カテゴリー:症状の記事一覧

リハビリ(理学療法・作業療法)の素材集

理学療法・作業療法士・リハビリテーションに関する様々な素材を情報発信していきます

カテゴリー:症状
  • 症状 - 痛みについて - 鎮痛薬

    世の中には様々な鎮痛薬が存在するが、「抗うつ薬」「抗不安薬」も鎮痛薬として処方されることがある。なぜ精神的な問題に効果があるとされている薬剤が、痛みの治療として用いられるのだろうか?今回は、そんな抗うつ薬(+抗不安薬)と痛みについて解説していく。スポンサーリンクうつ病と薬の歴史最初の抗うつ剤が生まれたのは、偶然からだった。1950年代に、結核の試験薬が患者を「異常に幸せな気分」にすることが分かった。数年後、新しく開発された抗ヒスタミン剤に、同じように気分を高揚させる効果が認められ、そこから三環系抗うつ薬と呼ばれる薬が誕生した。突如として、うつの症状を薬で軽減できるようになったのだ。それを期に、...

  • 症状 - 痛みについて - 鎮痛薬

    この記事では、日本でも鎮痛薬として処方されることの多いNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)について記載していく。NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)とはNSAIDsは鎮痛薬としては最も一般的で、特に生体内に炎症がある場合に効果を発揮する。鎮痛・消炎・解熱効果などがあることが知られているが、種類によっては消炎効果が強い物や鎮痛・解熱効果が強いもの、あるいは平均的に効果を発揮するものなど様々である。現在、日本には100種類以上のNSAIDsが存在するが(代表としてはアスピリン・ロキソプロフェンナトリウム水和物、ジクロフェナクナトリウム、インドメタシンなど)、中でもアスピリンは世界で歴史上最も売...

  • 症状 - 痛みについて - 鎮痛薬

    この記事では、ステロイド薬(ステロイド性抗炎症薬)について記載してく。ステロイドとはステロイドとは、本来は、ステロイド環と呼ばれる化学構造を持った物質の総称である。このうち、ホルモンとしての作用を持ったものがステロイドホルモンと呼ばれる。ステロイドホルモンには、糖質コルチコイド、鉱質コルチコイド、性ホルモン(アンドロゲン、エストロゲン、横体ホルモンなど)がある。このうち、糖質コルチコイドと鉱質コルチコイドは副腎皮質から産生されるために副腎皮質ステロイドホルモンと呼ばれる。これに対して、性ホルモンは精巣、卵巣などで産生される。そして、この糖質コルチコイド(=コルチゾール)を合成して薬にしたものが...

  • 症状 - 痛みについて - 鎮痛薬

    この記事では、『アドレナリン受容体』に関して解説していく。アドレナリン受容体の種類アドレナリン受容体とは、漠然と「カテコールアミンが作用する受容体」という意味として用いられる。つまり、アドレナリンのみならず、ノルアドレナリンとも結合する受容体である。アドレナリン受容体はα受容体(α1・α2受容体)とβ受容体(β1・2・3受容体)に分類される。①β受容体β1受容体:主に心筋の収縮に関与β2受容体:平滑筋の弛緩に関与β3受容体:脂質代謝に関与※β受容体は全て興奮性Gs共役型の受容体である。②α受容体α1受容体:興奮性Gq共役型受容体で、シナプス後膜(血管平滑筋など)に局在しているα2受容体:抑制性...

  • 症状 - 痛みについて - 認知行動療法

    今回は、心身のリラクゼーション効果が期待される自律訓練法について記載する。自律訓練法は「抑うつ傾向」「不安・パニック障害」といった精神疾患に対して用いることが多い。また、「精神疾患」とまではいかなくとも瞑想という側面もあるため、実施することで頭がクリアになって考え事がはかどったり、問題解決の糸口が見えてくることもある。あるいは、自己暗示の一種であるために、自律神練法と自己啓発の概念を併用することによる効果を狙った試みも以前からなされている。ここでは、具体的な方法を動画も交えながら解説している。リラックスした状態で可能であり、難しい訓練法でもないため、自身でも体験して習得してみてほしい。スポンサ...

  • 症状 - 痛みについて - 疼痛・鎮痛

    古くから、情動は痛みの知覚に対して変調させることが臨床上指摘されてきた。例えば、崖から転落して数十か所の複雑骨折をしたが、まずは身の安全を優先するために、中脳水道周囲灰白質の活動を高め、痛みを知覚させないように痛みの伝達システムを構築しなおしたと考えられる事例が報告されている。これは、その時々の状況、そしてそれからもたらされる情動反応によって痛みの感受性は変化することが示唆されている。なお、先の事例はレスキュー隊を発見した瞬間に、全身からの激痛を感じたという。逆にいえば、中脳水道周囲灰白質の機能が低下すれば、痛みが容易に増強してしまう。これをコントロールしているのが前頭前野と考えられており、そ...

