この記事では、認定理学療法士の問題を予想するのに役立ちそうな「認定理学療法士の必須研修会」をeラーニングで受講した際のおまけの小テストをまとめています。

 

過去問ではないですが、認定理学療法士の試験問題を予想するのに役立つのではと感じます。

 

これと併せて、「認定理学療法士の必須講習会の資料解説記事」も観覧してもらうと理解が深まると思うのでぜひ!。

 

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目次

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認定理学療法士の試験構成

 

問題の前に、認定理学療法士の試験構成を確認しておきます。

 

構成は以下の通り。

 

  • 共通問題(9問)
  • 認定領域問題(15問)

 

共通問題について:

共通問題は「日本理学療法士協会指定研修」に参加した際にもらえる資料から出題されます。

また、この研修会は「会場に出向いて受講する」だけでなく「eラーニングで受講する」という選択肢もあります。

※私はeラーニングで受講しました。eラーニングで受講する場合、資料はPDF形式でダウンロードします(カラーです。会場に出向いてもカラーなのかな??)。

 

認定領域問題について:

認定領域問題は「認定必須研修会」でもらえる資料から出題されます。

でもって「認定必須研修会」は(前述した「日本理学療法士協会指定研修」と異なり)自身が受験する認定領域の研修会に参加する必要があります。

 

※私の場合は「認定徒手理学療法」です。

 

どんな認定領域があるかは、以下を参照してみて下さい。

関連記事⇒『メリットは?専門・認定理学療法士(作業療法士)を考察する

 

 

認定理学療法士の共通問題は、これが出るかも?

 

「共通問題」って、たった9問しか出題されないんですよね。

 

たった、それだけの為に勉強するのって面倒くさいと思います。

 

たいして興味のある内容ではないので尚更・・

 

改めてPDF資料を眺めてみても、やる気が起きない・・

 

こういう時は、覚えようとするのではなく、問題を解くって方法のほうがおススメです。

 

事実、勉強方法は「記憶しようと思うより、問題をひたすら解くという行為を繰り返したほうが記憶の定着率が高い」っということも言われているので。

 

なので、問題解いてみてください。

 

この記事の問題構成は以下の通り。

 

  1. 協会が目指す専門・認定理学療法士の役割
  2. 臨床・疫学研究の推進
  3. 根拠に基づく理学療法
  4. 理学療法ガイドライン
  5. 認定療法士5医療安全・労務職場管理

 

あなたは、いくつ解けるかな??

 

 

1.協会が目指す専門・認定理学療法士の役割

 

Q1.患者の権利に関するリスボン宣言で正しいものを選べ

1.患者は医師を選択する自由はない。

2.意識のない患者には患者としての権利はない。

3.患者は尊厳を受ける権利を持っている。

4.治療は医師が決めるもので患者には自己決定の権利はない。

5.患者は情報を得る権利を持っていない。

 

答え3

 

 

Q2. 次の内正しいものを選べ。

1.倫理学の基本概念は人間の凶暴性である。

2.日本人は自然のまま(生まれたまま)という価値観がある。

3.人格概念を問わないのがパーソン論である。

4.人間には合理的思考のみがある。序列の心理は常に倫理的である。

5.生命倫理の背景として医療技術の後退がある。

 

答え2

 

 

Q3. 医療事故に関して間違いを選べ。

1.転倒等の医療事故にあっては予見可能性が問われる。

2.危険防止のためには最善の注意義務が要求される。

3.医療事故の法的民事責任として債務不履行責任が問われる。

4.事故防止のため最新の臨床医学水準を保つ必要がある。

5.危険防止は医師だけの役割りである。

 

答え5

 

 

Q4. ヘルシンキ宣言について正しいものを選べ

1.ヘルシンキ宣言はヒトを対象とする研究では対象者の自由意思によるインフォームドコンセントを得なければならない。

2.ヘルシンキ宣言は動物を対象とした医学研究の倫理的原則を示した。

3.ヘルシンキ宣言はネガティブな研究結果の公表はするべきではないとしている。

4.ヘルシンキ宣言はヒトを対象とした実験では倫理審査委員会は必要なしとしている。

5.ヘルシンキ宣言は最近の考え方である。

 

答え1

 

 

Q5. 理学療法士の法的責任で正しいものを選べ

1.理学療法士が飲酒運転で歩行者に怪我をさせた時は刑事責任のみが問われる。

2.理学療法士が飲酒運転で歩行者に怪我をさせた時は民事責任のみが問われる。

3.理学療法士が飲酒運転で歩行者に怪我をさせた時は行政責任のみが問われる。

4.理学療法士が飲酒運転で歩行者に怪我をさせた時は刑事責任のみではなく、民事責任や行政責任が問われる可能性がある。

5.理学療法士が飲酒運転で歩行者に怪我をさせた時は道交法違反のみが問われる。

 

答え4

 

 

2.臨床・疫学研究の推進

 

