この記事では『脛骨骨幹部骨折』についてクリニカルパスも含めて記載している。

 

骨折後のリハビリ(理学慮法)に関するクリニカルパスも掲載しているので、リハビリの参考にしてみてほしい。

※ただし、あくまで参考・目安であり、必ず医師の指示に従うこと。

 

目次

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脛骨骨幹部骨折について

 

脛骨骨幹部骨折は「脛骨骨端部を除く骨幹部の骨折」を指す。

 

開放骨折や転移の大きい骨折は、交通事故やスポーツ中の事故、圧挫損傷など高いエネルギー損傷で生じる。

転位が無く安定した骨折は、転倒などの低エネルギー損傷で生じる。

 

局所の腫脹・疼痛・変形は著明で、ときにはショック状態を呈することがある。

 

脛骨骨幹部骨折も大腿骨骨幹部骨折と同じように荷重によって骨折部に大きな負荷がかかるため、骨の安定性、固定方法とその特徴を把握しておくことは大切になる。

 

らせん骨折や斜骨折では横骨折よりも治療期間が長くなるといわれている。

 

また、脛骨遠位1/3の骨折も治療期間が長くなるといわれている。

 

下腿骨の偽関節:

脛骨の中1/3と下1/3の境界部骨折は血管分布の関係で骨癒合が遅延しやすく、偽関節となりやすい。軟部組織の損傷が大きい開放骨折も偽関節となりやすく、特に感染を合併すると著しい。

 

 

脛骨骨幹部骨折の治療(リハビリのクリニカルパス)

 

脛骨骨幹部骨折のリハビリ(理学療法)を実施するにあたって、以下のクリニカルパスは一つの目安になる。

あくまでも一例であり、医師の指示に従うこと

~『理学療法ハンドブック改訂第4版 4巻セット』より引用~

 

  ~1W 2~4W 8~12W 12~16W
ROM運動 膝関節の運動

痛みに応じて全可動域獲得を目指す。

膝CPM。

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筋力トレーニング 膝関節周囲筋の等尺性収縮運動。 関節運動を伴うトレーニング開始。 抵抗運動、荷重下でのトレーニング。 ----------
荷重 PTB装具を使用、または固定性が良好であれば早期に荷重開始。 ---------- 部分荷重開始 全荷重
留意点

浮腫・疼痛への対応。

神経症状の有無に注意。

---------- 荷重痛がない場合、オーバーウェイトにならないよう注意。 遅延するときには難治性超音波骨折治療法を継続。

 

 

オススメ書籍

 

骨折のリハビリ(理学療法)をするにあたって、以下の書籍を一通りそろえておくと、非常に心強いと思う。

 

是非参考にしてみてほしい。

 

 

 

 

 

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