この記事では、新書『「びんぼうゆすり」で変形性股関節症は治る!』と、旧著『一生寝たきりにならない体は「貧乏ゆすり」でつくる!』を参考に、変形性関節症に対するセルフエクササイズとして活用できそうな『ジグリング』について解説していく。

 

目次

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 ジグリングとは?

 

ジグリングjigglingとは、日本語に訳すと『貧乏ゆすり』を指す。

 

でもって「貧乏ゆすり」は、日本のみならず海外においても「マナーが悪い」「人前ではしない方が良い」などネガティブな用語としてとらわれがちだ。

 

「貧乏ゆすり」という言葉は、よくない印象があるために、いろいろと聞いて外国人にも問い合わせてみると、「ジグリング」という言葉があるとわかりました。

外国では、子供が脚を震わせているのを母親が見つけると、「ストップ・ユア・ジグリング!」と言うそうです。これが日本で言う「貧乏ゆすり」にあたるのではないかと考え、ジグリングという言葉を学会などでは使っています。

 

ただし、この貧乏ゆすり(ジグリング)は、変形性股関節症であったり、術後(人工関節置換術でなどの人工物を使用した手術ではなく、キアリ骨切り術など自身の組織を利用した手術)のエクササイズとして有効であることが分かってきた。

 

キアリ骨切術とは:

キアリというのはウィーン大学の整形外科の教授の名前である。

でもって、キアリ骨切り術とは、キアリ氏が開発した術式で「臼蓋形成不全のある小児に対して、骨盤を横切してずらし、新たな臼蓋をつくって臼蓋形成不全を治す」という手法である。その後徐々に、成人の臼蓋形成不全にも使用されるようになっている。

 

変形性股関節症の何に対して有効かというと「痛み」に対してである。

 

で、ジグリングによって「関節軟骨が再生される可能性」について著者は言及している。

 

そんな「変形性股関節症の対するセルフエクササイズとしてジグリングを解説した本」が以下の書籍になる。

 

 

ジグリングの方法

 

前述したように「ジグリング」は「貧乏ゆすり」のことなのでイメージはわくと思うが、念のため方法を記載しておく。

 

  1. 椅子に座る
  2. 膝の屈曲角度は90°以内にする。

    (要は膝をある程度手前に引いておいたほうがジグリングしやすいという事)

  3. 足首を動かす力を利用して貧乏ゆすりをする。

 

 

貧乏ゆすりできれば、そこまでポイントは無いのだが、膝の屈曲角度は90°以上のほうがジグリングはし易い(実際に体感すれば、すぐに理解できると思うが)。。

 

 

 

個人的には、無痛で実施で可能であることを前提条件とした上で、同じ座位であっても、少し骨盤前傾位に修正するであったり、股関節を若干外転位(あるいは過度に外転位にする)などを一定期間毎に変えるのも良いのではと感じる。

 

※そうなってくると、内外転(開排⇔閉じる)の動きも取り入れたほうが良いのかと考える人もいるかもしれないが、上下(屈伸方向)の貧乏ゆすりが、股関節の筋収縮なしに(屈曲は足関節底屈筋で、伸展は重力で)行えるのに対して、内外転股関節の筋収縮が加わるので持続的な運度としては理想的ではないし、そもそも骨運動が大きく入ってくるので関節包内への刺激を重要視するジグリングには不向きであると感じる。

 

※関節包内に若干の変化を起こすほうが関節軟骨に対する栄養供給に良い影響が出るのではと感じる(全くエビデンスは無いが、個人的な感触ではということで)。

 

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ではでは、ここから股関節に対するジグリング(貧乏ゆすり)の特徴・注意点・作用機序などなど記載していく。

 

 

特徴① ジグリングは年齢に関係なく効果が出る可能性がある

 

ジグリングによって著者は「股関節の関節軟骨が再生される可能性がある」と述べている。

 

で、80歳であってもジグリング軟骨が再生されたとの報告もある。

これは、年齢に関係なくジグリングの効果が表れる可能性を示している。

 

※この際は、別人の写真と間違えたのかと思い、何度も確認ししたとのこと。

 

最初はレントゲン写真が信じられず、何度も見返し、別の人のレントゲン写真と間違えていないか、日付などを再確認したものです。それは忘れもしない、レントゲンの撮影年月日が2006年年2月8日(軟骨がない状態の写真)と、2009年の1月7日(軟骨が再生されてる写真)でした。

~『書籍:一生寝たきりにならない体は「貧乏ゆすり」でつくる!』より引用~

 

 

特徴② 頻度は多いほど効果的

 

どれくらいジグリングを行えばいいのだろうか?