  • 症状 - 痛みについて - 痛みと認知・情動

    扁桃体と前頭前野の結びつきには個人差がある。この事実からうかがえるのは、不安に強い人は前頭前野の抑制中枢を活性化し、抑制のメッセージを迅速かつ効率的に扁桃体に送ることで、不安反応をうまく沈めているとい可能性だ。結びつきが強ければ、前頭前野から扁桃体へとメッセージは瞬時に送られ、パニック反応を速やかに抑えられる。一方、不安に弱い人は、扁桃体を含めたパニックに関わる中枢がもともと反応しやすい。加えて前頭前野の働きが弱いため、不安のコントロールがうまく行きにくい。そのうえ、恐怖の中枢と抑制の中枢の結びつきが弱いため、不安を鎮めるのが人に比べてさらに困難になってしまう。恐怖を感じにくい人は、生まれつき...

  • 症状 - 痛みについて - 痛みと認知・情動

    感情のコントロールを人がどれだけ上手く行えるか調べる、次のような実験がある。脳のスキャナーに横になった被験者に、爆発で重傷を負った人の体や切断されて血まみれになった腕など、衝撃的な映像を見せる。その際、画面に「注目」という文字が現れた時は、被験者はその場面に感情移入するように努め、画面に「再評価」という文字が現れた時は逆に、その場面から受ける感情が少しでもネガティブなもので無くなるよう、自分の感情をコントロールしなくてはならない。たとえば、「あの切断された腕は本物のようにみえるけれど、実はプラスチックで出来た偽物だ」と自分で自分に語りかけてみるのだ。これらの作業をしている時の脳の様子をスキャン...

  • 症状 - 痛みについて - 痛みと認知・情動

    恐怖の回路の解剖学的理解からも、病的なレベルの不安を治療する新しい方法が考えられる。それは、扁桃体や恐怖そのものに焦点を合わせるのではなく、扁桃体を鎮める役割を持つ大脳皮質の中枢に働きかける方法である。感情をコントロールする中枢を強化すれば、恐怖心をコントロールしたり、不安を恒常的に弱めたりすることも可能となるのではないだろうか。この考えをもとに、感情をコントロールする能力を高めるための、多くの薬理学的療法や認知療法が考案されてきた。恐怖の標準的な消去プロセスとは、脳内に新しい記憶を効果的に打ち立てることで行われる。そして、このプロセスで恐怖心が抑制されるのは前頭前野の『内側前頭前野(+眼窩野...

  • 症状 - 痛みについて - 痛みと認知・情動

    この記事では、リハビリ(理学療法)を提供するうえで重要な『行動変容』について、各ステージごとで療法士が大切にすべきポイントも踏まえて知識を整理していこうと思う。ちなみに、行動変容のステージは以下の5つで構成されている。前熟考(無関心)期熟考(関心)期準備期実行期維持期スポンサーリンク前熟考(無関心)期前熟考(無関心)期は「現在、自分の行動を変えようという気持ちが無く、将来(通常6か月以内)にも変えるつもりが無い段階」である。無関心であるが故に、行動変容は起こせない。熟考(関心)期熟考(関心)期は「現在は何も行動を起こしていないが、近い将来に行動を変える気持ちになっている段階」である。この時期に...

  • 症状 - 痛みについて - 認知行動療法

    この記事では認知行動療法(オペラント行動療法・認知療法)をについて解説していく。オペラント行動療法認知行動療法は認知療法と行動療法が統合され、発展した心理療法のことである。行動療法は1950年代に、それまで主流であった精神分析論の批判から発展した方法で、学習理論に基づく行動変容を行う心理療法である。行動療法の学習理論はスキナーが用いた『オペラント条件付け』という概念に基づいている。オペラント条件付けとは、自発的な行動が繰り返される頻度は、その行動の直後に何が起きたかによって変わってくるというものであり、『正の強化』『負の強化』『罰』という三つの基本要素がある。例えばスキナー箱と呼ばれる実験装置...

