この記事では、様々な腰痛体操のうち「腰部安定化運動」を記載していく。

 

腰部安定化運動とは

 

腰部安定化運動とは、体幹のインナーマッスルをを賦活・同時収縮させながらの運動となる。

腰部安定化運動で目的となる筋群(インナーマッスル)は以下などが挙げられる。

・・・・・・・・・・・・・・など。

 

そして最終的には、上記インナーマッスル(更にはアルターマッスルも含めて)全体的に強化していく。

 

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腰部安定化運動の効果判定

 

腰椎安定化運動は即自的な患者の主観的変化を目的としていない場合も多い。

 

なので、即自的効果の判定には「患者の主観」というより「理学療法士の(動作分析などの)評価」に依存する面が大きく、主観的効果の判定は一定期間を設けた上で成されることも多い。

 

※痛みに対して即自的な効果がみられる場合もあるが、効果がみられなくとも「動作が若干改善しているからOK」であったり「一定期間、継続してもらってから効果判定をする」といった効果判定の手法をとる。

 

一定の期間を設けての効果判定では、かりに腰痛が改善されたとしても腰部安定化運動がどの程度腰痛に影響を与えたのか不透明になってしまう感は否めない。

 

ただし、腰部安定化運には一定のエビデンスが存在するのも事実である。

 

 

腰部安定化運動のエビデンス

 

理学療法ガイドラインにおける頸部痛・腰痛における脊椎安定化運動(spinal stabilization exercises)は『推奨グレードB エビデンスレベル2』とされている。

 

急性腰痛に対する脊椎安定化運動は、一般的治療と比べ長期的に効果があり、実施率が高いほど疼痛や機能障害を有意に改善させる。

 

また、慢性腰痛に対しても脊椎安定化運動は、一般的治療や徒手療法、教育指導に比べ、短期的にも長期的にも有効性が示されている。

 

しかし、亜急性腰痛に対しては、脊椎安定化運動の明確な効果は得られておらず、理学療法との比較においても効果に差は認められない。

 

また、再発性の非特異的背部痛に対しては、一般的な運動療法の方が短期間で機能障害を改善し、脊椎の不安定性が症状に関係のない亜急性から慢性の腰痛に対しては,脊椎安定化運動は効果を示さない。

 

さらに、通常の理学療法に脊椎安定化運動を併用しても更なる効果は得られない。

 

しかし、脊椎安定化運動と徒手療法の併用は、亜急性から慢性の腰痛患者の疼痛・健康感・機能障害・活動性に有意な改善を認め、その長期効果が示されている。

理学療法診療ガイドライン 背部痛 P59より

 

 

腰部安定化運動の目的と方法

 

腰部安定化運動の目的は、筋持久力と俊敏性の改善となる。

 

そして、これらの改善によって、腰部に加わる負担が軽減されるというのが理屈上の考えとなる。

 

※すぐにインナーマッスルが疲弊してしまうと、それだけ腰部の負担は高まってしまう可能性がある。

 

※俊敏性が低下すると、予測性姿勢制御が機能せず、外力に対して過剰な負担を強いられてしまう可能性がある。

 

具体的な方法としては以下などが挙げられる。

 

 

上記以外にも、腰部安定化運動は無限に存在する。

 

例えば、Williamsの腰痛体操における「ペルビックチルト」も(考え方によっては、低負荷な)腰椎安定化運動に含まれる。

 

 

インナーマッスル(コアマッスル)の段階的トレーニング

 

腰部安定化運動には、必ずしも強い負荷は必要ない。

 

※例えば、腰痛患者は反射的なローカルマッスルの筋萎縮が認められる場合は、分節的に軽微な負荷(他の分節に筋収縮が派生しない程度の負荷)を加えるなどのトレーニングから開始したりもする。

 

※また、同じ低負荷なトレーニングであってもも筋の収縮様式を変えることで、機能的な筋収縮を促す場合もある。

 

※ただし、これらは療法士の徒手的操作も要求されるので『(自身で簡単に実施できる)体操・運動』というよりは『理学療法』といった側面が強くなる。

 

負荷を上げる際は、「腰痛が悪化しないかどうか」といった患者の主観もヒントとしながら調整していくこととなる。

 

最終的には、巧緻性トレーニング、不意な外乱、固有受容性トレーニングなども取り入れて「予測性姿勢制御能力」や「インナーマッスルとアウターマッスルの協調性」を高めていく。

 

この辺りの詳細は以下の記事で詳しく解説しているので、参照してみてほしい。

 

コアマッスルの段階的トレーニングを解説

腰痛と腰部不安定性の因果関係(腰痛に対する腰部安定化運動の重要性)、予測性姿勢制御についても言及している。

 

腹横筋トレーニングの魅力と限界

ドローインの方法などにも言及している。

 

多裂筋を知らずして『コア』は語れない

対側上下肢挙上運動などにも言及している。

 

バランス運動(トレー二ング)を総まとめ!

もっと応用的なトレーニングとしては、一般的な『バランストレーニング』もアイデアとして該当してくる。

 

 

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以下に腰痛体操をまとめているので、腰痛体操に興味がある方は参考にしてみてほしい。

 

色んな腰痛体操まとめ