この記事では神経細胞(ニューロン)についの各名称を記載していく。
神経細胞とは
神経細胞は、『細胞体』と『神経線維(=軸索+α)』から構成される。
でもって、細胞体の末端にある『樹状突起』と、(別の神経細胞の)神経線維末端にある神経突起(軸索突起とも呼ぶ)がシナプスすることで、情報伝達が為される。
まとめると以下な感じ。
神経細胞 (ニューロン) |
細胞体 | ||
突起 | 軸索 | 神経細胞から興奮を遠心性に伝える | |
樹状突起 | 神経細胞から興奮を求心性に伝える |
有鞘有髄線維では、軸索に『髄鞘(ミエリン鞘)』いう鞘が付いていて、そのすき間に見える軸索を『ランビエ絞輪』と呼ぶ。
一方で、無鞘有髄線維では髄鞘は存在しない。
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「神経細胞」と「電線」の違い
軸索は電気的興蒋を伝える性質をもち神経線維の本体ともいえる。
一方、髄鞘には絶縁性があり、周囲に電気を漏らさない役割を果たす。
このように、「神経の構造」は「電線」に酷似しているが、決定的に異なる点は以下になる。
軸索流とは
軸索流とは以下を指す。
細胞体からは軸索を栄養するために糖蛋白質や糖脂肪、ミトコンドリアなどを輸送している。
反対に、軸索から細胞体へは神経栄養因子(NGF)や老廃物などが運ばれる。
この流れを活性化することは軸索の再生力を高めることになるが、駆血などによる阻血状態により軸索流は低下する。
神経軸索は外力に弱く、以下の様に言われている。
20%に達すると断裂する。
なので、切創だけでなく挫滅や圧迫によっても神経損傷を生じる。
「神経の圧迫による障害」で日常でイメージしやすいのは、「長時間、正座をした後に下腿へ生じる痺れ」ではないだろうか?
これは、長時間軸索が圧迫されたことにより、一過性の神経障害と言える。
関連記事⇒『正座で起こる「痺れと痛み」の発生機序を解説するよ』
また、「急性の神経障害」と「慢性の神経障害」では、障害程度が異なる。
急性神経障害は主に切傷や挫滅、圧迫などの直接外力によって起こるが、慢性神経障害は、長期の圧迫などに局所の血流障害や浮腫、瘢痕などが加わり、主として軸索流の障害に起因する。