 

これは一概に示されておず「高頻度であるほど良い」とされている。

 

例えば1日2時間(回数を分けるなどしてもOK)といった具合だ。

 

 

なぜ高頻度が良いのか?① ジグリングはCPMを参考に考案された

 

このジグリングはCPM(足を自動的に動かす機械)が参考にされている。

 

これは現在、下肢術後の可動域低下を予防する目的で使用されるイメージがあるものの、考案したルター博士は「CPMの目的を関節軟骨の再生」としていたようだ。

 

で、ルター博士がなぜ自動的に動かすことが軟骨に良い影響があるという考えは以下の根拠に基づくらしい。

 

呼吸に伴って24時間小刻みに動き続ける胸郭の関節(肋骨の両端)には関節症が起こらない。

 

つまり、呼吸によって24時間小刻みに動きつづける胸郭の関節(肋骨の両端)に変形性関節症がないことから「関節を小刻みに動かしつづけると関節軟骨が再生されるのではないか」と考えに至ったらしい。

 

でこの考えはジグリングが、そっくりそのままジグリングにも採用されている。

 

で、呼吸は24時間、つまり永続的に動いている訳だが、この理屈を参考にするのであれば「24時間ジグリングし続ける」のベストなのだろう。

 

ただ、現実はそういう訳にはいかないので「なるべく高頻度で実施するほうが効果的」という用語が使われている。

 

※目安として1日トータルで2時間というのも良く聞かれる。

 

文献では、動物実験で2時間、3時間、4時間と、いろいろな時間で動かしてグループごとに見てみると、「動かす時間が多くなればなるほど、軟骨の再生は旺盛」という結果報告があります。そして8時間を境に有効性はかなり増加するという論文も報告されています。

「貧乏ゆすり」を8時間行なうというのは、いくらなんでもできない相談ですが、長くすればするほど、効果があるということで、「貧乏ゆすり」がクセになってしまうほどになれば、長い時間行うことも苦ではなくなるかもしれません。

 

で、高頻度に実施するための一つのアイデアとして以下の様なジグリング専用機器も開発されている。

 

 

特徴③ 一般的には6か月から数年で効果が表れる

 

股関節(特に前面)に疼痛が出現している場合、ジグリングをすることによりゲートコントロール作用が働き、即自的に痛みが沈静化されることがある(触覚刺激によって痛みがごまかされる)。

 

ただし、長期的な効果として関節唇や関節軟骨の修復を期待する場合は、6か月~数年の継続が必要と言われている。

 

また、その際は「股関節への負担をいかにかけないか(杖の使用、日常生活の工夫)」も効果が表れるための期間に大きく影響すると指摘されている。

 

つまり、若年者は「股関節には悪いと思うような動作もせざるを得ない環境」に置かれている場合もあり、それでは治りも遅いという訳である。

 

 

つまり、ジグリングのポイントは以下になる。

・最大限ジグリングをする

・関節(関節軟骨)に負担が加わる動作を極力避ける

 

で、負担軽減のために杖の使用を推奨している(高齢者でなければ杖の使用は消極的なため「杖は一時的に使用するだけだから」と説得することもあるらしい)。

 

一方で、筋トレ(例えば股関節外転筋のトレーニングなど)は否定している。

理由が気になる方は書籍を手に取って頂きたい。

 

 

実施条件① ジグリングの実施中や実施後に疼痛が誘発、悪化が起こらないことが前提

 

ジグリング中に疼痛が誘発、あるいは増悪する場合は、効果が得られないと思われる。

 