Q1. 関連性を分析するのに適しているのはどれか。

1.対応のあるt検定

2.一元配置分散分析

3.多重ロジスティック分析

4.Mann-Whitneyの検定

5.標準偏差

 

答え3

 

 

Q2. 臨床疫学に関する説明で正しいのはどれか。

1.感度とは、検査を受けた者が陽性となる割合を指す。

2.特異度とは、特定の検査のみで陽性となる割合を指す。

3.リスクの高い治療を開始する際の判断閾値は低く設定する。

4.悪性度の高い疾患に対する検査の判定閾値は高く設定する。

5.陽性尤度比とは、検査が陽性であった時に患者である頻度の高さを指す。

 

答え5

 

 

Q3. 臨床推論を進める際の対立仮説の説明で適切なのはどれか。

1.第一仮説とは逆の意味も持つ内容を指す。

2.専門家で議論の分かれている内容を指す。

3.類似した内容を細かく比較していく。

4.治療方法が異なるものを挙げる。

5.未知の内容を推測する。

 

答え4

 

 

Q4. 人を対象とする医学系研究に関する倫理指針の説明で正しいのはどれか。

1.侵襲には、心的外傷に触れる質問が含まれる。

2.介入には、通常の診療で行われる治療が含まれる。

3.予防研究はこの指針の対象でない。

4.倫理指針はこの10年ほど改正されていない。

5.モニタリング・監査に関する規定は含まれない。

 

答え1

 

 

Q5. 研究の倫理として正しいのはどれか。

1.盗用

2.ねつ造

3.オーサーシップ

4.改竄

5.インフォームド・コンセント

 

答え5

 

 

3.根拠に基づく理学療法

 

Q1. EBPTのステップで誤っているのはどれか。

1.問題の明確化にはPICOを用いる。

2.PICOにおけるCは結論(conclusion)のことである。

3.情報収集にはガイドラインを用いる。

4.研究デザインを吟味することが重要である。

5.患者個人に適応可能かを検証する。

 

答え2

 

 

Q2. 誤っているのはどれか。

1.メタアナリシスはエビデンス(RCT)に基づいて行われる。

2.システマティックレビューの一部としてメタアナリシスがある。

3.メタアナリシスを行わないシステマティックレビューも存在する。

4.ガイドラインの推奨グレードは必ずしもエビデンスレベルと一致しない。

5.理学療法の推奨グレードはC1が多い。

 

答え1

 

 

Q3. 研究デザインで正しいのはどれか。

1.コホート研究は後ろ向き研究である。

2.疾病の発生率の検証には横断研究が適している。

3.予後の検証にはケースコントロール研究が適している。

4.治療効果の検証にはRCTが適している。

5.症例研究は介入研究の一つである。

 

答え4

 

 

Q4. 誤っているのはどれか。

1.コホート研究では多数の対象が必要である。

2.コホート研究では同時に複数のアウトカムを研究できる。

3.症例対象研究は長い研究期間が必要とされる。

4.症例対象研究では事象の発生順序が不明である。

5.症例対象研究はまれな疾患に適している。

 

答え3

 

 

Q5. 正しいのはどれか。

1.RCTではランダムサンプリングが原則である。

2.理学療法のRCTでは患者のマスク化は容易である。

3.偶然誤差と系統誤差が大きい場合は症例数を増やすと真の値に近づく。

4.偶然後差のことをバイアスという。

5.RCTのガイドラインにはCONSORTがある。

 

答え5

 

 

4.理学療法ガイドライン

 

Q1. 理学療法教育ガイドラインのコア・カリキュラムの単位数として正しいのはどれか。

1.43

2.53

3.63

4.73

5.83

 

答え5

 

 

Q2. 臨床実習前に学生が身につけておくべき内容として適切なものはどれか。

1.基本的理学療法を模擬患者に遂行できる。

2.ある程度の助言・指導のもとに基本的理学療法を遂行できる。

3.理学療法の基本的な知識と技能を修得するとともに自ら学ぶ力を育てる。

4.指導・助言のもとで理学療法が遂行できる。

5.自ら独立して理学療法が実践できる。

 

答え1

 

 

Q3. 臨床実習検討委員会最終報告書(厚生省健康政策局1991年5月13日)で示された、

臨床実習における医行為の違法性阻却の条件として間違っているのはどれか。

1.学生に許容される医行為の水準を選定すること、侵襲性のそれほど高くない一定のものに限られること。

2.医学部教育の一環として一定の条件を満たす指導医によるきめ細かな指導・監督のもとにおこなうこと。

3.臨床実習を開始するに際して事前にかならず医学生の評価をすること。

4.患者もしくは患者の保護者の同意を得て実施すること。

5.社会のニ-ドがある技術であること。

 

答え5

 

 