  • 症状 - 痛みについて - プラセボ効果

    以前の投稿で、中脳中心灰白質(PAG:periaqueductalgrey)は下降性疼痛抑制系の要であり、鎮痛に寄与する部位であることを記載した。そして、PAGからの出力先としては、下記の2つに分かれることを記載した。橋・橋網様体の『橋中脳背側被蓋部(DLPT)』・『青斑核(LC)』を中継して走行する神経線維(ノルアドレナリン系)延髄の『吻側延髄腹内側部(RVM)』の『大縫線核(NRM)』・『巨大細胞網様核(NRGC)』・『傍巨大細胞網様核(NRPG)』を中継して走行する神経線維(セロトニン系)上記の様にPAGは鎮痛に関与するが、PAGも様々な入力を受けており、それらの入力によって活性度合いが...

  • 症状 - 痛みについて - 疼痛・鎮痛

    吻側延髄腹内側部(RVM)には大縫線核(NRM)、巨大細胞網様核(NRGC)、傍巨大細胞網様核(NRPG)ががある。大縫線核はセロトニン神経B3であり、中立細胞・オン細胞・オフ細胞の3種類のニューロンがある。中立細胞は侵害刺激が来ても来なくても活動が変わらないニューロンである。オン細胞は痛みの情報伝達に関与するニューロンであり、オン細胞のμ受容体にオピオイド系鎮痛薬や内因性オピオイドは作用して、痛みの情報伝達を抑制する。オフ細胞は侵害受容刺激を受けて、下降性疼痛抑制系にゴーサインを出すニューロンである。中脳中心灰白質からの入力を受けており、脊髄口角に神経線維を送っている。脊髄後角に終止するオフ...

  • 症状 - 痛みについて - 疼痛・鎮痛

    青斑核(LC)は橋網様体に左右一対ある、ノルアドレナリンを含有する最大の細胞群である。青斑核は意識水準の維持、覚醒のコントロール、脊髄への投射を介した下降性の疼痛抑制に関与している。ノルアドレナリン神経系のA6は青斑核にあり、脳幹のA5やA7もノルアドレナリンを介した下降性疼痛抑制系の起始核である。恐れや驚きなどの感情によって引き起こされる『キャノンの緊急反応』では、交感神経だけでなく、青斑核からもノルアドレナリンが放出されるので、覚醒レベルが上がる。痛み刺激は究極のストレスであると考えれば、青斑核を介して引き起こされる鎮痛も、緊急時の自律反応や闘争・逃走反応を起こすために必要な反応の一部であ...

  • 症状 - 痛みについて - 痛みと認知・情動

    慢性痛を訴える患者の一定割合は抑うつ傾向を有していると言われている。これは、慢性痛により行動の制限や、社会への参加が著しく制約されていることが一因とされている。痛みが長期化することによる抑うつや不安感は、痛みに有効に対処できず、痛みが治まらないために生活が制限されているという思いが長引くために引き起こされていると考えられている。また、不安と回避の悪循環が痛みを慢性化させる「恐怖-逃避モデル」という説がある。人は痛みを感じると、何らかの深刻な障害の徴候と感じ、多かれ少なかれ不安を抱く。そして、不安に対しては、対峙するか逃避するかという2つの対処法がある。対峙すると適切な対応ができ不安は減衰する。...

  • 症状 - 痛みについて - 痛みと認知・情動

    慢性痛をもつ患者は、しばしばうつ的である(Brown1990.Kerns&Haythornthwaite1988.Rudyetal1988)。Mersky(1999)は、痛みを持つ患者におけるうつ病の罹患率はおよそ10から30%であると指摘した。この指摘も含めて、痛みを有する患者における実際のうつ病の発生率は様々であり、10%から100%までの範囲でその報告がある(Browwn1990.Magni1987,Rudyetal1988,Turketal1987)。これに対して、一般人口におけるうつ病の発生率は9%から14%であるとされている(Turketal1987)。調査で観察されるこれらの相違...

  • 症状 - 痛みについて - 痛みと認知・情動

    ワシントン大学の心理学者であるウィルバート・フォーダイス(WilbertBillEvansFordyce)は、客観的に観察される慢性痛患者の痛みに伴う行動を『痛み行動(painbehavior)』と名付け、慢性痛の治療対象として着目した。痛み行動の基礎となるオペラント条件付け私たちは、ある行動をとることで「やらなかった時よりも、やった時のほうがメリットがある」ということを体験すると、その行動の頻度が増える。例えば自分が仕事を頑張った際に、上司に褒めてもらったり、特別ボーナスが出たりすると、「仕事を頑張る」といった行動につながる。あるいは、自分のブログを「分かりやすい」「参考になった」などと褒め...

