この記事では、バイタルサイン(vital signs)について記載していく。
バイタルサインとは
バイタルサイン(vital signs)とは、「人間が生きている状態を示す兆候」を指す医学用語である。
一般的で馴染みのあるバイタルサインとしては以下の4つが挙げられる。
1.血圧
2.脈拍
3.呼吸
4.体温
※これに「意識レベル」が加わることもある。
バイタルサインの基準値
ここではバイタルサイン基準の一覧表が以下になる。
バイタルサイン |
略語(英語) |
基準値 |
高齢者で注意すること |
血圧 |
BP (Blood Pressure) |
120~139/80~89 (最高血圧/最低血圧) or >120/>80 (最高血圧/最低血圧)
※高血圧治療ガイドライン参照
単位はmmHG(ミリメートル水銀柱)
抗圧目標は、年齢、糖尿病や心筋梗塞など病気の有無で違う |
・動脈硬化で最高血圧は上がるが最低血圧はさがる ・高血圧症とは常に血圧が高いことで、1回の測定値ではない。
・血圧測定は、場面によって『診察室血圧』『家庭血圧』『自由行動下血圧』に分類されるが、その中でも『家庭血圧』が再現性・薬効評価・長期変動性(季節間変動・受診間変動など)といった様々な面で優秀である。 |
体温 |
BT(T) (Body Temperature) |
36℃代 基準値より普段の体温との比較が大切。 |
高齢者は一般的な基準値より体温が低い人が多いので、平熱を把握し、それを基準に考える。 |
呼吸数 |
RR(R) (Respiratory Rate) |
12~20回/分
※文献によってまちまち
|
個人差が大きいので、普段の呼吸数を把握し異常時はそれと比較する。 |
脈拍 |
P(PR) (Pulse Rate) |
60~100回/分 頻脈100回/分以上 徐脈60回/分以下 |
心拍数だけを反映するのではなく、血行障害があるとその下流で脈を触れないこともある |
意識レベル |
ジャパンコーマスケールなどを使う |
バイタル測定で大切なポイント
①各バイタルサインの基準値だけでなく、対象者の普段の数値・呼吸などのリズムを知っておく。
※「普段値との比較」で異常に気付くことができ、(医師などに対して)適切な報告ができる。
②バイタルサインは数値だけで判断せず、意識状態や顔色、皮膚の色、体の動き、ADLの変化などの観察、内服状況なども含めて、変化に気付くことが大切。
各バイタルサインの詳細はこちらから
バイタルサインの一覧表を掲載したが、各バイタルサインの詳細は以下を参考にしてみてほしい。
血圧(blood pressure)を解説
体温(body temperature)を解説
脈拍(pulse)を解説
呼吸(respiratory rate)について種類も含めて解説
意識障害(disturbance of consciousness)を解説
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