カテゴリー:症状の記事一覧

リハビリ(理学療法・作業療法)の素材集

理学療法・作業療法士・リハビリテーションに関する様々な素材を情報発信していきます

カテゴリー:症状
  • 症状 - 痛みについて - 痛みと認知・情動

    この記事では、理学療法士・作業療法士の治療対象となりやすい「慢性疼痛」という用語について考察していく。急性痛と慢性痛という分類痛みには様々な分類方法があり、例えば以下の様な分類が挙げられる。①痛みを症状で分ける分類(アロディニア・痛覚過敏・自発痛・灼熱痛など)②痛みの原因による分類(侵害受容性疼痛・神経因性疼痛・心因性疼痛)そんな中で、以前より「急性痛」・「慢性痛」という分け方が存在する。急性痛・慢性痛に関しては、どれくらい痛みが続いているかという「期間」で決められていることが多いものの、「期間」について統一した見解は存在ない。※国際疼痛学会は6か月以上持続するあるいは繰り返し発生する痛みを慢...

  • 症状 - 痛みについて - 疼痛・鎮痛

    この記事では、『アロディニア』という用語について解説していく。痛覚過敏とアロディニア痛覚過敏(hyperalgesia)とは以下を指す。『どんなに軽微な侵害刺激に対しても、感作が生じているために本来の刺激以上に強い痛みが生じてしまう状態』これに対して、アロディニア(allodynia)とは以下を指す。『皮膚に触覚刺激、軽い圧刺激など、普通痛みを起こさないような非侵害刺激が加わっただけでも痛みを生じてしまう状態』画像引用:ペインリハビリテーションこの画像は、痛覚過敏が侵害刺激で「ものすごく痛いと感じる」のに対して、アロディニアが非侵害刺激ですら「すごく痛いと感じる」というのが分かり易い。 例えば...

  • 症状 - 痛みについて - 認知行動療法

    医療・看護で大切な知識である『自己効力感(セルフエフィカシー)』について評価尺度や高め方などを分かりやすく解説しています。また、セルフエフィカシーと疼痛・鎮痛の因果関係についても解説しています。

  • 症状 - 痛みについて - 内因性疼痛抑制系

    この記事では、身体が有している神秘手的側面の一つとしてプラシーボ効果に関与する『内因性オピオイド』について記載していく。オピオイドとオピオイド受容体モルヒネは現在でも最も有効な鎮痛薬として使用されるが、その成分はけしの実から採れるアヘンである。そして、アヘンのことを『オピウム』といい、この名前から「モルヒネと同じような性質を示す物質」の総称として使われる『オピオイド』という言葉ができた。※「オイド」は「~様の」という意味で、つまりは「モルヒネ様の」という意味である。オピオイドが痛みに効くということは、きっとオピオイドを受け取って働くような何らかの仕組みがあるであろうと古くから考えられてきた。そ...

  • 症状 - 痛みについて - 認知行動療法

    この記事では、リハビリ(理学療法・作業療法)でも用いられることのある用語として『コーピングスキル』を開設していく。コーピングスキル『コーピングスキル』とは「ストレスや脅威に直面したとき、積極的に対処し克服しようとする個人の適応力」を指す。痛みが急性痛から慢性痛に移行している場合は、除痛と並行して、「痛い時にはどうする」、「痛みを増悪させないためにはどうする」、「調子が良い時にはどうする」など、コーピングスキルとして痛みに関連する具体的な対処方法を多く身につけることも大切になる。このようなコーピングスキルの獲得によって「万が一痛みが生じたり、悪化しても対処できるのだ」という自信がつけば、不安や恐...

