この記事では、リハビリ(理学療法・作業療法)でも活用される、様々な『学習理論』をまとめている。
興味のある理論があれば、リンク先にアクセスしてみてほしい。
様々な学習理論があるよ
学習理論には以下などがある。
- フィードバック誤差学習(教師あり学習):
小脳を中心とした内部モデルによる学習理論。
比較的運動時間が短い熟練動作の学習理論。
運動の各時点における誤差情報が重要であり、正確さが求められる学習。
- 強化学習:
大脳基底核が大きな役割を果たす理論。
一定の順序をもった多くの要素からなる運動、すなわち手続き(procedure)学習の理論。
途中経過の正確さは関係なく、最終結果が適切であったかどうかだけが重視される。
- 教師なし学習:
大脳皮質による学習を指す。
前述した2つの学習理論は、それぞれ「フィードバック情報(教師となる情報)」があったのに対して、正解がフィードバックが成されない学習を指す。
学習則 | 運動の種類 | 重要な要素 | 主な局在 | 主たる神経機構 |
---|---|---|---|---|
教師あり 学習 |
運動時間が短い熟練動作(例:テニスのサーブ) | フィードフォーワード運動指令、誤差情報のフィードバック(教師信号) | 小脳 | 内部モデル、プルキンエ細胞 |
強化学習 | 複合的な系列動作(例:床からの立ち上がり) | 結果の適切さ(報酬)、報酬予測誤差、探索(explore) | 大脳基底核 | ドーパミンニューロン |
教師なし 学習 |
ーーーーー | 頻度、類似性、分類、自己組織化 | 大脳皮質 | 使用依存性可塑性 |
『フィードバック誤差』『強化学習』『教師なし学習』に関しては、以下の記事で解説しているので、興味がある方は参考にしてみてほしい。
⇒『強化学習(手続き学習)って何だ? | 報酬系のリハビリ応用』
⇒『教師なし学習って何だ?』