カテゴリー:神経系モビライゼーション+αの記事一覧

リハビリ(理学療法・作業療法)の素材集

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カテゴリー:神経系モビライゼーション+α

  • 徒手理学療法 - 神経系モビライゼーション+α

    この記事では、「坐骨神経痛って何だ?」と題して、坐骨神経痛を含めた「腰部(+臀部)由来の下肢症状」について、治療やリハビリ(理学療法)も踏まえて記載していく。坐骨神経痛とは坐骨神経痛に関して、日本整形外科のパンフレットには以下のように記載されている。坐骨神経痛は「腰仙部坐骨神経の支配領域、すなわち臀部、下肢後面あるいは外側面へ放散する疼痛自体、あるいは疼痛を呈する症候群の総称」と記載されています(脊椎脊髄病用語辞典より)。すなわち「坐骨神経痛」はひとつの病気ではありません。症状として臀部から大腿部の後面あるいは外側にかけての痛みがある場合(時には膝から下の部分にもまで及んで痛い場合があります)...

  • 徒手理学療法 - 神経系モビライゼーション+α

    この記事では神経ダイナミックテストの一つであり、一般的な整形外科的テストとしても認知度の高く、神経系モビライゼーションにも応用される「下肢伸展挙上テスト(SLRテスト:straighlegraisetest)」を記載していく。※ただし、ここに記載しているSLRテストは「一般的な整形外科的テストとしてのSLRテスト」というよりは、徒手療法の一つである「神経系モビライゼーション寄りな表現」で記載している点は注意して頂きたい。※少し馴染みの無い表現や考え方が含まれているかもしれない。スポンサーリンクSLRテストと椎間板ヘルニア(坐骨神経痛)「一般的な整形外科的テスト」としてのSLRテストは、「坐骨神...

  • 徒手理学療法 - 神経系モビライゼーション+α

    この記事では、ラセーグ徴候(ラセーグテスト陽性)とブラガードテスト)について、SLRテストとも絡めながら解説していく。ラセーグテストとSLRテストラセーグテスト(Laseguetest)に関しては、プラクティカル医学略語辞典における「SLR]の項目に記述があるため、それを参考に記載する。その記述によると、SLRとは「下肢伸展挙上:straightlegraising」の略であり、以下の意味を持つとされている。・SLRexercise(下肢伸展挙上運動)・SLRtest(下肢伸展挙上テスト)そして、(プラクティカル医学略語辞典によると)ラセーグテストは後者の「SLRテスト」と同義とされている。ス...

  • 徒手理学療法 - 神経系モビライゼーション+α

    この記事では、『ケルニッヒ徴候(KernigSign)』について記載している。ケルニッヒ徴候とはケルニッヒ徴候とは、髄膜刺激症状の一つである。髄膜炎・クモ膜下出血など髄膜刺激をきたす疾患がある場合に、ブルジンスキー徴候(Brudzinskitest)とともに重要な徴候である。※ブルジンスキー徴候は、このサイトではPNFとして別記事に記載している。関連記事⇒『他動的頸屈曲(PNF:passiveneckflexion)を解説!』スポンサーリンクケルニッヒ徴候のテストケルニッヒ徴候のテストは以下の通り。①背臥位で股関節+膝関節を90°に屈曲にした状態で、療法士は下肢を保持する。②療法士はイラストの...

  • 徒手理学療法 - 神経系モビライゼーション+α

    ラットの末梢神経障害は人の神経障害と同様の疼痛感覚障害を生じる。麻酔下でラットの坐骨神経に4本の腸糸を緩く縛る手術を施行後、坐骨神経の支配領域である後肢に痛覚過敏、アロディニア、自発痛(もしくは知覚鈍麻)が生じた。※腸糸は神経に直接触れる程度で、神経を圧迫もしくは結紮するものではない。この腸糸は時間経過に伴い、水分を吸収することで徐々に神経を絞め付けると考えられている。刺激に対する痛覚過敏は、手術2日後から2か月続いた。アロディニアは非侵害刺激に対する反応や、後肢を挙上した警戒的な姿勢から観察された。自発痛は自発的な侵害防御反応の頻度や欲求行動の低下から示唆された。また、このモデルラットの1/...

  • 徒手理学療法 - 神経系モビライゼーション+α

    末梢神経感作は筋骨格系疾患を有しているクライアントの50%は持っているとの報告がある。ただ、50%の人が「末梢神経感作が優位な原因」なのではなく、「その要素も持っている」というだけである(この点は中枢神経感作も同じである)。そして、「末梢神経感作が優位な原因」と考えられており、尚且つ末梢神経感作へのアプローチが優先順位の1位にくる人は全体の15~20%程度であるとの報告がある(個人的には15~20%はえらく高いなという印象を受ける・・)。このデータは急性の患者は排除しており、慢性疼痛(発症して半年以降)の人のことを言っている。急性痛を有した人に末梢神経感作(TRPV1受容体の変化・プロスタグラ...

