やっとドイツ徒手のコースを修了することが出来ました。
マニュアルセラピーに関して、入りはパリスの脊柱基礎編でしたが、そこからの3年はドイツ徒手の講習とともに理学療法士として成長してこれたように思います。
ドイツ徒手医学の特徴は
- コンセプトは(表面的には)ノルディックシステムと似ている
- 解剖・運動・生理学を重要視していて理論的にしっかりしていること
- クセがあまりない
- 基本の型をしっかり教える
かなぁと思います。
①に関して:
元々カルテンボーンさんがドイツ徒手医学に所属していたということもあってか、「系統別・治療手技の展開」や「理学療法ハンドブック」などの本に載っている表面的なコンセプトは、ノルディックシステムと同じな印象を受けます。
関連記事⇒『HP:海外における様々な学派』
②に関して:
もはやマニュアルセラピー全てのコンセプトに言えることで、特徴といえるほどではない気がしますが、解剖・運動・生理学をどんな切り口から受講生に伝えるかには違いがあると思います。
ドイツ徒手では特にカパンジーの資料を使用して、これらの知識をいかに臨床に結び付けていくかといった流れで進むことが多かった気がします。(パリス・アプローチなんかは文献などのデータを随所に盛り込みながらの理論展開が特徴的な気がします)。
③に関して:
元々ドイツ徒手は保守的とことがあるらしく、世界的に賛否両論あるようなことであったり、過激な理論であったり、世界でスタンダードになっていないレベルのデータなどはあまり採用しない節があるとのことです。
これは良く言えば「クセが無い」ということで、他のコンセプトとバッティングしにくく、その他の過激な理論であったりも吸収しやすいというメリットがあるのではと思います。
④に関して:
基本の型(患者のポジショニングであったり、把持の仕方であったり、体重移動のしかたであったりなど)を細かく指導されます(関連記事⇒『歩行肢位』)。
もちろん可動させる関節以外がきっちり閉鎖出来ているかなども重要になります。
この基本の型というのは色々とドイツで検討された型らしく、ドイツ徒手のコンセプトが凝縮されていたり、セラピストにも負担が少なかったり、アプローチもし易いような工夫がされているとのことです。
ただ、治療ベッドありきな型なのでプラットホームで行う場合は自分なりにアレンジしたりする必要も出てきます。
つまり、この基本の型を通してコンセプトや関節の動かし方をマスターしたら、どの様にアレンジしても対応できるということだと思います。
①に関して、コンセプトのもっと具体的な部分は、以前サラッと書いた記憶があるので、また別の機会に他の事と織り交ぜながら書いていければと思っています。
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