この記事では「TED(アメリカのプレゼンイベント)」で評価の高いプレゼンを披露したショーン・エイカー彼のプレゼンのインターネットの再生回数は1000万回を超えるという)の著書幸福優位の法則』を参考に「幸せになるために大切なことは何か」について考察している。

 

書籍情報に関しては、記事の最後にも掲載しているので興味がある方はチェックしてみて欲しい。

 

ショーン・エイカー

 

『幸福優位の法則』の著書であるショーン・エイカーは、ハーバード大学で「幸福の研究」をする傍ら、「学生のカウンセリング」もしていた。

 

でもって、彼は研究を通して「生き生きと幸せそうに大学生活を送る学生の共通点」を見つけ出した。

 

その共通点とは以下の通り。

 

幸福感、学業、成績、生産性、ユーモア、活力、レジリエンス(立ち直る力)など、すべてにおいて平均を上回っていた。

 

一方でハーバード大学には、彼らとは真逆な「不幸を感じ、学業・成績が悪く、抑うつ的で、活力が乏しい学生」も多く在籍していた。

 

でもって、ショーン・エイカーは「同じ学生なのに、なぜこうも違いがあるのか?」と疑問に思った。

 

これが、書籍のタイトルでもある『幸福優位な法則』の発見の始まりだった。

 

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「原因の追究」は重要ではない

 

1998の時点では「ネガティブ心理学の研究」と「ポジティブ心理学の研究」の割合は、17対1だったという。

 

これはつまり、以下を意味する。

 

私たちの社会は、気分が落ち込んだりうつになったりする原因についての研究は進んでいる(よく分かっている)。しかし一方で、どうやったら幸せになるかについての研究はほとんど進んでいないなかった(分かっていなかった)。

 

人が経験する精神状態のネガティブな側面だけを研究するというのは、健全なやり方ではなく、これは「重力をひたすら研究しても、空を飛べるようにはならない」のと同じである。

 

でもって、当時アメリカ心理学会の会長だったマーティン・セリグマン博士が「いまこそ心理学研究の手法を転換し、人間心理のポジティブ面にもっと注目すべきときだ」と宣言した。

 

※セグリマンは『学習性無力感』など様々な概念を提唱した心理学者でもある。

⇒『学習性無力感。。。失敗によるネガティブ感情に注意せよ

 

「なぜ、悪い状態になっているのか」ではなく、「どうすれば、うまくいくか」を研究する必要があるということだ。

 

この瞬間に「ポジティブ心理学」という新しい分野が誕生したと言われている。

 

 

ハーバード大学での研究でわかったこと

 

ショーン・エイカーは、ハーバード大学の「1年生の学生指導員」として、12年間にわたり学生たちを、非常に近いところから様々な視点で観察してきた。

 

※例えば学生たちが、学問的・社会的に成長していく様子を観察し、更には卒業後にどんな仕事についたかも観察し続けた。

 

そして、この観察結果をもとに、1600人の「優秀な学生」に関する実証研究を計画した。

 

※ちなみに、この時期はポジティブ心理学に関する研究が爆発的に広がり始めており、ショーン・エイカーの研究以外にも、世界中で研究がなされていた。

でもって、(ショーン・エイカーの研究も含めた)多くの研究が行われた結果、試練に満ちた環境でも人一倍うまくやれる人がいる一方で、落ち込んで本来の能力を活かせない人もいるのはなぜかという疑問に、興味深い答えが次々に見つかった。

 

そして、これらの集大成として「効果が実証済みの、成功と達成に関わるパータン」が『書籍:幸福優位の法則』には記載されており、それが以下の「7つの法則」になる。

 

  • 法則①:ハピネスアドバンテージ
  • 法則②:心のレバレッジ化
  • 法則③:テトリス効果
  • 法則④:再起力
  • 法則⑤:ゾロサークル
  • 法則⑥:20秒ルール
  • 法則⑦:ソーシャルへの投資

 

でもって実際に、これら「7つの法則」を学んだ学生たちは困難を乗り越え、「悪しき習慣」を「良い習慣」に変え、より効率的・生産的に勉強ができるようになったとされている。

 

そして多くが、与えられたチャンスを存分に活かして目標を達成し、潜在的な可能性を発揮したと言われている。

 

上記の『7つの法則』は、字面だけだと内容がイメージしにくいと思う。

 

で、法則の中身に関しては「一般の自己啓発本で、何度か目にしたような内容」も多く含まれている。

 

なので7つの法則について各々の詳細を紹介したりはしないが、興味がある方は是非書籍を手に取ってみてほしい。

 

 

 

 

余談:これらの法則は一つだけ実行したのではうまく働かない

 

