中には

 

母趾外転筋や短母趾屈筋の筋の厚さによる「見かけ上の扁平足」

 

が潜んでいる(例えばアスリートなど)。

 

なので「見かけ上の扁平足」を除外するうえでもFeiss線は有効である。

 

 

Feiss線のⅠ度・Ⅱ度・Ⅲ度

 

また、単純に「Feiss線と比べて舟状骨粗面が低いかどうか」だけではなく、以下を基準に、アーチの高さをⅠ度・Ⅱ度・Ⅲ度と細かく判定することもある。

 

床から脛骨内果下端までの降ろした垂線の高さ(距離)を3等分した場合に、舟状骨がこの線からどの程度下方に位置しているかでⅠ度・Ⅱ度・Ⅲ度を判定。

 

判定の解釈は以下の通り。

  • Ⅰ度⇒上1/3の区間の場合(アーチが良好な高さ)
  • Ⅱ度⇒中1/3の区間の場合(アーチ下降が軽度)
  • Ⅲ度⇒下1/3の区間の場合(アーチが低い)

 

 

その他の基準

 

内側縦アーチの高さ評価に関して、「Feiss線を用いた評価」以外にも以下などが言われているので、参考にしてみても良いかもしれない。

 

床から舟状骨底までの高さ

舟状骨の底面の高さは床面(足底面)より15~18mmが標準とされており、これを基準に「内側アーチが低下しているかどうか」を判定する。

 

床面と第1中足骨背側面の傾斜角度

第1中足骨背側面の傾斜が25°と言われており、これを基準に「内側アーチが低下しているか」を判定する。

 

関連記事

 

⇒『leg-heel angle(下腿-踵アングル)とは? 「測定方法」や「正常値」を紹介