カテゴリー:症状の記事一覧

リハビリ(理学療法・作業療法)の素材集

理学療法・作業療法士・リハビリテーションに関する様々な素材を情報発信していきます

カテゴリー:症状
  • 症状 - 痛みについて - 疼痛・鎮痛

    IASP(InternationalAssociationfortheStudyofPain)は『国際疼痛学会』と訳される。国際疼痛学会は、痛みのメカニズム解明とその治療の可能性を探る学際的な学会で、基礎研究者・医者・心理学者・歯科医・看護師・理学療法士・薬剤師など、痛みに関心を持つ他分野の専門家が参加する国際学会である。学会では様々な分野での報告が行われ、その中には「痛みの神経因性要素」に関する報告も多く含まれる。※神経因性疼痛に関しては、末梢組織に損傷があったとしても、可塑的変化が末梢組織の神経終末、DRG、脊髄内だけでなく、間脳や大脳皮質など神経系全体に及び、その結果、注意や認知などの高...

  • 症状 - 痛みについて - プラセボ効果

    プラセボ効果を検証する実験は数多く存在する。そして、プラセボによる鎮痛効果に関しては、薬理学的な鎮痛効果と同程度に強力であったり、時にはそれ以上に強力であったりすることもあるとされている。一方で、プラセボ効果には「ほとんど効果が認められない」というレベルから、「痛み治療の効果の90%程度に影響を及ぼす」といったレベルに至るまで幅がある(Fields1981)。これらのことから重要な点は下記の2つだと思われる。プラセボ効果は、時として非常に強力に作用するプラセボ効果は、使用する人物、使用される人物、あるいは時と場所などによって効果にばらつきがあるここでは、プラセボ効果の実験のなかで有名なものを一...

  • 症状 - 痛みについて - 認知行動療法

    認知バイアスは、人の認知に影響を与える。その結果、同じ事象であっても、ポジティブにとらえる人もいれば、ネガティブにとらえる人も出てくることとなる。今回は、そんな認知バイアスによって生じたネガティブ思考・ポジティブ思考について記載していく。スポンサーリンクポジティブ思考VSネガティブ思考ネガティブ思考の弊害はよく耳にする。ネガティブ思考は、ストレスの原因にもなり得るし、社会に適応できない場合もあるかもしれない。しかし、ネガティブ思考には良い面もある。例えば、ネガティブであるが故に、リスク対して事前に対処したり、悪徳商法に引っかからなかったり、計画性をもって物事を考えることができる可能性などは、ネ...

  • 症状 - 痛みについて - 認知行動療法

    この記事では、クライアントが有している「記憶バイアス」を必ず修正すべきかどうかを考察していく。ポジティブな記憶バイアスを有している可能性前回の記事で、慢性痛を有したクライアントは「負の記憶バイアス」を有している可能性があり、例えば再評価の際に改善傾向がどの程度か問診しても、ポジティブな要素があるにもかかわらず、抜け落ちてしまっている可能性があることを記載した。そうなると、実際には改善傾向にもかかわらず、「全く良くなっていない」などと、客観的事実とは異なった返答が返ってくる可能性もあり得る。そして、この様な認知バイアスへの対策として、家族へも話を聞ける環境であれば、(家族は客観的な事実を記憶して...

  • 症状 - 痛みについて - 疼痛・鎮痛

    リンク先サイトに『痛みの基礎知識』を追加しました。以下の様なキーワードが盛り込まれた作りになっています。・痛みにおける一般的な経路・侵害受容性疼痛・神経障害性疼痛・心因性疼痛という分類・末梢神経感作・中枢神経感作・脳の機能的・可塑的変化一週間後より、徐々に補足の追加記事をこのブログにボツボツと投稿して、内容を補完していこうと思っています。痛みの基礎知識は、平易な表現を心がけようと思えば思うほど、逆に読みにくくなりそうだったので、他のカテゴリーに比べて専門用語が多く、とっつきにくいかも知れません。そのため、『痛みの基礎知識(の「一般的な痛みの伝導経路の詳細」)』を、もう少しかみ砕いて紹介している...

