タグ:生理学の記事一覧

リハビリ(理学療法・作業療法)の素材集

理学療法・作業療法士・リハビリテーションに関する様々な素材を情報発信していきます

タグ:生理学

  • リハビリ(理学・作業療法)用語解説

    筋力の向上は「筋肥大」のみならず、「神経系の調節による筋出力の向上」も関与している。つまりは、どんなに大きな断面積を持った筋でもこの神経系の筋力の調節機構がうまく機能しないと強い力を発揮することはできないということになる。そして今回は、筋出力を調節する神経系の働きについて、「運動単位の動員」を中心に記載していく。スポンサーリンク運動単位とは1個の運動ニューロンが支配する筋のグループを運動単位と呼ぶ。例えば12本の筋線維があり、4本の筋線維を支配する3つの運動単位が存在すると仮定すると以下のイラストとなる。イラストは、脊髄・α運動ニューロン・12本の筋線維、3つの筋グループ(3つの運動単位)を示...

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    この記事では、疼痛を理解するうえで大切な生理学である用語について解説していく。静止膜電位興奮性細胞である神経細胞には、静止状態と興奮状態がある。細胞が活動していない静止状態では、エネルギーを使ってナトリウムイオンを細胞外に輸送し、それと交換してカリウムイオンを細胞内に輸送する仕組みがある。つまり静止状態において、細胞内にはカリウムイオンが多く、細胞外にはナトリウムが多い。このような細胞内外のアンバランスが維持された結果、細胞内に多いカリウムイオンは、カリウムイオンを選択的に透過させるカリウムイオンチャネルが開いている時に、細胞外に拡散する。細胞外に多いナトリウムイオンは、ナトリウムイオンチャネ...

  • 未分類

    この記事では、生理学用語の一つである『シナプス後電位』について解説していく。シナプス後電位とは脊髄後角侵害受容ニューロンは、一次侵害受容ニューロンの脊髄側末端部から放出される伝達物質に反応する。具体的には終末部にある電子依存性カルシウムイオンチャネルが活動電位によって生じる膜電位の上昇を感知し、カルシウムイオンチャネルが開いて、カルシウムイオンが細胞内に流入する。細胞内のカルシウム濃度が上昇時、それがトリガーとなって、シナプス小胞が細胞膜に融合し、シナプス小胞の中に入っている神経伝達物質がシナプス間隙に放出される。放出された神経伝達物質はシナプス後ニューロンの膜表面にある受容体に結合する。神経...

  • 症状 - 痛みについて - 疼痛・鎮痛

    私たちにの身体には(良くも悪くも)「可塑性」が備わっている。この記事では、そんな「可塑性」「可塑的変化」について、疼痛にフォーカスを当てて記載している。可塑性とは可塑性という言葉はもともと物理学の用語で、外から力が加わって生じた変形が、その力がなくなっても元の形に戻らない性質のことである。例えばゴムのボールを押して離すと、すぐ元の丸い形に戻る。これはゴムのボールが「弾性」を持っているからである。一方、粘土の塊では押したところが凹んで、その形が残ったまま元に戻らなくなる。「可塑性」とはこの様な性質のことであり、脳における記憶も可塑性のなせる業と言える。関連記事⇒『長期増強・長期抑制と、依存性の因...

  • 症状 - 痛みについて - 疼痛・鎮痛

    1969年、ノルウェーのテリエ・レモは、『長期増強』と呼ばれる現象を発見して注目を集めた。長期増強とはシナプスにおいて、「神経伝達物質を放出する側の神経」を刺激すると、「神経伝達物質を受け取る側の神経」に刺激が伝わる。そして、放出側の刺激を何百回も繰り返していると、だんだんと受け取る側(の受容体)の反応が大きくなるという現象が起こる。しかも、一度大きくなった反応は、その後も持続することになる。つまり、たった2つの神経が、情報を「記憶」してしまうと言い換えることもできる。この現象は『長期増強』と呼ばれ、反対に抑制性の刺激についても『長期抑制』という同じような現象が認められている。これらは脳の限ら...