  • 症状 - 痛みについて - 疼痛・鎮痛

    組織損傷が生じると、多くの場合は患部を中心に痛みが発生するが、時として患部から離れた遠隔部に痛みが発生することがある。そして、痛みの原因となる部位と異なる部位に生じる痛みを関連痛(referredpain)と呼ぶ。関連痛は内臓のみならず、関節や軟部組織由来で起こる事も知られている(仙腸関節の関連痛なんかは理学療法士の間では有名かもしれない)。この記事では、そんな「運動器における関連痛」に関しても言及していく。スポンサーリンク内臓の関連痛関連痛は「内臓に問題が生じた際に起こる」ということで有名である。例えば、心臓に問題がある(狭心症や心不全など)なら左肩~左腕に関連痛が生じたり、胆嚢なら右肩に関...

  • 症状 - 痛みについて - 疼痛・鎮痛

    この記事では、リハビリ(理学療法)を実施ておく上で整理しておきたい『急性痛』と『慢性痛』の基本的な知識を、違いも含めて記載していく。痛みとは?そもそも痛みとは何だろう?国際疼痛学会は、痛みの定義を以下の様に記載している。『実質的または潜在的な組織損傷に結びつく、あるいはこのような損傷を表わす言葉を使って述べられる不快な感覚・情動体験である。』Anunpleasantsensoryandemotionalexperienceassociatedwithactualorpotentialtissuedamage,ordescribedintermsofsuchdamageこの定義での重要なポイント...

  • 症状 - 痛みについて - 疼痛・鎮痛

    この記事では、理学療法士・作業療法士の治療対象となりやすい「慢性疼痛」という用語について考えていく。急性痛と慢性痛という分類痛みには様々な分類方法があり、例えば以下の通り。①痛みを症状で分ける分類:アロディニア痛覚過敏自発痛灼熱痛・・・・・・・・・・・など②痛みの原因による分類:侵害受容性疼痛神経因性疼痛心因性疼痛そんな中で、以前より「急性痛」・「慢性痛」という分類が存在する。ただし、急性痛・慢性痛に関しては、どれくらい痛みが続いているかという「期間」で決められていることが多いものの、「期間」について統一した見解は存在しない。※国際疼痛学会は6か月以上持続するあるいは繰り返し発生する痛みを慢性...

  • 症状 - 痛みについて - 鎮痛薬

    普段は「中枢神経感作」という用語を使っているが、「中枢感作」や「中枢性感作」という用語のほうが認知されているようなので、この記事では「中枢感作」という表現を用いてながら理学・作業療法士が知っておくべき疼痛の基礎知識を述べていく。スポンサーリンク脊髄後角は一次・二次侵害受容ニューロンがシナプスする変電所痛み刺激は一次侵害受容ニューロンを伝って、脊髄後角における二次侵害受容ニューロンとシナプスすることで、脳へ痛み情報を送ることになる。この一次侵害受容ニューロンと二次侵害受容ニューロンのシナプスでは、化学物質による伝達で痛み信号のバトンが渡されることのなるのだが、その際の神経伝達物質として使われてい...

  • 症状 - 痛みについて - プラセボ効果

    この記事では私の個人的な体験も含めながらプラセボ効果について解説していく。プラセボ効果とはラテン語の「Iwillplease」にあたる言葉が由来の『プラセボ効果』とは、「これを飲めば絶対に良くなる」と信じて薬を飲んだ場合に、たとえそれが砂糖を丸めたものなど薬理効果を持たない『偽薬』に過ぎなくとも、実際に具合がよくなったり症状が改善したりする現象を指す。そして、この「偽薬によるプラセボ効果」は病院でも治療目的で使われることがある。例えば、不眠を訴える入院患者に対して、薬の連用による薬物依存を防止するため、偽薬(例えばラムネなど)を与えることなどである。スポンサーリンクプラセボ効果を実感したエピソ...