  • 症状 - 痛みについて - 痛みと認知・情動

    脳科学では、実際に脳の中身をみる装置を使って、脳が働いているところを観察・比較する。そして例えば、男女でどの程度違うのかを調べたりも出来る。でもって、脳の中身をみる装置として現在よくつかわれているのがファンクショナルMRI(fMRI)である。fMRIの仕組み(普通の「MRI」との違い)fのつかない普通のMRIは有名だ。皆もどこかで耳にしたことはあると思う。靭帯の内部構造を、身体を切ることなく、下肢化できる装置である。この装置を脳に適用することも出来、脳の内部に病変が無いかどうかを頭蓋骨を切り開くことなく、調べることが出来る。怪我や事故の後に入ったことがある方もいるのではないだろうか。一方でfM...

  • 症状 - 痛みについて - 痛みと認知・情動

    別記事『負の情動は生きていく上で必須だが、慢性的な痛みにも関与してしまう』では、「慢性痛になってくると、痛みが感覚という側面よりも、情動という側面に支配されてしまうケースもあり得る」ということを紹介した。また、極論として「痛みの原因が治癒した後も、不快などの情動が残存してしまっていることで辛く感じてしまっている」こともあり得るのではということも付け加えた。そして、今回は前回の内容を補足する記事となる。スポンサーリンク感覚刺激は情動も伴った上で認知される痛み感覚は、その他の様々な情報(記憶や情動やなど)と統合されて認知されるため、認知される上で様々な修飾が生じる。そして、感覚が客観的な側面のみな...

  • 症状 - 痛みについて - 痛みと認知・情動

    別記事『痛みは生きていくうえで必須なものである』では、「先天性無痛症は一次侵害受容ニューロン自体が存在しないため、痛みを全く感じることが出来ないとい」というエピソードを紹介した。そして、上記の記事では先天性無症を有した人たちは、痛みを感じないからこそ多くのけがや事故に見舞われる可能性も述べてみた。しかし一方で、痛みを感じることができるにもかかわらず、「脳のある部位」が欠損してしまっている場合も、多くの怪我や事故につながってしまうことが分かっている。そして、この「脳のある部分」とは『扁桃体』を指す。扁桃体は大脳辺縁系の一部であり、様々な情動喚起のプロセスとして関与する。また、扁桃体は情動の中でも...

  • 症状 - 痛みについて - 疼痛・鎮痛

    皮膚の小さな部位が切れたり、やけどしたりして傷つくと、下記のような反応が僅かな時間差とともに生じる。①発赤:損傷部位とその周辺の血管が強く拡張して皮膚が赤くなる②腫脹:損傷部位とその周辺が腫れる③フレア:「損傷部とその周辺」よりさらに広い部位まで(軽度の血管拡張が起こり)赤くなる※①②に関しては局所の血管拡張、血漿成分の滲出によって生じ、その発生には炎症メディエーターが関与している。※③に関しては、軸索反射や後根反射などの逆行性伝導によって損傷部位周囲の細動脈の拡張と透過性の亢進によって生じる。※中心部から広がる①~③の反応はトーマス・ルイスが1924年に発見したことから『ルイスの三重反応』と...

  • 症状 - 痛みについて - 疼痛・鎮痛

    侵害刺激は視床を経由して、一次体性感覚野と帯状回に送られる。一次体性感覚野は二次体性感覚野に情報を伝達し痛みの感覚を発生させる。一方、二次体性感覚野は島皮質に情報を伝達し、帯状回と島皮質が関係することで痛みの情動を発生させる(不快)。この情報が前頭前野に送られ、情報伝達が繰り返される(長期増強)ことで長期的情動要素、すなわち痛みの記憶(固定化)がなされる。

  • 症状 - 痛みについて - 痛みと認知・情動

    前頭前野は報酬-嫌悪回路の一部をなし、この回路は痛み刺激に反応し、興奮・抑制することで痛みの感じ方に影響を与える。慢性痛が抑うつや認知障害を伴うことが多いのは、この回路の機能障害が関与していると言われており、慢性痛患者では前頭前野の活動低下(急性痛では活性化)とともに扁桃体や島皮質の過活動がみられる。鎮痛は報酬で、持続する痛みは嫌悪であり、この回路のバランスが崩れ混乱が生じることで、痛みの評価や予測、自己評価などの認知機能の障害に至り、意思決定や積極的な行動に障害をきたすことになる。慢性痛患者の前頭前野や視床で灰白質の減少、つまり脳委縮がみられることが報告されており、そのような機能的・器質的変...