  • モノアミン神経

    グルタミン酸は脳の馬車馬となって働いているが、精神医学がそれよりも重視するのは、脳の信号操作と全ての活動を調整している一群の神経伝達物質だ。すなわち、セロトニン・ドーパミン・ノルアドレナリンである。それらを作り出すニューロンは、脳におよそ1000億個あるニューロンの1%にすぎないが、影響は甚大だ。ニューロンに命じてもっとグルタミン酸をつくらせたり、ニューロンがより効率的に情報伝達できるようにしたり、受容体の感度を変えたりする。また、余計な信号がシナプスに伝わらないようにして脳内の「雑音」を小さくしたり、逆に他の信号を増幅したりもする。グルタミン酸やGABAのように信号を送ることもできるが、その...

  • 症状 - 痛みについて - 疼痛・鎮痛

    脳内の信号送信の約80%を担うのは2種類の神経伝達物質、グルタミン酸とγアミノ酪酸(GABA)で、それらはお互いにバランスをとり合っている。グルタミン酸はニューロンの活動を活発にして信号の連鎖的反応を始動させ、一方、GABAはその活動を抑える働きをする。グルタミン酸が、それまで結合したことのないニューロンの間に信号を送ると、結合が促される。そして、信号の往来が頻繁になればなるほど、ニューロン同士の連絡しあう力は強くなり、結合が生まれる。グルタミン酸により結合が生まれることは、学習するうえでも重要な要素となる。

  • 症状 - 痛みについて - 疼痛・鎮痛

    この記事では、エンドルフィンについて、有酸素運動(ランニング)によって生じるランナーズハイと絡めながら解説していく。ランナーズハイとエンドルフィン1970年代にアメリカではランニングブームが巻き起こり、「エンドルフィンラッシュ」という新しい言葉が生まれた。また、脳にアヘン様物質の受容体があることが発見されたのも、この当時であった。その受容体の存在は、体にモルヒネのような分子で痛みを抑える仕組みが備わっていることを示唆していた。のちにエンドルフィンと名付けられたその物質は、実際に体の痛みを和らげ、多幸感をもたらすことが分かった。エンドルフィンは内因性オピオイドの一種で、脳や体のあちこちにエンドル...

  • 症状 - 痛みについて - 疼痛・鎮痛

    末梢神経には末梢から中枢へと感覚の情報を送る感覚神経だけでなく、中枢から末梢へと指令を送る運動神経も含まれる。身体の各部ではこれらの両方が一緒に走行しているが、脊髄付近で経路が分かれており、感覚神経は背側から入り、運動神経は腹側から出ている。そして、背側で神経がまとまっている部分を後根(腹側で神経がまとまっている部分を前根)と呼び、後根が脊髄に入る前にあるふくらみを後根神経節(DRG:dorsalrootganglion)と呼ぶ。つまり、DRGは痛みや触覚情報を伝える一次求心性神経の細胞体が集まっている場所と言える。DRGは末梢側と脊髄側の両方に軸索線維が伸びており、侵害受容器で発生した活動電...

  • 症状 - 痛みについて - 疼痛・鎮痛

    脊髄神経節とは末梢神経の走行中に認められる神経細胞体の膨大部で、種々の大きさと形状を呈する。神経節は構成する細胞体の種類によって下記の2種に大別される。①感覚神経節:感覚神経の神経細胞体の集合したもの。・後根神経節・三叉神経節・・・・・など②自律神経節:自律神経の神経細胞体の集合したもの。・交感神経節(上・中・下頚神経節、腹腔神経節など)・副交感神経節(網様体神経節・耳神経節など)※神経節が「中枢神経以外の末梢部において神経細胞の集合体」なのに対し、「中枢神経組織内部に存在するこれらの集合体」は、『核』または『神経核』と呼ばれる。

  • 症状 - 痛みについて - 疼痛・鎮痛

    アンモニアの水素原子を炭化水素で置換した化学物質の総称を『アミン』という。その中で生体の特定の生理的調整機構に対して作用する物質を『生理活性アミン』と呼ぶ。セロトニン、ヒスタミン、ノルアドレナリン、アドレナリン、ドーパミン、GABAなどが該当する。

  • 症状 - 痛みについて - 疼痛・鎮痛

    炎症に関与する細胞には血液細胞と組織間葉系細胞がある。血液細胞の主役は白血球で、これには好中球・好酸球・好塩基球・肥満細胞・リンパ球・単球・マクロファージなどが含まれ、これらを総称して炎症細胞という。※ちなみに組織間葉細胞とは組織中に存在する中胚葉由来の細胞で、骨細胞・軟骨細胞・心筋細胞・血管内皮細胞・線維芽細胞・脂肪細胞などがあり、これらの中でも血管内皮細胞・線維芽細胞・脂肪細胞は炎症に関与している。