  • 症状 - 痛みについて - 認知行動療法

    人間の記憶は認知バイアスの影響を受けている。そして、記憶のバイアスは「ポジティブな内容」・「ネガティブな内容」のどちらを記憶に留め易いかにも影響を及ぼしてしまう。今回は、そんなポジティブorネガティブどちらの内容を記憶しやすいかの傾向を調べる実験を2つ記載していこうと思う。スポンサーリンク記憶バイアスに関する一つ目の実験①以下の3パターンの単語が書かれたカードを沢山用意する。・ポジティブな単語カード(喜び・愛・満足した・幸せ・休まったなど)・ネガティブな単語カード(恐れ・パニック・孤独・落ち込んだ・不安など)・中立的な単語カード(机・ノート・エンピツ・パソコンなど)②用意した①のカードをランダ...

  • 症状 - 痛みについて - 認知行動療法

    例えば、「歩くことで膝痛が悪化してしまった」という体験を有したクライアントが入院しており、歩くのが怖いため病室内を少し歩く以外は、ほぼ寝たきり状態が続いているとする。この様な人のセルフエフィカシーを何とか正常な状態にまで高めるためにも、段階的暴露が重要となる。その際の前段階として、「そもそも膝へ荷重をかけること自体が大丈夫な人なのか」という点を考えならないが、病室内を少しは歩いていることから、少なくとも膝への荷重が全く不可能な人ではないことが分かると思う。そこから、段階的暴露として、立位あるいは短距離の歩行(平行棒内でも構わない)から始めていく。ここでは認知行動療法の観点からの解説なので、膝痛...

  • 症状 - 痛みについて - 痛みと認知・情動

    不安とは恐れだが、それでは恐れとは何だろう。神経学的に説明すれば、恐れとは危険の記憶である。不安障害になると、脳は常に恐ろしかった時の記憶を再生しようとする。すべては扁桃体が警報を響かせた時に始まるが、通常のストレス反応と違って、不安障害の場合は警報解除信号が適切に作動しない。なにも問題はないとか、問題が片付いたからもうリラックスして良いなどと、認知の処理装置が教えてくれないのだ。体と精神の緊張がもたらす感覚入力によって心があまりにもざわついているので、状況を正しく把握できなくなる。こうした認識のずれが起きるのは、ひとつには前頭前野が扁桃体をしっかりコントロールしていないためだ。全般性不安障害...

  • 症状 - 痛みについて - 認知行動療法

    恐怖が永遠に記憶に刻まれるのであれば、そもそも不安を消すことなどできるのだろうか。答えは、恐怖消去と呼ばれる神経プロセスにある。私たちは物と恐怖の記憶を消すことはできないが、新しい記憶を作り出し、それを強化することで、元の記憶を脇へ追いやることができる。脳は、恐怖の記憶と並行する回路を築くことで、不安を感じそうな状況でも、無害な代替案を示せるようになる。そうやって恐れる必要がないことを学んでいくのだ。不安の種となっていたものと、それへの典型的な反応とが切り離され、正しい解釈の回路につなぎ直される。そうすることで、例えばクモを見ると恐怖を感じ、心臓がドキドキする、といった連鎖を弱めることができる...

  • 症状 - 痛みについて - 認知行動療法

    慢性疼痛にみられる不幸な特徴は、体調が良い時に運動や活動を過剰にしてしまう人がいるということである。体力の限界まで活動を続け、その結果、疲労や痛みが再燃し、長期の休養期間を要することとなる。再燃が収まると、人はいくぶんかは良くなっていると感じ、疼痛によって失った時間を埋めようと再び無理をする傾向がある。そうすることによって次の再燃の可能性が高まる。この典型的な過活動と不活動の循環が有害であるのは、自然経過が長期間にわたる不活動の方向へ向かうためである。ペース配分は、過活動と不活動の過剰な波をなだらかにさせ、疼痛再燃のない管理状態を維持できる活動レベルを発見させる手助けとなる。ペース配分の基本的...