ここからは、私の健忘禄として書籍の内容を一部抜粋して記載しておく。

※書籍を読んでいない人は意味不明だろうから読み飛ばしてほしい。

 

このプロセスは、すべて自分の脳の中から始まる。

法則6で述べたように、人の思考や行動は、常に脳の神経回路を作り出したり作り直したりしている。だから本書で紹介したような練習を行えば行うほど、そしてマインドセットがポジティブになるほど、それが習慣としてしっかりと根づく。脳がある行動に習熟すると、ほかの行動を取り入れる能力も高まる。だから、これらの法則は一つだけ実行したのではうまく働かないのである。

「七つの法則」という形に分類したのは、その方が明解に説明できるからであって、すでにお気づきのように、全部が分かちがたく関連している。だからいくつかを一緒に使えば、総合的な効力を高めることができる。

たとえば法則3「テトリス効果」は、法則4「再起力」を支援する。身の回りからポジティブなものを探し出す訓練ができれば、失敗も成功の機会と再定義できるようになるからだ。

また、法則7「ソーシャルヘの投資」は、法則6「20秒ルール」を活用するのに役立つ。

周りからの応援によって、新しい習慣を簡単に投げ出さなくなるからだ。

また逆に、法則6「20秒ルール」によって、職場のよい人間関係を作るために必要な「活性化エネルギー」を減らし、法則7「ソーシャルヘの投資」を成功させることもできる。

そして、職場において上質のつながりができるほど、自分の仕事を単なる勤めではなく「天職」だと思えるようになり、その結果「幸福優位性」による「競争優位性」が生まれる。そのように波及効果が次々に生じていくのである。一つの法則の効果が他の効果を引き起こし、単にそれぞれの寄せ集めをはるかに超えた力になる。全部が総合的に働くと、一つだけでは望めないほどの効果が得られる。

 

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この書籍の核となるポイント

 

書籍に記載されている『7つの法則』の情報は有益だとは思うが、その内容を記さないままこの記事を終わらせてしまっては、この記事の価値が無くなってしまう。

 

なので「この書籍の核となるポイント」と「簡単に出来るトレーニング」を紹介して終わりにする。

 

 

「成功したら幸せになれる」は不正解、「幸せだから成功できる」が正解なのだ

 

この書籍の核となるポイントは「成功したら幸せになれる」ではなく「幸せだから成功できる」である。

 

 

つまりは、以下のロジックに基づいている。

 

ポジティブのレベルを上げれば脳の幸福度も上がる。で、ポジティブな状態、つまり幸せな気分だと脳ははるかに効率良く機能する。脳が効率よく機能するからこそ成功につながる。

※思考力や生産性が上がり、仕事の業績も改善される。

 

これは従来の「成功すれば幸せになれる」とは逆のロジックになる。

 

重複するが、ショーンエイカーが書籍で伝えたいのは「成功したら幸せになれる」ではなく「幸せだから成功できる」というロジックなのだ。

 

彼は「TED(アメリカの有名なプレゼンイベント)」で以下の様に話している。

 

「ポジティブな状態の脳」は「ネガティブな状態の脳」より生産性が31%も高くなる。

例えば医師の場合、診断の速さや正確さが19%改善する。

現状に対してポジティブになる、幸せな気分になる方法を見つければ、脳はより早く、理性的に働く。

法則を逆転させれば、脳は本領を発揮出来るのだ。

 

 

ポジティブシンキングを身につける簡単なトレーニング

 

「幸せだからこそ成功する」との考えに立った場合、「幸せ」という主観を持つためには自身の考え方を切り替える必要がある。

 

でもって、自身の考えを切り替えるためのトレーニングとして前述した「7つの法則」がある。

 

しかし、「7つの法則」よりも単純で、尚且つ簡便な方法が存在するので、それを紹介して終わりにする。

 

※これも、ショーン・エイカーがTVプレゼンで紹介していた方法であり、具体的には以下の通り。

 

・毎日、感謝していることを3つ書く。

・毎日新たに3つずつ。

・これを3週間続ける。

・すると3週間後には世の中をポジティブに捉えようとする考え方が身についている。

 

上記2分間のトレーニングを3週間続けるだけで脳は配線し直され、より楽観的により良く働くようになるとのこと。

 

また、ポジティブな体験を書き留めておけば、脳はそれをもう一度体験できるため「日記」もオススメしている。

※その他、瞑想も奨めていた。

 

実際、ポジティブな日記を記すことの有用性は様々な場面で指摘されており、瞑想やマインドフルネスも最近は科学的に心身に有用であることが証明されてきている。

 

で、補足としてショーンエイカーは「意識して親切な行動をとること」も推奨している。

 

 

気になった方は、是非書籍も読んでみてほしい。

 

 

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⇒『報酬系その③ 幸せと興奮は異なることを理解しよう