この記事では、肘関節におけるヒューター三角(+ヒューター線)をイラストで紹介している。

 

目次

閉じる

ヒューター三角とは

 

ヒューター三角Huter三角とは「肘屈曲位」において以下を結んだ二等辺三角形を指す。

  • 上腕骨の外側上顆
  • 上腕骨の内側上顆
  • 尺骨 の肘頭

 

以下がヒューター三角のイラストとなる。

 

ヒューター線とは

 

前述したように「上腕骨の内・外側上顆」「尺骨の肘頭」を結んだ場合、肘関節屈曲位であれば二等辺三角形になるのに対して、肘関節伸展位では直線になる。

 

そして、この直線をヒューター線Huter線と呼ぶ。

 

以下がヒューター線のイラストとなる。

 

ヒューター線・ヒューター三角の意義

 

肘関節の外傷を評価するにあたって、これらを触診することには以下の意義がある。

 

ヒューター三角(肘屈曲位における二等辺三角形)、ヒューター線(肘伸展位における直線)が乱れている場合は、肘関節(腕尺関節)が脱臼している可能性が高い

一方で、ヒューター三角・ヒューター線が乱れていない場合は、(脱臼よりは)骨折の可能性が高い。

 

もしクライアントの肘関節付近が変形している場合は、ヒューター三角・ヒューター線の概念を用いて視診・触診することで「肘関節(腕尺関節の脱臼」なのか「上腕骨の骨折」なのかを鑑別してみてほしい。

 

 

身体の「○○三角」関連記事

 

以下は、体表に存在する「他の三角」についても解説しているので合わせて観覧してみてほしい。

 

⇒『後頭下三角の位置・役割【後頚部の触診】

 

⇒『後頸三角(外側頚三角)を解説するよ

 

⇒『聴診三角と腰三角の位置・役割【背部の触診】

 

⇒『スカルパ三角(大腿三角)とは? 「構成・通るモノ・触診方法」も解説するよ