この記事では、私がマリガンコンセプト認定試験に合格して取得した「Certified Mulligan Practitioner」に関してまとめている。

 

マリガンコンセプト認定試験はアドバンスコースとセットで開催されており、この講習会の最後に試験がある(あくまで日本では)。

 

でもって、この記事ではマリガンコンセプトアドバンスコースの概要もまとめて記載している。

 

マリガンコンセプト認定試験(+講習会受講の)の条件

 

マリガンコンセプト認定試験は「アドバンスコースとセットで開催される」のだが、これに参加するには以下が条件となる。

 

  • 理学療法士であること
  • マリガンコンセプトのパートAコース(=Upper Quarter・上半身編)受講
  • マリガンコンセプトのパートBコース(=Lower Quarter・下半身編)受講

 

※上記のどちらを最初に受講しても構わない。

※マリガンコンセプトアドバンスコースは「パートCコース」という位置づけのようだ。

 

他のも取得した資格である「マッケンジー法認定セラピスト(Credentialed MDT)」は多職種でも取得可能なので、開業している柔道整復師など多くが取得している。

 

一方でマリガンコンセプト認定セラピスト(Certified Mulligan Practitioner)は理学療法士しか取得できないので、開業するのであれば他職種と差別化するという意味では有効かもしれない。

 

マリガンコンセプトアドバンスコースの内容

 

Mulligan Concept Advanced Course+Examination for Certified Mulligan Practitionerは以下の内容を2日間で実施し、3日目が認定試験というスケジュールになる(講習会内容は開催年度によって若干変更になる、あるいはブラッシュアップされる可能性あり)。

 

  • マリガンコンセプトの概要を復習
  • 一般的なルール(適応の判断基準、施行時のコツなど)
  • PILL Response
  • CROKS
  • 頸椎NAG
  • リバースNAGS
  • 頭痛へのアプローチ

・Headache SNAG

・Reverse headache SNAG

・C1/2 rotation SNAG+別法

・Upper cervical traction

 ・・・・など

  • 頸椎・胸椎・腰椎・肋骨SNAGS(セルフエクササイズも含む)
  • 横断(ポジショナル)頸椎SNAGS
  • SMWMs(上半身SMWLM,SMWLM SLR+PKB)
  • MWMS(主要な関節+仙腸関節・足部・手部⇒非荷重位・非荷重位など)
  • (MWM+)テーピング(活用頻度の高いテーピングを中心に)
  • テニス肘に対するマリガンコンセプト
  • PRP’s(疼痛開放現象:Pain release phenomenon)

・収縮PRP

・ポジショナルPRP

・圧迫PRP

 

PRPはAコース・Bコースでは紹介程度にしか学ばなかったが、Cコースでは時間をかなり割いていたのが印象的だった。

 

 

アドバンスコースでは、動画撮影は禁止

 

「マリガンコンセプトは講習会の動画撮影がOK」という印象が強かった(A・Bコースでは普通に講師の実技などをビデオ撮影できていたので)。

 

なのでマリガンコンセプトの概要をまとめた以下のサイトでも「マリガンコンセプトコースは撮影OKなのが特徴」と記載している。

 

でもってアドバンスコースでもビデオカメラを持って行ったのだが「講師の講習・実技」の撮影はNGだった(受講生同士で手技やテーピングをするのは普通に撮影してもOKとのことだったが講師のはNG)。

 

っというのも、本当は以下だったらしい。

 

そもそもマリガンコンセプトコースの講習内容は全ての国において(A・Bコースも含めて)は撮影NGだった。しかし、今まで日本にメインで来日していたマリガンコーチは善意で自分達の撮影を許可してくれていた。

 

なので、(そのコーチが来日した際はA・Bコースともにビデオ撮影させてくれるかもだが)基本的にはA・Bコースも今は撮影NGらしい。

 

 

認定試験の内容

 

認定試験は実技試験・マーク試験の2つに合格する必要がある。

 

出題範囲はA・Bコースで習った範囲に加え、Cコースでも別法も含めて新たに教えてもらう内容も含まれる。

 

実技試験は「お題」が複数出されて、それを制限時間内に「自分が何をしているのか、この手技を実践するうえでのポイントは何かなどなどを解説をしながら実践していく」というもの。

 

「お題」は「○○手技を実施してください」ではなく「○○という症状に対するアプローチをして下さい」といった感じなので、「正解の手技が一つではない場合(例えば頭痛)」や「複数の手法から構成(MWMで効果判定した後にテーピング」など色々想定できる。

 

なので「お題を見たときに条件反射の様に頭に手技の詳細、複数手技の構成が思い浮かぶ状態」にしておかないと時間切れになる可能性があるので注意。

 

受講した皆さんは、事前に(臨床での使用頻度が多いモノ以外も含めて)満遍なく手技の練習を積んで講習会へ望んでいる人が多かったです。

 

私としては「臨床で使用頻度の高い手技・低い手技・全く使ってない手技」とばらつきが激しかったので、もっと満遍なく練習しておけば良かったと後悔した。

 