  • 症状 - 痛みについて - 痛みと認知・情動

    子供のころコッソリと友人の後ろに回り込み「膝カックン」を仕掛けて、驚かせたことはないだろうか?この様な行為をされた場合、予測不能なために、刺激が固有受容器に入って脳に達して筋に膝折れ予防を命令する前にバランスを崩してしまう。つまり、この様な外力に対応するためには、ある程度の『予測性』が重要である。痛みに関する予測性も同様で、痛みに対するリスクを脳で十分に吟味し、「自分にとってリスキーだと思うもの」に対しては、積極的に動かず、筋緊張を高めて過剰に防御するよう戦略を立てる。また、脳は情動に対して敏感で、少しでも怖いと思っていると非常に強い制限が簡単に出てしまう。例えば骨折が生じると、骨を過剰に治癒...

  • 症状 - 痛みについて - プラセボ効果

    海外において、多くの調査の結果、プラシーボの利用は決して稀ではないことが分かった(Goldbergetal1979,Gray&Flynn1981)。300名の看護師と医師を対象にしたある調査では、80%がプラシーボ薬を最近投与したと認めている。そして、その中で一番多いのは、痛みの軽減に対してであった(Gray&Flynn1981)。プラシーボを与えた一番ありふれた理由の中には、「手を焼かせる患者」や「正当な薬を与える価値のない患者」を罰したり、患者の訴える症状が実際には存在しないことを証明するため、というものも含まれていた(Goodwinetal1979)。このような態度は、患者に対して直接心...

  • 症状 - 痛みについて - 鎮痛薬

    この記事は、神経ブロック療法について解説している。神経ブロック療法とは神経ブロックとは、神経の興奮の伝導の遮断を意味する。神経ブロック療法は、手術のための局所麻酔から発展した治療法だが、外科手術のようにメスで切ることはなく、中枢神経系を抑制せずに痛みを緩和することのできる治療法であり、下記のように定義されている。脳脊髄神経や脳脊髄神経節または交感神経節、およびそれらが形成する神経叢に向かってブロック針を刺入し、直接またはその近傍に局所麻酔薬または神経破壊薬を注入して、神経の伝達機構を一時的または永久的に遮断する方法スポンサーリンク局所麻酔薬による神経ブロック療法局所麻酔による神経ブロック療法は...

  • 症状 - 痛みについて - 認知行動療法

    リンク先サイトの『筋骨格系理学慮法の世界』に認知行動療法を追加しました。⇒『認知行動療法』認知行動療法の基礎的な部分を中心に記載していますが、痛み関連サイトなため、慢性疼痛への応用にも言及した作りにしています。また、認知バイアスに関しては、記憶バイアス・注意バイアス・確証バイアス・解釈バイアスという切り口からの表現を試みました。これらの認知バイアスは、認知行動療法と絡めて語られることは稀ですが、これらにカテゴライズしながら学んだほうが理解が深まりやすかったため、この様なスタイルで記載しています。お手すきの際にでも観覧してみてください。

  • 症状 - 痛みについて - 認知行動療法

    慢性疼痛患者は多くの感情を経験する。一般的なものとしては、怒り、不満、不安、気分の低下、抑うつが報告されている。また患者の多くは、以下のような循環思考を持つことも報告されている。・なぜ私なのか?・この痛みに終わりはないのか?・私にはもうこの痛みをどうにも出来ない。・なぜ私は自分をこんな状態にしてしまったのだろう?多くの患者でこの思考は深く根付いており、この思考回路が働いていることに気づかないほどである。慢性痛を持つとすればこの様な思考は典型的で驚くに値しないが、こうしてネガティブ思考がさらにネガティブな感情を導き、否定的な感情が更なる否定的な思考を導くことは問題である。否定的な思考と感情は、不...

