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この記事では『偏平足(flatfoot)』という用語を解説している。
偏平足とは
扁平足は、「平坦な足部」を意味する。
上記は、足部の外観が「足部の縦アーチが欠落し平坦にみえる」ことに由来する。
扁平足は足の縦アーチの低下が著しい足であり、「逆にアーチが高すぎる足」は凹足(ハイアーチ)と呼ばれる。
偏平足の種類
扁平足には2種類あり、以下の通り。
- 固定化した偏平足
- 柔軟性のある偏平足
固定化した偏平足:
「固定化した偏平足」は、両側に体重を負荷した場合でも、体重を負荷しない場合でも、扁平足がみられる場合(扁平足な状態で固定化されている)の表現となる。
柔軟性のある偏平足:
「柔軟性のある偏平足」は、立位では内側縦アチが消失するが、体重負荷しない姿勢で内側縦アーチが出現する場合(荷重の有無で扁平度合いが変化する)の表現となる。
また、偏平足は「舟状骨がフェイス線(Feissline)よりも下方にある状態」と定義されることもある。
※フェイス線(Feissline)に関しては、以下の記事で解説しているので、興味がある方は参考にしてみてほしい。
偏平足の運動連鎖
偏平足では運動連鎖により、平坦になった足部に加えて以下が観察されることが多い。
- つま先が外方に押し出され、
- 踵骨は回内位で、
- 足関節が内側に落ちる。
- 距骨は前方①と内方⑤に滑り、踵骨は後方に回転する②。
- 距舟靭帯は緊張し、舟状骨は下がり③、後脛骨筋は延長位になり筋力が低下する。
- その結果、内側縦アーチは下がり、足底腱膜が伸ばされ④、長趾屈筋や長母趾屈筋も延長位となる。
- 内側楔状骨も低下するため、前脛骨筋も延長位となる。
- 踵骨は外反し⑥、三角靭帯⑦と距踵靭帯⑧に緊張が生じる。
- 距骨が前方に滑り、前足部が外転して、横アーチも低下する。
- また、外反母趾も併発し、母趾内転筋は短縮して、母趾外転筋は延長する。
偏平足で生じる問題
足部のアーチの働きは、ランニングやジャンプにおける荷重時の衝撃の緩和や体重移動に重要である。
扁平足の場合、衝撃吸収に乏しいため、以下などのランニング障害を生じやすい。
- 足部の疲労骨折
- アキレス腱炎
- 脛骨過労性骨膜炎
・・・・・など。
また、扁平足は骨の安定性に乏しいため、筋がそのバランスをとるために緊張しなければならず、筋腱はoveruseとなりやすいと指摘する専門家もいる。
関連記事:縦アーチの重要性
足底腱膜によるアーチ構造のメリットは以下になる。
『柱と梁によって形成される建築物』は、
上部からの重みによって「伸張」と「圧縮」の両方の負荷を受けるのだが、
一方で『アーチ構造による建築物』は全て「圧縮力」に変換するため、大きな負荷に耐えられる。
この様な構造を『トラスト機構』と呼ぶ。
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⇒『フェイス線(Feiss線)とは? | 足のアーチを確認しよう』