  • 症状 - 痛みについて - プラセボ効果

    この記事では、医療現場のける独特な雰囲気が醸し出すプラシーボ効果である「医原劇プラシーボ効果」について記載していく。また、後半は理学・作業療法士のセミナーにおけるプラシーボ効果の影響についても言及していく。スポンサーリンクプラシーボ効果とはプラシーボ(プラセボ)効果について、簡潔に分かりやすく記載されている文章が『書籍:高齢者の痛みケア』に掲載されていたため以下に引用する。プラセボとは:『プラセボ』あるいは『プラシーボ』という言葉は、ラテン語の「Placebo」に由来し「私を喜ばせるでしょう」という未来形である。つまり「ある物質、または手段で人を満足させること」である。一般的な定義は、「真正の...

  • 症状 - 痛みについて - 疼痛・鎮痛

    この記事では、脊柱の痛み(腰痛や頸部痛など)に対する神経ブロック療法(ブロック注射)について解説していく。神経ブロック療法(ブロック注射)とは?神経ブロックは、外科手術で用いられている麻酔を応用した治療法である。神経ブロックによって、痛みを伝える神経をブロック、すなわち遮断することで鎮痛を図ることが可能となる。※痛みを大脳に伝達する神経の働きを麻酔薬によって一時的に遮断することで、患者は痛みを感じなくなる。神経ブロックで得られる即自的効果は一時的であり、つまりは『麻酔が効いている時間だけしか効果が無い』ということになる。ただし、定期的に繰り返し行うことで、麻酔が効いていない時間帯の痛みも徐々に...

  • 症状 - 高次脳機能障害

    この記事は、高次脳機能障害の一つである『遂行障害』について解説している。遂行機能と遂行障害遂行機能とは以下を指す。日常生活でなんらかの問題に遭遇した際、それを解決していくために動員される、一連の複雑な認知・行動機能の総称『遂行機能』は高いレベルの機能なため、(同じ高次脳機能障害である)注意障害や記憶障害があると、この機能も低下してしまう。でもって、この遂行機能が障害された状態を『遂行障害(遂行機能障害)』と呼ぶ。遂行障害は、「脳卒中の運動麻痺(手足が動かしにくい)」といった分かり易い障害ではないため、周囲の人からは「頼んだことを一つずつしかできないなど、時間がかかり、要領が悪い人」などと漠然と...

  • 症状 - 認知症

    この記事では「アルツハイマー型認知症以外の認知症」として以下の2つを紹介する。・脳血管性認知症・ピック病などアルツハイマー型認知症に対する理解を深めるため、他の認知症も紹介しておくので対比してみてほしい。脳血管性認知症まずは、脳血管性認知症について記載していく。脳血管性認知症とは脳の血管が詰まったり(梗塞)、破れたりして(出血)、結果的には、その血管が酸素や栄養を送っていた脳に損傷が及び、認知症が生じる。つまり脳卒中(脳梗塞・脳内出血)によって生じる認知症ということで『脳血管性認知症』と呼ばれる。脳血管性認知症は「脳には正常な部分と機能が失われた部分が混在するしている」という特徴を持っているこ...

  • 症状 - 身体における様々な症状

    この記事では、浮腫に関して解説している。浮腫とな何か?(腫脹との違い)、浮腫にはどんな分類があるのかなど、興味がある方は観覧してみてほしい。浮腫(むくみ)とは『浮腫(edema)』とは、一般的に『むくみ』などと呼ばれることもあり、以下の様に定義される。「血漿量の増加あるいは減少を問わず、細胞外液、特に組織間液が異常に増加した状態」浮腫(むくみ)は『水腫』とも同義である。念のため、辞書も引用しておく。浮腫とは:細胞外液量、特に間質液量が異常に増加・貯留した状態。通常、間質液が2~3ℓ以上に増加すると、臨床的に浮腫と判定されやすい。体重増加、皮間上から圧迫で圧痕を残すことによって確認できる。~『書...