  • 徒手理学療法 - 神経系モビライゼーション+α

    ~伸張が神経内血流に及ぼす影響~神経が伸張されると、神経内にも変化を及ぼし、その影響は以下のように言われている。・神経を支配する神経内血管はコイル状を呈し、神経が伸張されるときにはコイルがほぐれるのみで血管は伸張されない。したがって、通常の運動では神経への血流が維持される。(Sunderland1978,1991,Lundborg1988)・8%の伸張で神経からの静脈流が減少し始め、15%の伸張で神経内外の血流が遮断される。(Lundborgら1973;Ogataら1986)・伸張により(末梢神経のみならず)脊髄の血流も低下する(Fujitaら1988)。・神経は酸素不足に対して敏感であり、酸...

  • 徒手理学療法 - 神経系モビライゼーション+α

    ~神経系モビライゼーションから、神経系への包括的アプローチへ~末梢神経に対する考え方は、単に「神経を滑らせる・滑走を出す」という点のみに依存した発想は15年前くらいから終息していっており、最近は神経を動的にどうコントロールしていくのか、神経への物理的な負荷を減らすにはどうすれば良いのか、といった考えが主流になっている。昔は、スライダーやテンショナーといった神経を滑走や伸長しなければいけないという考え方があったが、今はその限りではない。例えば手根管症候群には、挟まっている神経を最初は滑らせておいて、あとはストレッチした方が良いという考えもあったが、今はその限りではない。椎間板ヘルニアで神経が圧迫...

  • 徒手理学療法 - 神経系モビライゼーション+α

    私たちが日常で痺れ(と痛み)に遭遇する動作として、正座があげられる。この痺れ(と痛み)は、誰でも体験したことがある可能性が高く、末梢神経の機械的刺激による影響をイメージしやすいため記載しておく。~正座における痺れと痛みの機序~正座における、痺れと痛みの機序は以下の通りである。①正座で神経線維が圧迫を受けると神経に栄養を送っている血管も同時に圧迫されるため、一次的に神経細胞に血液を送ることができなくなる。↓②血液を送ることができなくなると、神経細胞のエネルギー源であるATPの合成が妨げられ、細胞内外の物質濃度を調整することができなくなり、電流の発生が抑制され、感覚が消失する。↓③その後、正座を解...

  • 徒手理学療法 - 神経系モビライゼーション+α

    この記事では、神経ダイナミックテストの一つであり、神経系モビライゼーションにも応用される「ULNT2b」について記載していく。ULNT3の適応ULNT3は以下が適用となる可能性がある。尺骨神経腕神経叢の下神経幹、C8-T1脊髄神経/神経根領域の症状胸郭出口症候群肘部管症候群ギヨン管で尺骨神経の障害・・・・・などスポンサーリンクULNT3の手順対象者と治療者はULNT1と同様の開始肢位をとる。肩甲骨下制―神経および筋の緩みをとる(やや下制するのみで伸張しない)手関節・手指伸展、前腕回内肘関節屈曲肩関節外旋肩関節外転(ベッド上に置いたセラピストの手を支点にして外転させる)ULNT3の組織鑑別ベッド...

  • 徒手理学療法 - 神経系モビライゼーション+α

    この記事では、神経ダイナミックテストの一つであり、神経系モビライゼーションにも応用される「ULNT2b」について記載していく。ULNT2bの適応ULNT2bの適用は、橈骨神経やC6神経根領域の症状(肩後方痛、肘外側痛、職業的過用による前腕背側痛、回外筋管症候群、ドケルヴァン病など)である。スポンサーリンクULNT2bの手順(テスト側が右と仮定して記載)ULNT2bの手順(テスト側が右と仮定して記載)を以下に記載していく。患者の開始肢位は肩甲帯の運動と肘関節伸展は正中神経のテストと同じである(すなわち以下の通り)PTは患者の右肩の位置に大腿内側がくるように立つ。患者の右肘を左手で保持し、右手は患...

  • 徒手理学療法 - 神経系モビライゼーション+α

    この記事では、神経ダイナミックテストの一つであり、神経系モビライゼーションにも応用される「ULNT2a」について記載していく。ULNT2aの適応正中神経領域の症状(特に肩甲骨下制により症状が出現する場合)スポンサーリンクULNT2aの手順ULNT2aの手順(テスト側が右と仮定して記載)を以下に記載していく。開始肢位患者は背臥位脊柱を中間位にして、頭を治療台の右側の端へ寄せ、肩甲骨を台から出すようにして少し斜めに横たわる。患者の肩関節を約10°外転する(上肢が治療台と平行になるようにする)。枕は通常用いない(用いる必要のある時は、再評価時も同じ枕を用いるなどで、頭頸部のアライメントを統一させる)...