ただし誤解しないでほしいのは「ジグリングの姿勢(=座位姿勢)を保持した時点で疼痛が出現している状態」であればジグリングの効果が得られないと言っている訳ではない。

 

「ジグリング中に、疼痛が誘発、あるいは増悪される場合」は効果が得られないと言う意味なので誤解なきよう。

 

もし、ジグリングの姿勢で疼痛が出現しているのであれば、その痛みをベースにして、ジグリング中に疼痛が「増悪するか」「変化が無いか」「改善するか」を感じてみてほしい。その際に「増悪する」なら中止、「変化が無い」「改善する」であれば効果が得られる可能性がある。

 

ジグリング中に疼痛が改善する機序に関しては、決して「ジグリング中にどんどん関節軟骨の再生が起こって痛みが和らいでいる」という訳ではなく、ゲートコントロール理論で言われるような触圧覚刺激が痛みをごまかしてくれているからだと思われる(ジグリングが終了後には痛みが元に戻っている人もいるが、一定期間座位保持が楽になる人もいる)。

 

また、関節軟骨が遊離した欠片(デブリと呼ばれる)は関節包内で炎症を引き起こす要因の一つと言われている(なので手術で除去したりもする)のだが、このデブリによる炎症は振動刺激によって鎮静化が起こりやすいとも言われているので、そういう消炎効果も起こっているのかもしれない。

 

いずれにても、ジグリング中に即自的効果が得られる人は、ジグリングを頻回に日常生活に取り入れてくれやすい(重複するが、軟骨再生には高頻度なジグリングが必要らしいので)。

 

一方で「変化が無い」場合は、悪化はしていないので軟骨再生のために継続はしてもらいたいものの、「即自的な改善」というのが起こっていないので運動に対する動機づけが起こりにくく(これをすれば軟骨が再生されるかもしれないという期待しか動機づけにならないため)、継続が難しい場合がある。

 

※ただ、実施後に「歩きやすくなった」別の意味で何らかの好感触を自身で得られた場合は、それが動機づけになるかもしれない。

 

逆に、実施中は疼痛増悪が認められなくとも、実施後に増悪が認められた場合は中止する必要があるかもしれない(ただし、因果関係に関しては十分検証する必要はある)。

 

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実施条件① ある程度、股関節の関節可動域を有している

 

ジグリングの方法は、(後述するが)座位で足をガタガタと揺らす(いわゆる貧乏ゆすり)だけなシンプルな方法だ。

 

で、若年者が簡単に実施可能なのは当然として、変形性股関節症が重度な高齢者あっても、座位が保持できるだけの関節可動域を有していれば実施可能である。

 

 

座位保持か可能なだけの屈曲可動域を有していることはもちろん、更に十分な屈曲関節可動域であったり、他方向の可動域(特に外転)の可動域を有している程に効果があるのではと感じる。

 

これは、「同じ座位でも足を広げた状態であったり、骨盤を前傾した状態であったり、少しバリエーションを変えた状態(臼蓋に対する骨頭の位置を抱えた状態)でもジグリングが出来るから」だと思われる。

 

 

実施条件③ びんぼうゆすりがスムーズにできる

 

若年~中年の方には関係の無い話になるかもしれないが、高齢者の中にはジグリング自体(貧乏ゆすり)自体が、ピンと来なかったり、ぎこちなかったりする。

 

で、「ピンとこない」というのはいわゆる認知機能の影響であり、これが不十分だと、そもそも難しいという事になる(当たり前の話であるが)。

 

また、ジグリングがぎこちなくスローな運動になってしまう方が稀におり、そうなってくるとジグリングのような高振幅な触圧覚刺激が関節包内に加わる訳ではないので、効果があるかは微妙。

 

※後述するが、効果を出すためには高頻度である必要があるのだが、ぎこちない人は「継続しない可能性」が高い。

 

 

注意点! 人工関節がある側にジグリングはしない

 

術後のジグリングもオススメされているが、それはキアリ骨切術後など関節が温存されているケースであり、人工関節に対するジグリングはオススメしていない。

 

※そもそも、目的が軟骨再生であるならば、人工関節がある側をジグリングする意味は無いのだが、それ以外にも弊害があったりするのかもしれない。

 