  • 症状 - 痛みについて - 疼痛・鎮痛

    この記事では、軸索反射について解説していく。軸索反射は、痛みに関与していると同時に、鍼灸や徒手療法にも関与しているので、是非参考にしてみてほしい。スポンサーリンク軸索反射の発生機序以下が軸索反射の機序となる。軸索反射の機序①求心性伝導痛み刺激により侵害受容器から発生した求心性インパルスは、一次侵害受容ニューロンの脊髄側末端部にまで到達する。そして、そこでグルタミン酸・サブスタンスP(SP)・カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)といった神経伝達物質を放出する。※この様に末梢側から中枢側方向への伝導を『求心性伝導』と呼ぶ。軸索反射の機序②逆行性伝導一次侵害受容ニューロンの末梢側(自由神経終末...

  • 症状 - 痛みについて - 内因性疼痛抑制系

    ゲートコントロール理論(門制御理論)は理学療法士にとって馴染みのある用語の一つであり、徒手療法の作用機序の一つとして用いられることも多い。この記事では、そんな『ゲートコントロール理論』について否定的な見解も含めて、分かりやすく簡単に解説していくスポンサーリンクゲートコントロール理論とはゲートコントロール理論とは、心理学者のメルザックと生理学者のウォールが1965年に科学雑誌「サイエンス」に発表した内因性疼痛抑制系における一つの仮説である。※ゲートコントロール理論は「門制御理論」「ゲートコントロール説」「ゲートコントロールセオリー」などとも呼ばれる。日常において「体(例えば手や足)をぶつけて痛み...

  • 症状 - 認知症 - 評価 - 高齢者テスト

    この記事では、高齢者の認知機能検査として『MiniMentalStateExamination(MMSE)』を記載していく。リハビリ職種(理学療法士・作業療法士)や看護・介護の従事者はぜひ観覧してみてほしい。※「HDS-Rとの違い」や「カットオフ値」も紹介している。MMSEとは?MMSEとは、高齢者の認知機能検査として有名な検査である。従って、同じく有名な改訂長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R)と同様に臨床で活用されることも多い。「高齢者の認知機能検査」と表現すると「認知症かどうかの検査」とイメージしてしまいがちだが、若年者も含めて高次脳機能障害全般に実施できる検査であり、以下なども適応...

  • 症状 - 痛みについて - 認知行動療法

    この記事では、『学習性無力感』を考えたセグリマン博士が解釈する『楽観思考』について解説している。セグリマン博士が解釈する『楽観思考』とはセリグマン博士は「楽観思考」を以下のように説明している。楽観思考の本質は、前向きな言葉や勝利をイメージすることにあるのではなく、出来事に対する「原因」をどう考えるかにある。だれでも、何かが起こったとき、その原因を自分に説明しようとする。この「説明の仕方」は個性の一つで、幼いころに形成され、外からの強い働きかけがなければ一生の間ずっと変わらないとされている(あるいはメタ認知を働かせ、自信を俯瞰的に観察することが変化を起こすために重要となる)。スポンサーリンク楽観...

  • 症状 - 認知症 - 症状 - 高次脳機能障害

    この記事では、『高次脳機能障害』について認知症との違いも含めて記載していく。高次脳機能とは脳の機能は以下の3層構造をしている。大脳新皮質(記憶や理解などの認知機能や、理性のコントロール)大脳辺縁系(感情や食欲・性欲などの本能をコントロール)脳幹(呼吸や循環、心臓の動きなど、生命維持に必要な機能をコントロール)そして、『大脳新皮質』が司る認知機能や理性のコントロールといった機能「高次」の脳機能、すなわち「高次脳機能」と呼ぶことがある。スポンサーリンク認知機能に問題が生じる原因認知機能に問題が生じる原因を大まかに分けると以下の4つが挙げられる。※この記事では、高次脳機能障害と認知症にフォーカスして...