  • 徒手理学療法 - 神経系モビライゼーション+α

    この記事では、神経ダイナミックテストの一つであり、神経系モビライゼーションにも応用される「ULNT1」について記載していく。ULNT1とはULNT1とは、「腕神経叢緊張テスト」あるいは「Elvey’stest」とも呼ばれる正中神経に対するテストである。※ちなみに正中神経はC5~T1で構成されている。ULNT1の適応は、頸~上肢の症状(神経要素が疑われるとき、あるいは神経要素を除外しようとするとき)である。スポンサーリンクULNT1の手順ULNT1の手順(テスト側が右と仮定して記載)開始肢位患者は背臥位で脊柱を中間位にして、右肩が治療台の端にくるようにする。(後に肩甲帯を下制しなければならなので...

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    この記事では、神経ダイナミックテストの一つであり神経系モビライゼーションにも応用される「腹臥位膝屈曲(PKB:pronekneebend)」について記載していく。※PKBは『大腿神経伸張テスト(femoralnervestretchingtest:FNST)』と呼ばれることもある。スポンサーリンクPKBとはPKBの適応腰部および大腿神経の走行に沿った領域(鼠径部、股関節、大腿、膝関節)の症状PKBの方法患者腹臥位でPTは膝を他動的に屈曲させていく。PKBの感作運動股関節伸展(股関節伸展を加えることにより神経に対する検査の特異性は低下すると言われている)PKBの正常反応大腿前面の伸張感可動域:1...

  • 徒手理学療法 - 神経系モビライゼーション+α

    この記事では、神経ダイナミックテストの一つである「他動的頸屈曲(PNF:passiveneckflexion)」を記載していく。また、髄膜刺激症状の一つでもある「ブルジンスキー徴候(Brudzinskisign)」についても補足していく。スポンサーリンク他動的屈曲(PNF)の手順対象者の両腕は対側におき、両下肢をそろえる。対象者は背臥位となり、枕は用いないほうがよい。患者背臥位でPT頭側へ位置する。PTは、他動的に頭部関節を屈曲させる(治療者が他動的に顎を胸につける方向へ頚部を屈曲させる顎を把持して純粋に頭部関節を前方へ回す感じ)。一側の手は胸を固定するか、両側の手で対象者の頭部を支える。すべ...

  • 徒手理学療法 - 神経系モビライゼーション+α

    神経系の評価には特別なものはないが、強いて言うなら『神経ダイナミックテスト』というものがある。その中で、例えばスランプテストというのは、メイトランドが腰部の評価の一部として考え出したテストである。スランプとは背中を丸めるというような意味で、腰部の評価の一部として開発されたもので当時は神経に特化した評価という訳では無かったが、エルビーやバトラーという人が「どうも神経の緊張・刺激に反応しているのではないか」ということで1990年代くらいから神経の評価として用いられるようになった。しかし、これが陽性になったからと言って、神経がやられているかというと、全くの別問題。なぜなら神経ダイナミックテストは正常...

  • 徒手理学療法 - 神経系モビライゼーション+α

    この記事では、神経ダイナミックテストの一つであり神経系モビライゼーションにも応用される「スランプテスト」について記載してく。スランプテストとはスランプテストの特徴スランプテストは、下肢の神経を最大に伸張する手技である。スランプテストの適応神経系に起因する頭部から足部に至る症状スランプテストの意義このテストは、SLRと同様に各関節の肢位を変えて、どの部位で症状が出現するかを鑑別することができる。スランプテストの注意点椎間板ヘルニアの疑いがある場合には、このテストを行ってはならない。※PT自身がスランプテストを体験することは神経にストレスが加わる運動コンポーネントにはどんなものがあるかを理解する上...

  • 徒手理学療法 - 神経系モビライゼーション+α

    この記事では、様々なニューロパチー(末梢神経障害)を記載していく。高齢者では複数のニューロパチーを合併していることも多く、これらも踏まえたうえで臨床推論・アプローチしていく必要があるため、是非ざっくりとだが理解しておいてもらいたい。末梢神経の障害(ニューロパチー)ニューロパチー(Neuropathy)は、末梢神経の正常な伝導が障害される病態の総称で、障害される神経の種類は運動神経、感覚神経、自律神経に及び、ミクロ的な障害部位は軸索であったり髄鞘(シュワン細胞)であったりする。例えば、糖尿病性ニューロパチーやビタミンB1欠乏や薬によるものは左右対称(主に手足)に症状が出現することが多く、「椎間板...