  • 症状 - 痛みについて - 認知行動療法

    抑うつ状態にあるとき、クライアントは自分でほとんど意識しないまま、途切れることのない思考や心の中での一人語りをしていることがあるという。この連続した思考は否定的に偏っており、本人はそれを決して疑うことがない。このような思考を認知療法では『自動思考』と呼んでいる。自動思考は即時にわき起こるコメントであり、その人の経験を的確に反映するものとして現れる。うつ病ではこの自動思考は以下のような要素によって生み出されており、非常に特殊で否定的な傾向にある。・自分自身・自分を取り巻く世界・未来に関連したスキーマ(中核的信念)これら3つの要素は、うつ病の非適応認知の3徴と呼ばれており(Beck1976)、抑う...

  • 症状 - 痛みについて - 痛みと認知・情動

    オペラント条件付けに基づいた考えでは、継続的に報酬が与えられれば、その行動はより喚起されるだろうし、もし好ましくない結果やマイナスの結果が与えられれば、その行動は繰り返されなくなる。行動は強化因子に影響され、強化因子には正のものも、負のものもあり得る。例えば、正の強化因子としては「おいしい食事」「お金」「敬意や称賛が」などが、負の強化因子としては「まずい食事」「何らかの罰」などがあげられる。行動はオペラント条件づけでは、回避の様な恐怖反応は、不安の軽減につながることから強化される。回避行動が繰り返され、結果として不安が繰り返し軽減されると、その行動は学習され確立されていく。この様な恐怖反応は、...

  • 症状 - 痛みについて - 認知行動療法

    認知には下記の2つに分けられる。適応認知:状況に適した歪みのない考え方非適応認知:気分がつらくなり易い考え方やクセのこと。状況に適応しにくいどんな人にも認知バイアス(認知の歪み)は存在する。例えば、ポジティブ思考につながる認知バイアスもあれば、ネガティブ思考につながる認知バイアスもある。しかし、認知バイアスに善し悪しは存在しない。なぜならポジティブ思考にもネガティブ思考にも善し悪しがあるからである。⇒「ブログ:ポジティブ思考VSネガティブ思考」しかし、その人がおかれている状況に適応しにくい認知バイアスは修正したほうが良いと言える。そして、認知バイアスを修正する上で大切なことは、物事を可能な限り...

  • 症状 - 痛みについて - 鎮痛薬

    この記事では、鎮痛作用のある薬剤として『ナトリウムイオンチャネルブロッカー』について解説していく。ナトリウムチャネルブロッカーは様々な部位に作用するナトリウムイオン(Na+)チャネルブロッカーと言われれば馴染みが薄いかもしれないが、リドカインやブピバカイン塩酸塩などの『局所麻酔』、メキシエレチン塩酸塩やフレカイニド酢塩酸などの『抗不整脈薬』が、Na+チャネルブロッカーに該当する。鎮痛として用いられるNa+チャンネルブロッカーが関与する部位は、下記のように多岐にわたる。①侵害受容器の興奮を抑える②一次侵害受容ニューロンの興奮の伝導を抑える③脊髄に作用する①に関して:侵害受容器に閾値以上の刺激が加...

  • 症状 - 痛みについて - 鎮痛薬

    カルシウムイオン(Ca2+)チャネルブロッカーの作用がある薬剤としては以下の種類がある。・心疾患に用いられる薬剤(ニフェジピン・ジルチアゼム塩酸塩・シルニジピンなど)・抗てんかん薬(プレガバリン・ガバペンチン・バルプロ酸ナトリウムなど)スポンサーリンク抗てんかん薬はCa2+チャネルブロッカーを含めて様々な種類が存在するてんかんとは、脳に出現した異常興奮が全身に伝わって痙攣を起こす疾患である。そして、てんかんに対して投与される薬剤が『抗てんかん薬』である。※『抗てんかん薬』と『抗けいれん薬』は同じ意味で用いられている。抗てんかん薬は、それぞれで作用機序が違う場合もあり一括に出来ない面もあるが、い...

