この記事は『ヤコビー線』について解説している。

 

ヤコビー線は、どの辺り

 

教科書的に、ヤコビー線とは以下を指す。

 

左右の腸骨稜を結んだ線が、第4・5腰椎間に一致し、

 

この線を『ヤコビー線(Jacoby line)』と呼ぶ。

 

 

ヤコビー線は、学生レベルだと「脊柱側屈の関節可動域測定」時に必要な知識となる。

 

国試には必須な知識なので覚えよう。

 

でもって臨床では、徒手理学療法の分節評価・治療の際に活用しやすい。

 

ただ、一致していないことも多いので、あくまで目安として。

 

ザックリと、下位腰椎の確認、棘突起触診の目安として活用できる。

 

※「ヤコビー線は第4腰椎棘突起と一致する」との文献もあったり、個人差があったり、そもそも側臥位になったら腰椎前彎具合が立位とは全く異なってくるので、あくまで「様々な情報の一つ」としての活用となる。

 

触診の場合は、そこから更に「L5は棘突起が短いので触診し辛い」って特徴も一つの指標になる。

 

こういうのを総合しながら分節を特定していくと初学者でも脊柱を触診しやすいのではないだろうか?

 

色んな情報を統合する際の材料の一つとして、ヤコビー線も使ってみよう。

 

※腰椎へのアプローチは、慣れるまでこれを基準に触診すれば確度が上がるはず。

 

※ヤコビー線、知らない人はいないと思うが、忘れっちゃってたら思い出してほしい。

 

 

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骨・関節の位置関係や神経及び血管の位置関係など、解剖学の基本を理解することは、評価・治療をする際に重要となる。

 

特に初学者は、これらの指標を理解しておくことは有用なので、覚えておいて損は無い。

 

以下の記事では、その他のランドマークについて解説しているので合わせて観覧してみてほしい。

 

⇒『脊柱のランドマーク(C7、Th2・3・7・12、S2)

 

⇒『脊柱に対するランドマーク(骨・内臓・神経など)まとめ

 

⇒『スカルパ三角(大腿三角)を解説するよ

 

⇒『ローザ―・ネラトン線って、どの辺り? 使い道あるの?