  • 症状 - 高次脳機能障害 - 疾患

    この記事では『頭部外傷』という用語について解説していく。頭部外傷(外傷性脳損傷)とは頭部(まれには頭部以外の身体)に外からの力が加わって脳の機能障害が起こることを、『頭部外傷(外傷性脳損傷)』と呼ぶ外力の原因としては以下などが挙げられる。転倒交通事故スポーツ外傷災害暴力・・・・・・などスポンサーリンク頭部外傷(外傷性脳損傷)の症状ご存じのとおり、脳には以下の様に様々な機能が備わっている。生命維持の働き(心拍・呼吸・体温、血圧・・など)意識を保つ働き規則的な睡眠を保つ働き運動・知覚・資格・嗅覚・聴覚の働き言語機能感情・情動の働き学習・記憶・計算・思考の機能判断・決断など従って、頭部外傷によって脳...

  • 症状 - 認知症 - 高齢者 - 高齢者の運動療法

    この記事では、認知症予防に効果があるとされる運動の一つとして『二重課題(デュアルタスク)』にフォーカスを当てて、コグニサイズを記載していく。ただし、二重課題(デュアルタスク)がどの様なものかは端折っているので、「二重課題って何だ」といった所から知りたい方は以下を参照してもらいたい。⇒『二重課題(デュアルタスクって何だ?)』コグニサイズって何だ?コグニサイズとは、国立長寿医療研究センターが開発した『運動課題と認知課題を組み合わせた、認知症予防を目的とした取り組みの総称を表した造語』である。※『cognition(認知)』と『exercise(運動)』を組み合わせてcognicise(コグニサイズ...

  • 症状 - 痛みについて - 疼痛・鎮痛

    この記事では、疼痛と密接に関与しており、尚且つ徒手療法の作用機序としても用いられることもある「神経性炎症」について記載していく。神経性炎症とは神経性炎症とは、一次侵害受容ニューロン(主にC線維)における逆行性伝導(軸索反射・後根反射)によって放出される神経ペプチドによって起こる炎症性症状を含めた様々な作用のことを指す。神経ペプチドには様々な種類が存在するが、一次侵害受容ニューロンの末梢側末端部・脊髄側末端部の両端において疼痛に関与する神経ペプチドとしては『サブスタンスP(SP)』『カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)』などがある。※神経ペプチドには、SPやCGRPといった疼痛に関与する物...

  • 症状 - 痛みについて - 内因性疼痛抑制系

    この記事では、身体における内因性疼痛抑制系の要ともいえる『下降性疼痛抑制系(descendingpaininhibitorysystem)』について記載していく。下降性疼痛抑制系と、その要であるPAG(中脳中心灰白質)下降性疼痛抑制系とは、『中脳中心灰白質(PAG:periaqueductalgrey)』からの下降性出力により、脊髄後角における一次侵害受容ニューロンと二次侵害受容ニューロン間のシナプス伝達を抑制し、痛みの情報伝達をブロックする疼痛抑制機構である。下降性疼痛抑制系に関与するPAGからの下降性出力としては下記の2つである。①ノルアドレナリン系:橋・橋網様体の『橋中脳背側被蓋部(DL...

  • 症状 - 痛みについて - 内因性疼痛抑制系

    この記事では徒手療法のアプローチ(DNICアプローチ)にも応用されることのあるDNIC(広汎性侵害抑制調節)について記載していく。DNIC(広汎性侵害受容性調節)とはDNIC(広汎性侵害抑制調節)とは「痛みが痛みを抑制する現象で、全身のあらゆる部位に加えた侵害刺激(熱刺激、機械適刺激、発痛物質による化学刺激のような多様な刺激)が本来の痛みの情報伝達を抑制する」というものである。DNICにより、痛み信号があちこちから一度に入った時には最も緊急を要する場所の痛みだけが伝わり、他の場所はとりあえず後回しにして痛みが抑えられる仕組みになっていると考えられ、生命を維持していくための優れたしくみの一つと言...