  • 症状 - 痛みについて - 痛みと認知・情動

    この記事では、「痛み行動」における悪循環に密接に関与している「痛みの恐怖-回避思考モデル」について記載している。痛みの恐怖-回避思考モデル組織損傷は「痛み体験(painexperience)」に繋がるが、その体験によって不安が生じなければ、痛みと「対峙(confronation)」することができ、「回復(recovery)」につながる。しかし、「組織損傷による痛み体験」が「ネガティブな情動(negativeaffectivity)」や「不要な病気の情報(threateningillnessinformation)」によって破滅的思考(catastrophising)」につながることがあり、これ...

  • 症状 - 痛みについて - 認知行動療法

    『認知』という用語は、心理学・言語学・脳科学・認知科学などの専門性ごとで異なる考え方・用いられ方が存在する。医療専門職であるセラピストがリハビリテーション上で用いる「認知」とは、脳の刺激入力システムにおいて「感覚・知覚→認知」の図式で理解されることが多く、インプットされた知覚刺激を判別処理する一連の過程に近い意味を持っている(つまり思考までは含まれない場合が多い)。この意味で認知を用いる場合、「知覚と認知」・「感情と認知」の機能分化が図られている場合が多い。他方で、一般的な心理学で用いる認知とは、「外界の対象を知覚し、過去の知識、記憶、形成された概念と照合して思考、考察、推理しそれを解釈し、理...

  • 症状 - 痛みについて - 認知行動療法

    海外の学際的痛みセンターにおける認知行動療法の流れについて、一例を記載する。※ただし、必ずしもこの限りではない。手順1:『認知のひずみ』と『行動のひずみ』の分析①認知のひずみの分析痛み行動等の不適応行動の成因や持続・悪化因子となり得る思考・想像・価値観のようなひずんだ認知を抽出し分析する。②行動のひずみの分析痛み行動またはADL制限につながる身体機能を検査し、実際の身体機能レベルと患者のとっている問題行動との因果関係を明らかにする。手順2:『認知の修正』と『行動の修正と再学習』①認知の修正「不適応行動の成因や持続・悪化因子」と「身体機能との因果関係」について患者に説明し、思考の修正転換を図る。...

  • 症状 - 痛みについて - 痛みと認知・情動

    痛みとは、身体の組織損傷による不快な感覚的・情動的な経験である。他の刺激は繰り返せば慣れが生じる。しかし、痛みだけは、反復によって、むしろ増幅される。したがって、痛みを経験した者は、痛みの予感を恐れる。記憶が痛みを倍化させるのだ。~『ドラマ:無痛~診える眼~第6話』先天性無痛症の犯人が殺人を犯す直前に呟いた言葉より~関連記事⇒『痛みは生きていくうえで必須なものである』

  • 症状 - 痛みについて - 鎮痛薬

    NMDA受容体は脊髄後角に存在する受容体で、この受容体が活性化することで「痛み刺激によるワインドアップや長期増強」といった中枢感作が起こってしまう、痛みにおいて重要な要素である。詳しくはこちら⇒『ブログ:中枢感作とは?脊髄後角で起こること!』~NMDA受容体拮抗薬とは~NMDA受容体拮抗薬とは、NMDA受容体の活性化を阻害することで前述した機序に基づく中枢神経感作を軽減し、鎮痛を図る薬剤である。静脈麻酔薬のケタミン塩酸・鎮咳薬のデキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物、脳循環代謝改善薬のイフェンプロジル酒石酸塩・抗パーキンソン病薬のアマンタジン塩酸塩などはこの作用があり、なかでもケタミン塩酸塩...

