この記事では整形外科的テストの一つである『梨状筋の短縮テスト(Piriformis test)』について解説していく。
梨状筋テスト
梨状筋の短縮テストには以下など様々な種類がある。
- 背臥位で、股関節浅屈曲位での内転・内旋誘導
- 背臥位で、股関節深屈曲位での内転・外旋誘導
- 側臥位で、股関節浅屈曲位での内転・内旋誘導
この中で、今回は③の法帆を記載していく。
なお、個人的には②を臨床で用いることが多く、この方法をストレッチ(セルフストレッチも含む)にも活用している。
この点に関しては『梨状筋の触診とストレッチを知って、梨状筋症候群のリハビリに活用しよう』でも解説しているので、合わせて観覧してみてほしい。
梨状筋のテスト(側臥位バージョン)
梨状筋テスト(側臥位バージョン)の方法・陽性所見・解釈は以下になる
方法
患側を天井側にした側臥位(ベッド端に寄っておいてもらう。あとで下肢を垂らすため)。
患側股関節は45~60°ほど屈曲位とする(必然的に、股関節は内転位となる)。
検者は、下腿を保持しつつ股関節が内転・内旋方向へ誘導する。
上記イラストでは股関節が外旋してしまいやすいので、下腿を下方から救い上げるようように保持したほうが内転・内旋方向へ誘導しやすい。
っというか、やはり、この方法は実践しにくいか。。
股関節が90°以上屈曲している場合は回旋作用が逆になるので注意。
陽性所見
股関節が内転・内旋の抵抗感、梨状筋部の伸張感が強い場合は陽性。
解釈
梨状筋が短縮している可能性。
以下が、梨状筋の短縮テスト(側臥位バージョン)の動画となる。
関連維持
以下の記事では、梨状筋の触診方法、ストレッチ方法も含めて解説している。
また、股関節の屈曲角度(深屈曲位か浅屈曲位か)で作用が変わる点(つまりストレッチ方法も異なる点)も解説している。
梨状筋に対する理解が深まると思うので、是非合わせて観覧してみてほしい。