私が提唱する変形性股関節症の保存療法は、イスに座って症状のある脚で「ジグリング(びんぼうゆすり)」を行うだけです。

年齢や性別に関係なく、お年寄りでもテレビ観賞や読書など、何かをしながら無理なく続けることができ、股関節の温存手術の前でも後でも行うことが可能です。

ただし、人工関節に置き換えた脚では行ってはいけません。

~『引用:「びんぼうゆすり」で変形性股関節症は治る!』~

 

 

ジグリングによる改善機序

 

結論から言うと、ジグリングで関節軟骨が再生する詳しいメカニズムは、まだはっきりとは解明されていないようである。

 

ただ、ジグリングによって股関節の表面軟骨が再生したという事実は確認されているので、臨床で応用する理学療法士・作業療法士としてはそれで十分な気もするが。

 

※これは、別記事『ゲートコントロール理論って何だ?』でも同様な事を述べている。

 

※仮説としては、椅子に座った状態(股関節に機械的ストレスっというか荷重が加わっていない状態)で持続的に股関節が動かされると、その刺激で関節液が循環して関節軟骨に栄養が供給されやすくなるからではないかとなどと言われている。

 

関節軟骨には、血管やリンパ管、神経がなく、栄養は関節液によって補給されています。関節液による栄養補給は関節の運動によって促され、運動を行われないと関節軟骨への栄養が不足し、変形性関節症の発症につながってしまいます。

イスなどに座った状態であれば、股関節に負荷がかからず、股関節周辺の筋肉も十分に緩みます。その状態でジグリングを行うと、持続的に股関節を動かして関節軟骨に栄養が供給され、関節軟骨の再生が促されやすくなると考えられるのです。

 

関節軟骨は、荷重緩衝としての機能や関節運動時の骨と骨との摩擦を軽減し、円滑な動きを生み出す役割がある。

例えば、歩行や走行などで関節に荷重が加わると、関節軟骨は急速に変形し、荷重応力を一様にするとともに骨に伝わる衝撃を緩衝する。また、関節軟骨は100kg以上の荷重が加わり圧縮変形した状態となっても、関節軟骨同士は直接に接触せず潤滑状態を保持することができる。

正常な関節軟骨は表面が白色、平滑で、光沢に富み、弾性を有しており、その厚さは1mmぐらいから最も厚い膝蓋軟骨で5mm程度である。関節軟骨も他の結合組織と同様に細胞(主に軟骨細胞)と細胞外基質(関節軟骨の場合は、しばしば軟骨基質と呼ばれる)からなり、軟骨基質の構成成分の違いによって線維軟骨、弾性軟骨、硝子軟骨に分けられる。その中でも関節軟骨は硝子軟骨であり、血管、リンパ管、神経を有さない点が特徴で、厳密な意味での炎症は生じない。そして、関節軟骨への栄養供給は滑液よりなされ、その方法は関節運動が行われることによりポンプ作用が働き、スポンジが水を吸い上げるように滑液が軟骨基質内へ浸透し、それと同時に古い滑液が排出される。つまり関節軟骨は適度な関節運動によってその栄養状態が保たれ、構造と機能を維持している。

~『書籍:ペインリハビリテーション』より引用~

 

Salter(1980)による兎を対象とした実験で、軟骨修復について研究:

 

大腿骨内側・外側顆にドリルで軟骨欠損(full thickness cuts)を作り、Ⅰ群:不動(固定)、Ⅱ群:間歇的自動運動、Ⅲ群:非荷重委で持続的他動運動に分類し、軟骨再生の変化を観察・比較した。成長し終わった兎では、3週間後の変化としてⅠ群では3%、Ⅱ群では5%、Ⅲ群では44%に軟骨修復がみられた。この研究から、持続的他動運動が軟骨修復に最も良い影響を与えることが証明された。

~『書籍:パリス・アプローチ 実践編―徒手理学療法の試み』より引用~

 

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ジグリングの効果を最大化するためのポイントは

 

ジグリングは「高頻度で実施たほうが効果的である」という点は前述したとおり。

※高頻度に実施するための一つのアイテムとしては以下がなの効きがある点も前述したとおり。

 