  • 症状 - 痛みについて - 疼痛・鎮痛

    私たちにの身体には(良くも悪くも)「可塑性」が備わっている。この記事では、そんな「可塑性」「可塑的変化」について、疼痛にフォーカスを当てて記載している。可塑性とは可塑性という言葉はもともと物理学の用語で、外から力が加わって生じた変形が、その力がなくなっても元の形に戻らない性質のことである。例えばゴムのボールを押して離すと、すぐ元の丸い形に戻る。これはゴムのボールが「弾性」を持っているからである。一方、粘土の塊では押したところが凹んで、その形が残ったまま元に戻らなくなる。「可塑性」とはこの様な性質のことであり、脳における記憶も可塑性のなせる業と言える。関連記事⇒『長期増強・長期抑制と、依存性の因...

  • 症状 - 痛みについて - 認知行動療法

    先日、訪問リハビリ先のTVで、腰痛の体操教室が10分程度の特集として放送されていた。番組では皆が腰を反らす体操をしており、最初はマッケンジー法かな?と思いながら利用者さんと続きを観ていたのだが、どうやら異なるようだ。番組で解説されていた腰反らし体操の目的は下記のようなのであった。「腰痛の原因は恐怖感である。そして、認知行動療法(TVでは腰を反らせても大丈夫であることを脳に学習させる)によって、DLPFCを活性化させることで恐怖が取り除ける。よって腰痛が改善される」※注意点として、「脊柱管狭窄症などは腰を反らすことで下肢に痛みや痺れ感が放散するので、そのような症状が出る人はやらないで下さい」とも...

  • 症状 - 痛みについて - 疼痛・鎮痛

    1969年、ノルウェーのテリエ・レモは、『長期増強』と呼ばれる現象を発見して注目を集めた。長期増強とはシナプスにおいて、「神経伝達物質を放出する側の神経」を刺激すると、「神経伝達物質を受け取る側の神経」に刺激が伝わる。そして、放出側の刺激を何百回も繰り返していると、だんだんと受け取る側(の受容体)の反応が大きくなるという現象が起こる。しかも、一度大きくなった反応は、その後も持続することになる。つまり、たった2つの神経が、情報を「記憶」してしまうと言い換えることもできる。この現象は『長期増強』と呼ばれ、反対に抑制性の刺激についても『長期抑制』という同じような現象が認められている。これらは脳の限ら...

  • 症状 - 痛みについて - 疼痛・鎮痛

    脳内の信号送信の約80%を担うのは2種類の神経伝達物質、グルタミン酸とγアミノ酪酸(GABA)で、それらはお互いにバランスをとり合っている。グルタミン酸はニューロンの活動を活発にして信号の連鎖的反応を始動させ、一方、GABAはその活動を抑える働きをする。グルタミン酸が、それまで結合したことのないニューロンの間に信号を送ると、結合が促される。そして、信号の往来が頻繁になればなるほど、ニューロン同士の連絡しあう力は強くなり、結合が生まれる。グルタミン酸により結合が生まれることは、学習するうえでも重要な要素となる。

  • 症状 - 痛みについて - 疼痛・鎮痛

    この記事では、エンドルフィンについて、有酸素運動(ランニング)によって生じるランナーズハイと絡めながら解説していく。ランナーズハイとエンドルフィン1970年代にアメリカではランニングブームが巻き起こり、「エンドルフィンラッシュ」という新しい言葉が生まれた。また、脳にアヘン様物質の受容体があることが発見されたのも、この当時であった。その受容体の存在は、体にモルヒネのような分子で痛みを抑える仕組みが備わっていることを示唆していた。のちにエンドルフィンと名付けられたその物質は、実際に体の痛みを和らげ、多幸感をもたらすことが分かった。エンドルフィンは内因性オピオイドの一種で、脳や体のあちこちにエンドル...