  • 未分類

    私たちは日頃から、糖質・タンパク質・脂質・ビタミン、ミネラルの5大栄養素をバランスよく摂取する必要がる。そして、いくらリハビリ(理学療法・作業療法)を実践しようとも、肝心な栄養補給が不十分では、効果が発揮できなくなってきている。また、最近では高齢者の「サルコペニア」や「フレイル」なる概念も登場しており、これらの予防にも「運動療法」と「十分な栄養補給」の両輪が重要だと指摘されている。今回は、そんな栄養素についての一般知識を記載していく。スポンサーリンク栄養素の基礎栄養素は「からだの構成成分」「エネルギー源」「からだの機能調節」の3つの大きな役割をもっている。栄養素主な役割糖質エネルギー源タンパク...

  • 症状 - 痛みについて - 疼痛・鎮痛

    外傷や虚血により神経線維が損傷すると損傷電流が出現するが、この放電は一過性のものである。末梢神経が損傷すると、損傷した神経の中枢側と末梢側の両方で変性が起こる。中枢神経が損傷すると修復は難しいが、末梢神経は損傷しても修復される。細胞体と繋がっている中枢側では、損傷した断端から細胞体に向かって逆行性変性が生じるが、その後再生が始まり、変成した軸索線維の断端から芽を出す(発芽・側芽などと呼ばれる)。細胞体から切り離された末梢側の軸索は、全長にわたってワーラー変性に陥り、マクロファージによって処理され、軸索線維の断端とともに髄鞘も分解される。シュワン細胞は正常時には軸索を包んでいる神経鞘を形成してい...

  • 症状 - 痛みについて - 疼痛・鎮痛

    有髄線維は髄鞘によって電気的に絶縁されている。他方で、無髄線維は髄鞘が無いので、一見すると電気的に絶縁されている部分が存在しないように思われる。しかし、厳密にはシュワン鞘・神経内膜・神経周膜に包まれているので絶縁されている。そして、隣接する非興奮部分のナトリウムイオンチャネルが順次開くことによって、活動電位が連続的に伝導していくことになる※ただし、有髄線維のような髄鞘が無いことで「跳躍伝導」といった速度の速い伝導は困難

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    生理活性物質とは、『生き物の生理や行動に何らかの特定の作用を示したり、生き物の様々な働きを調整する性質のある化学物質のこと』である。ビタミンやミネラル、酵素、ホルモンや各種神経伝達物質なども生理活性物質と言える。例えば、食物から摂取するビタミンやミネラル、体内でたんぱく質やアミノ酸などから合成されるもの、自然界に生息する微生物から作り出されるものなどがある。つまり、青カビから作り出される抗生物質のペニシリンも、生理活性物質の一つなのである。すなわち、病気を治すために開発された医薬品も生理活性物質と言える。生理活性物質が正常に働けば、私たちの体は健康を保つことができる。逆に生理活性物質が不足した...

  • モノアミン神経

    この記事ではモノアミン神経の一つである「ノルアドレナリン神経」と、そこから分泌される神経伝達物質であるノルアドレナリンについて記載していく。ノルアドレナリンとはノルアドレナリンはドーパミンと同様に興奮物質である。関連記事⇒『ドーパミンは脳を興奮させる物質だ!』ただしドーパミンとは異なり、戦闘的だったり、怒りに関係するものと考えられている。例えば私たちがイライラしたり、怒りを覚えたりする時にはノルアドレナリンが大量に作られている可能性がある。あるいは、ノルアドレナリンは脳内のアラームシステムとして、内外環境からの突発的で不快な刺激を監視し、「覚醒・注意などの緊張状態」や「不安や恐怖等の情動性スト...

  • モノアミン神経

    この記事ではモノアミン神経の一つである「ドーパミン神経」と、そこから分泌される神経伝達物質であるドーパミンについて記載していく。ドーパミンとはドーパミンは、脳を興奮させる興奮物質の一つである。興奮物質とは、神経細胞を刺激し、興奮させることで必要な働きをさせる化学物質のことを指す。ドーパミンによって起こる興奮は一般的に、快感に作用することで知られている。従って、よく興奮状態にある人が「アドレナリンが出ている」と表現することがあるが、その興奮が気持の良さも伴っているのだとすれば「ドーパミンが出ている」という表現の方が適しているのかもしれない。※ちなみに、ドーパミンは脳内でノルアドレナリンにも変化す...