また、デメリットとして「即自的効果」ではなく「長期的な効果、すなわち軟骨再生を考えるのであれば半年~数年」を目安にしなければならない点も前述したとおり。

 

で、これらを踏まえた上でジグリングの効果を最大化させるために杖の使用を推奨している。

 

変形性股関節症の予防や治療に関するアドバイスとして「減量」が挙げられることが多いが、これは「少しの減量で、股関節への負担は数倍減るから」だと言われている。

 

で、減量とは別の視点で股関節への負担軽減をはかることが出来るのが「杖(免荷)」なので推奨されている(T字杖の免荷効果に関しては賛否あるが、使用するに越したことは無いだろう)。

 

 

 

総じて著書では、変形性股関節症に対するアドバイスとして以下をあげている。

  • 座っている時はジグリング
  • 歩いている時は杖を使う
  • 減量をする
  • 股関節に負担が加わる動作をしない

 

先ほど、杖の使用をお勧めしましたが、「どうしても杖を使うのはイヤ!」という人、ためらう人には、実はダイエットという手段もあります。

体重を減らせば、自然と股関節にかかっている負担は軽減されます。

体重が1キログラム減ると、片脚立ちした場合、股関節にかかる力は約3キログラム減ります。

 

・・・・・中略・・・・・

 

同じように体重60キログラムの人は、8キログラムのダイエットをめざして成功すれば、杖を使って歩いていることと同じになります。

ただ無理なダイエットはかえって害になることがありますので、何事もほどほどが大切でしょう。

理想をいえば、ダイエットをし、かつ杖を使うことが最も股関節にはいいのですが・・・

~『書籍:一生寝たきりにならない体は「貧乏ゆすり」でつくる!』より引用~

 

 

ジグリング(びんぼうゆすり)のオススメ動画

 

ジグリングに関して、文章だけではピンとこない人も以下の動画を観ればジグリングに関して興味を持ってもらえると思う。

 

 

また、以下はジグリングのための機械となる。実際には、機械を使用せず自身で実施したほうがメリットが多いとは思うが(費用面、場所を問わない、下腿三頭筋の収縮弛緩でむくみ予防などの体循環へのメリットなど)。

ただ、アマゾンレビューにおける使用感としてポジティブな意見が多い。

 

 

で、以下がジグリングの機械のを開発する工程も含めてジグリングを紹介している動画となる。

 

 

 

専門用語が多用されているが、リハビリ職種(理学療法士・作業療法士)であれば、以下の「第41回日本股関節学会ランチョンセミナー」も合わせて観覧してもらうことでジグリングについての理解が深まると思う。

 

 

 

参考・おすすめ書籍

 

この記事で参考にした書籍は以下になる。

 

 

 

 

終わりに

 

最後に『「びんぼうゆすり」で変形性股関節症は治る!』の「まえがき」に記載されている内容を紹介して終わりにする。

 

本書では、ジグリングの効果について述べています。ただし、ジグリングだけを行っても、効果が十分に得られるものではありません。

変形性股関節症の治療では「股関節に過度の負荷を加えないこと」が大前提だからです。

「老化は下半身から始まる」といわれます。下半身から始まった病気が原因で歩行が困難になって、日常生活を送るのもままならなくなってしまう恐れもあります。

人生の後半生を充実して過ごすためには、股関節やひざなど、丈夫で健康な下半身の支えが欠かせません。

変形性股関節症の予防・改善はもちろん、冷え症や脚のむくみの解消など、生活の質を維持・向上させるためにも、本書で紹介する手順に従ってジグリングを試してみてはいかがでしょうか。

 

関連記事

 

以下の記事は変形性股関節症を総まとめした記事になる。

 

⇒『変形性股関節症を解説するよ

 

 

この記事は変形性股関節症へのアプローチの一つとしてジグリングについて記載しているが「股関節の軟骨修復」という意味では関節唇損傷に対するアプローチにもなり得る。

そんな関節唇損傷については以下の記事を参照してみてほしい。

 

⇒『股関節がグラグラ不安定!痛い!「股関節唇損傷」を徹底解説!