  • 症状 - 痛みについて - 疼痛・鎮痛

    この記事では、先天性無痛症を例にして、「痛み感覚」の重要性について記載していく。先天性無痛症『先天性無痛症』という痛みを全く感じることが出来ない病気がある。一次侵害受容ニューロンの発生・分化には神経成長因子(NGF)が関与しているが、この病気ではNGF受容体のTrkA遺伝子に変異があることが解明されている(その他に、ナトリウムイオンチャネルの変異や神経成長因子の変異による先天性無痛症も報告されている)。胎生期に末梢組織がNGFを放出しても、TrkA遺伝子に変異があるために、侵害受容線維は存続できず、痛みを感じることが出来ない。また、痛みのない世界にいるため侵害刺激による屈曲反射がおこらないだけ...

  • 症状 - 痛みについて - 疼痛・鎮痛

    末梢神経には末梢から中枢へと感覚の情報を送る感覚神経だけでなく、中枢から末梢へと指令を送る運動神経も含まれる。身体の各部ではこれらの両方が一緒に走行しているが、脊髄付近で経路が分かれており、感覚神経は背側から入り、運動神経は腹側から出ている。そして、背側で神経がまとまっている部分を後根(腹側で神経がまとまっている部分を前根)と呼び、後根が脊髄に入る前にあるふくらみを後根神経節(DRG:dorsalrootganglion)と呼ぶ。つまり、DRGは痛みや触覚情報を伝える一次求心性神経の細胞体が集まっている場所と言える。DRGは末梢側と脊髄側の両方に軸索線維が伸びており、侵害受容器で発生した活動電...

  • 症状 - 痛みについて - 疼痛・鎮痛

    脊髄神経節とは末梢神経の走行中に認められる神経細胞体の膨大部で、種々の大きさと形状を呈する。神経節は構成する細胞体の種類によって下記の2種に大別される。①感覚神経節:感覚神経の神経細胞体の集合したもの。・後根神経節・三叉神経節・・・・・など②自律神経節:自律神経の神経細胞体の集合したもの。・交感神経節(上・中・下頚神経節、腹腔神経節など)・副交感神経節(網様体神経節・耳神経節など)※神経節が「中枢神経以外の末梢部において神経細胞の集合体」なのに対し、「中枢神経組織内部に存在するこれらの集合体」は、『核』または『神経核』と呼ばれる。

  • 症状 - 痛みについて - 疼痛・鎮痛

    アンモニアの水素原子を炭化水素で置換した化学物質の総称を『アミン』という。その中で生体の特定の生理的調整機構に対して作用する物質を『生理活性アミン』と呼ぶ。セロトニン、ヒスタミン、ノルアドレナリン、アドレナリン、ドーパミン、GABAなどが該当する。

  • 症状 - 痛みについて - 疼痛・鎮痛

    炎症に関与する細胞には血液細胞と組織間葉系細胞がある。血液細胞の主役は白血球で、これには好中球・好酸球・好塩基球・肥満細胞・リンパ球・単球・マクロファージなどが含まれ、これらを総称して炎症細胞という。※ちなみに組織間葉細胞とは組織中に存在する中胚葉由来の細胞で、骨細胞・軟骨細胞・心筋細胞・血管内皮細胞・線維芽細胞・脂肪細胞などがあり、これらの中でも血管内皮細胞・線維芽細胞・脂肪細胞は炎症に関与している。

  • 症状 - 痛みについて - 疼痛・鎮痛

    外傷や虚血により神経線維が損傷すると損傷電流が出現するが、この放電は一過性のものである。末梢神経が損傷すると、損傷した神経の中枢側と末梢側の両方で変性が起こる。中枢神経が損傷すると修復は難しいが、末梢神経は損傷しても修復される。細胞体と繋がっている中枢側では、損傷した断端から細胞体に向かって逆行性変性が生じるが、その後再生が始まり、変成した軸索線維の断端から芽を出す(発芽・側芽などと呼ばれる)。細胞体から切り離された末梢側の軸索は、全長にわたってワーラー変性に陥り、マクロファージによって処理され、軸索線維の断端とともに髄鞘も分解される。シュワン細胞は正常時には軸索を包んでいる神経鞘を形成してい...

  • 症状 - 痛みについて - 疼痛・鎮痛

    有髄線維は髄鞘によって電気的に絶縁されている。他方で、無髄線維は髄鞘が無いので、一見すると電気的に絶縁されている部分が存在しないように思われる。しかし、厳密にはシュワン鞘・神経内膜・神経周膜に包まれているので絶縁されている。そして、隣接する非興奮部分のナトリウムイオンチャネルが順次開くことによって、活動電位が連続的に伝導していくことになる※ただし、有髄線維のような髄鞘が無いことで「跳躍伝導」といった速度の速い伝導は困難