Q4. 理学療法教育ガイドラインにおける,理学療法の卒前教育の到達目標として正しいのはどれか。

1.理学療法の基本的な知識と技能を修得するとともに,自ら学ぶ力を育てる。

2.理学療法の専門的な知識と技能を修得するとともに,自ら学ぶ力を育てる。

3.指導者の助言をけながら基本的な理学療法が実践できる。

4.指導者の助言をけながら専門的な理学療法が実践できる。

5.独立して基本的な理学療法が実践できる。

 

答え1

 

 

Q5. 理学療法教育ガイドラインに書かれている臨床実習の到達目標で正しいのはどれか。

1.ある程度の助言・指導のもとに,基本的理学療法を遂行できる。

2.多くの助言・指導のもとに,基本的理学療法を遂行できる。

3.ある程度の助言・指導のもとに,専門的理学療法を遂行できる。

4.独立して基本的理学療法を遂行できる。

5.独立して専門的理学療法を遂行できる。

 

答え1

 

 

5.認定療法士5医療安全・労務職場管理

 

Q1. ハラスメントに関して誤っているのはどれか。

1.パワーハラスメントは地位や人間関係の優位で身体的精神的苦痛を与える行為。

2.教育的指導であれば身体的精神的苦痛は致し方ない。

3.男女雇用機会均等法及びそれに基づく指針によりセクシャルハラスメントがある。

4.事業者はストレスチェックを実施する制度がある。

5.ハラスメントは許される行為ではない。発生させない労務管理が必要である。

 

正解2

 

 

Q2. 医療安全に関して間違っているものはどれか。

1.平成11年の横浜市立大事件の肺手術と心臓手術患者の取違は大きな問題になった。

2.第五次医療法改正で医療安全の確保が明文化された。

3.医療安全の確保に関しては医療法に記載されている。

4.医療安全対策は医師、看護師が中心であり理学療法士は参画しなくてもよい。

5.医療機関では安全管理体制の充実、感染対策の充実が位置付けられている。

 

答え4

 

 

Q3. 医療安全に関する事項で正しいものはどれか。

1.身体にけが等が発生した医療事故はすべて医療過誤とみなされる。

2.ヒヤリハットというのは軽い事故までをいう。

3.注射針の誤刺のように、医療従事者に被害が生じた場合も医療事故と呼ぶ。

4.医療事故対策で事故報告があるが特段の報告義務はない。

5.理学療法に使用する機器の管理に関しては義務はない。

 

答え3

 

 

Q4. 労務管理で誤っているものはどれか。

1.労働者は労働基準法、労働安全衛生法など様々な法律で守られている。

2.これらの法律をまとめているのが就業規則である。

3.働き方によって正社員用、パートタイマー用などの就業規則があある。

4.育児休暇後の短時間勤務制度に関しては雇用主の判断で実施される。

5.メンタルヘルスダウンは労務管理で重要な課題である。

 

答え4

 

 

Q5. 労務管理で誤っているものはどれか。

1.労務管理の中に理学療法士の質を向上させることも含むとよい。

2.職場内のコンフリクトマネジメントがが要求される。

3.上司の対応として自己主張が多い、依頼しても後回しなどが職場内紛争を発生させる。

4.コンフリクトの解決には強い姿勢でぶつかっていくことが基本である。

5.部下の相談に真摯に対応する姿勢が重要である。

 

答え4

 

 

覚えるためには問題を解くのが一番!

 

事前に「小テストに挑戦するだけで、本番のテストで高得点がとれた」ってことを、学生時代に経験した人は多いのではないでしょうか?

 

この効果は、専門用語で「テスト効果」と呼ばれています(そのままのネーミングですね。。)。

 

でもって、この効果が確かであることは、多くの心理学的研究で実証されており、

「問題を解くこと」がなぜ効果的なのかは以下のように言われています。

 

つとによる復習を繰り返すことにより、蓄えられた記憶が「思い出しやすい」形に変形されるのではないか

 

ある事柄を事前に覚えたとしても、それが本番の試験中に出てこないとあまり意味がありません。

 

テスト形式の勉強法は、覚えた事柄を記憶の貯蔵庫から出しやすくしているという訳です。

 

この「認定理学療法士の問題」を解く際も、

 

資料にちゃんと目を通して理解したつもりだったのに、思い出せなかったな

 

って人もいるのでは?(私は、メチャクチャ、そういう問題がありました)。

 

「覚えること」と「思い出すこと」は脳にとって別のことなので、出来るだけ問題でアウトプットすることを心がけましょう。

 

 

※ブログとかに考えまとめるのも良いかもです(私もまとめたので、興味がある方は、別記事も合わせて観覧してみて下さい)。

 

 

「認定理学療法士の試験問題対策」おわりに

 

いかがだったでしょうか?

 

過去問ではないですが、認定理学療法士の試験問題を予想するのに役立つのではと感じます。

 

これと併せて、「認定理学療法士の必須講習会の資料解説記事」も観覧してもらうと理解が深まると思うのでぜひ!。