また講習の進行度合いも「既に手技が出来ていることが前提な感じ」で進んでいくのでテンポが速いし、テスト自体も(前述したように)条件反射的にお題に対応できるレベルだった。

 

なので、「ゆる~く受講して、簡単に合格しちゃおう」という寝ぼけた考えから直ぐに目が覚めた。

 

(逆を言うと、私の様に予習が不十分でも、真剣に講習会へ取り組めば、2日間で条件反射的に対応できるようにはなっていると思う。1日目・2日目は講習が終わった後も、「マリガンのマニュアルセラピー」や「渡されたテキスト」を読んだりと熱心に復習するハメになったが。。)。

 

 

アドバンスコースの一口メモ

 

前述したように2日間でマリガンコンセプトを網羅する内容だったため、当初は焦ったが、よくよく勉強してみると他の徒手療法の様に各部位に対する手技がメチャクチャ多い訳ではないし、以下になっていることが(試験のため)必然的に迫られるため密度が濃く有意義な2日間だった。

 

コースを通じて、マリガン手技がパーツパーツとしてではなく、一つのコンセプトとして網羅的に頭の中で整理されクリアになった

 

でもって最後に、講習会で再認識したことや発見を一口メモとして簡単に記して終わりにする。

 

発見・気づき

  • 四肢においては、ラテラルグライドが効果的な場合が多い(ファーストチョイスの基準の一つとして)。
  • 頸部のSNAGSは、過剰運動性と過少運動性を理解(「過少運動性・過剰運動性の概念」が頸椎にはあり、どちらの関節機能異常かによって手法を変えると考えもある。個人的には過少運動性の方が反応が良く、一方でマリガン単体では元に戻りやすい印象があったが、へーという感じだった)
  • 手根骨・足根骨も使用したMWMがある(手関節・足関節で改善できない場合はこれらも活用するという考え方も)
  • パートA・Bと教わった内容が若干異なるモノもあるので混乱しないように(「各講師が良かれと思って伝えた見解」と「マリガンコンセプトの公式見解」が食い違っているケースがあるなど)。
  • PRPをファーストチョイスすることはない(基本的にマリガンコンセプトは無痛で施行できることが適応条件であり、PRPは例外)。PRPは痛みを出してもOKであり、理屈だけ聞くと「全ての症状がマリガンコンセプトだけでまかなえてしまう(全てがマリガンコンセプトの適応となる)印象がある」が実際はそうではない。どれがPRP適応になるかは、臨床経験により何となく適応が見えてくるとのこと。

 

四肢手技の整理

  • 股関節は外転だけ唯一背側グライド。非荷重位なし。内転MWMは無い。
  • 脛骨大腿関節はバンドを用いた内側・外側グライド無し。アプローチは屈曲のみ(ただ、臨床では伸展も使うが・・)。
  • 距腿関節も内側・外側グライド無し。底屈は荷重位でのアプローチ無し。背屈は「荷重位」「非荷重位」の他に、外果の位置を矯正した状態におけるアプローチもある(この場合はテーピングも用いる。ついでに腓骨頭の背側テーピングも一緒に行う場合あり)。

上記に関して、創意工夫で(マリガンのコンセプトに沿っていれば)何をやってもアリだと思うが、ベーシックな手技の種類としては上記な感じということ。

ただ、少し時間が経過して記事作成をしている点、必要に応じて自身の使いやすいようにアレンジしちゃっている点から、少し違っている可能性もあるので自己責任で(上記を参考に、本当かどうかテキストを読み比べながら情報を整理してみてほしい。どれもパートA・Bで習う内容・・・だったと思う)。

 

 

必ず覚えておくテーピング

ここまで記載したアプローチと重複する記載あり。

  • 遠位脛腓骨関節に対するテーピング(内反捻挫+その後遺症に対して)
  • テニス肘に対するテーピング
  • アキレス腱に対するテーピング(内側凸なケースが多い。それを中間位に矯正)
  • 踵の痛みに対するテーピング(側臥位で若干底屈位・踵の外側面からスタートし、しっかりと回外グライドを加えたまま、踵の内側面へ入り内果を通ってらせん状に巻く。

「テスト的に重要」という訳ではなく、臨床で使いやすく、効果も実感しやすいテーピングという意味で記載。

脛骨大腿関節に対して、「脛骨外側グライドを加えるテーピング(内側裂隙に回さず、下腿の内側を通るように)」は、有名だし膝へのメカニカルストレスが大幅に変化するのだが、微調整が難しく(変化しすぎるがゆえに別の機能障害が出現してしまいそうで)臨床では(あくまで個人的には、あまり使わない)。デモで理学療法士同士が試す分には、変化が分かり易くて面白いテーピングなのだが。

 

 

マリガンコンセプトのおススメ書籍

 

 

 

マッケンジー法などと異なり、マリガンコンセプトは手技が出来れば、とりあえず試してみるという使い方も可能。

 

っという訳で、書籍やDVDでも「ある程度」は学習可能と考える。

 

興味があれば上記も観覧してみてほしい。