  • 症状 - 痛みについて - 鎮痛薬

    ウサギにワクシニアウィルスを摂取させて炎症を起こし、それに対する生体防御反応として産生された物質を抽出精製した『ワクシニアウィルス接種家兎炎症皮膚抽出液』と呼ばれる成分(商品名はノイロトロピン)がある。※以下はワクシニアウィルス接種家ウサギ炎症皮膚抽出液をノイロトロピンとして記載この成分は、動物実験で下降性疼痛抑制経路の活性化が認められており、人間にも鎮痛効果をもたらす。※ただし、鎮痛薬に関しては珍しく、詳細な機序は未だに不明である。ノイロトロピンの特徴は『急性痛にはさほど効果はないものの、慢性痛には比較的効果が高い』という点である。そのため、『帯状疱疹後神経痛』・『複合性局所疼痛症候群(CR...

  • 症状 - 痛みについて - プラセボ効果

    プラシーボ効果の一般的な定義は下記となる。『プラシーボによって起こされる心理的ないし心身的効果(Plotkin1985)』そして、プラシーボ効果の『プラシーボ』という言葉は、ラテン語の動詞「プラケーレplacere」に由来し、「人を喜ばせる、楽しませる、満足させる」という意味から出発している。しかし残念なことに、現在にいくつか存在している『プラシーボ』の定義は、「治療効果判定の面倒な変数」「医学的なペテンやイカサマ」といったネガティブなイメージと結びつきやすい内容となっている(定義の例えは後述する)。スポンサーリンクプラシーボの定義狭義:「薬理的に不活性な薬物や物質の投与(Shapiro195...

  • 症状 - 痛みについて - プラセボ効果

    「医療的な環境」や「医療従事者が自分に何かしてくれるという信頼感」はクライアントに症状軽減への期待感を発生させることが可能である。文献的にも、初めに痛みの軽減を経験し、その後さらにそれを期待する被験者ではプラシーボによる一貫した痛みの軽減が、迅速かつ確実に条件づけされる(感作される)ことが示されている。期待感はそれが学習されると、関連した刺激に対しても容易に一般化される。肯定的な精神的態度や、特異的なものにしろ、類似したものにしろ、治療的介入が良い結果をもたらしてくれるという期待感は、医療を求める個人にとってはごく普通のことである。そして、痛みの治療における初期の成功は、さらに前向きの方向で期...

  • 症状 - 痛みについて - 痛みと認知・情動

    一般的に情動と言う表現は、「歓喜・不安・苦悶・悲観・驚愕・激怒・恐怖」というような急激に起こされる一過性の強い感情の動きに以下の様な要素が伴った状態を指すことが多い。・顕著な表情・声・行動・自律神経系(発汗・心悸亢進・血圧上昇・呼吸数の増加・ひん尿・下痢などの主として交感神経系の興奮)や内分泌系を通して現れる生理的変動一方で、情動を「動物全般」ではなく「人間」にフォーカスをして考えた場合、「広く動物に共通した喜び、悲しみ、怒り、怖れ、嫌悪感のような本能的な欲求に関わる感情」と、「慈しみや憎しみ、尊敬や軽蔑など人間に独特な感情」や、「その感情によって生じる身体や表情の変化、行動の変化を含むもの」...

  • 症状 - 痛みについて - 痛みと認知・情動

    この記事では、『感覚』『知覚』『認知』という用語に関して、理学療法の分野で一般的に使用されている解釈を中心に記載していく。感覚感覚(sensory)とは、外の環境または身体内に起こった刺激によって生体内の受容器が興奮し、脳の関連領野に情報が伝達され、それが意識にのぼった体験のこと。通常、意識にのぼった程度であり、それがどのような性質で何であるかの情報処理プロセスは含んでいない。知覚知覚(perception)とは、感覚を介して刺激の性質を把握する働きのことであり、感覚を意味づけること。例えば、触覚・圧覚受容器の興奮によって脳に伝達された情報に基づき、その物体が硬いか柔らかいかといった性質を弁別...