この記事では、ヨガとピラティスの特徴について違いも含めて記載していく。

 

ヨガやピラティスは、スポーツ選手のトレーニングや、怪我をした人のリハビリ(理学療法)、健康増進目的のスポーツジムなど、様々な場所で用いられおり、これらについてザックリとでも理解してもらえれば幸いである。

 

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ヨガとピラティス

 

理学・作業療法士の皆さんは、「ヨガ」や「ピラティス」と聞いて、どんなイメージを持つだろうか?

 

何となく「どちらも同じようなもの」といったイメージを持っていないだろうか?

 

しかしながら、ヨガとピラティスでは、目的や呼吸方法などには違いがあったりする。

 

※東洋のヨガ、西洋のピラティスと言われるように歴史も発症も異なる(ただ、ピラティスはヨガも参考に開発されたとされているので、ピラティスに東洋の要素が無いわけではない)。

 

一方で、(皆がイメージしている通り)ヨガとピラティスには共通点も多い。

 

それは身体の芯(コア)を司る体幹インナーマッスルを集中的に鍛えることであり、インナーマッスルを鍛えることで以下の様な恩恵が受けられるとされている。

 

  • 姿勢や身体バランスの維持・強化し
  • 身体の軸を整え
  • 連結する手や足の動きまでしなやかにする

 

インナーマッスルとは、身体の深部にある筋群を指し、持久力がある・姿勢制御に関与するなどの特徴を持った筋とされている。

 

リハビリ(理学療法)でも着目されており、一般的にも「鍛えるほどに姿勢(スタイル)が良くなる」「(どんな活動にも持続的な活動が求められる筋なので)ダイエットに効果的」などと言われて注目されることがある。

 

個人的には、「体幹インナーマッスル(コア)=腹横筋・骨盤底筋群・多裂筋・横隔膜」といったイメージがあったが、雑誌などを読んでいると一般的には腸腰筋がイメージされ易いようである。

 

関連記事

⇒『腹横筋のトレーニングを解説

⇒『多裂筋を知らずしてインナーマッスル(コア)は語れない

⇒『骨盤底筋が尿失禁(尿漏れ)予防に重要な件

⇒『腸腰筋の役割は沢山あるよ

 

ここから先は、ヨガ・ピラティスを個別に分けて、ザックリと解説していく。

 

 

ヨガについて

 

ヨガ(yoga)の発祥の地はインドであり、起源は4000年から5000年まで遡るとされている。

 

また、近年では多くのヨガの達人が自らの身体を通して研究を重ね、ヨガによる様々な効果が発表されている。

 

一口に「ヨガ」といっても、様々な学派が存在し、専門的にヨガを学ぼうとしない限りは(スポーツジムで、ちょっとヨガしてみようかな程度では)、自分が一体どの学派のヨガを体験しているのか分からない人も多いのではないだろうか?

 

※実際、私もよく分からずスポーツジムのヨガに挑戦している。

 

現在、エクササイズとして普及しているヨガは以下の2つとされている。

 

  • ハタ・ヨガ

    ⇒身体を動かすことに主眼を置いているヨガ

 

  • ラジャ・ヨガ

    ⇒呼吸法を中心として瞑想を主眼においているヨガ

 

 

ハタ・ヨガはさらに多くの種類に分かれ、有名なところでは以下などがある。

 

  • アイアンガー・ヨガ

    ⇒解剖学などを基にした、科学的アプローチが特徴なヨガ

 

  • アシュタンガ・ヨガ

    ⇒アクティブな要素を取り入れたアプローチが特徴なヨガ

 

  • ビクラム・ヨガ

    ⇒室温40度、湿度55%で行われるハードなヨガ

    (ホットヨガなる用語もあるが、その様なヨガの元祖。稀に芸能人が汗をかきながら挑戦しているのをTVで見かける)

 

※ただし、上記以外にも様々なヨガが存在する。

 

※っというか細部の違いに言及しだしたら無限の種類が存在する。

 

※これらは徒手療法も、ザックリとであれば数種類に分類できるが、マイナーな学派も併せれば無限に存在するのと同じ。

 

 

ピラティスについて

 

ピラティスメソッド(Pilates Method)は、1920年代にドイツ人看護師のジョセフ・ピラティスが開発したメソッドである。

 

現在では「ピラティス=健康増進」といったイメージが定着しているが、第一次世界大戦の負傷兵のためのリハビリテーションとして当初は用いられていたとされる。

 

※ピラティスメソッドを開発した動機は、ジョセフ自身の虚弱体質の克服であったとされている。

 

※ジョゼフ・ピラティス氏が開発した事から「ピラティス」という名前がついている。

 

ピラティスも、ヨガと同様に呼吸法を活用し、ゆるやかにインナーマッスルを鍛え、「怪我部位」や「機能が衰えた部位」に運動を通して刺激を与え、「筋肉の使い方」や「体の動かし方」を整えることを主眼に置いたメソッドとなる。

 

実際に、ピラティスを通して「故障しにくい体になる」「姿勢維持の軸が強化される」などの効果があり、スポーツ選手も近年、積極的に取り入れる傾向にあったりもする。

 

また、心拍数を上昇させるようなハードな全身調整運動ではないため、無理のない形で行うことができ、年配の人や体を動かす時間のない中高年の人にも適した運動となる(ただし、難易度を上げようと思えば、特別な機械を用いずとも際限なく上げることも出来る)。

 

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ヨガとピラティスの違い

 

ここから先は、ヨガとピラティスの違いを記載する。

 

 

ヨガ・ピラティスの目的の違い

 

ヨガの目的は以下になる。

『独特な呼吸法と動きによって余分な身体の緊張をほぐし、心身のバランスを整えていく』

 

ピラティスの目的は以下になる。

『身体の深部を鍛え、怪我をしにくい、調和のとれた身体作りを目指す』

 

 

ヨガ・ピラティスがエクササイズで重視している点

 

ヨガが重視している点は以下になる。

『ストレッチング主体・身体ほぐしの実践・呼吸法で集中力を養う』

※結果的に冒頭で示したインナーマッスルの強化にもつながるが、直接的にはストレッチングに重点が置かれている。

 

ピラティスが重視している点は以下になる。

『ストレッチング運動とともに骨矯正をしながら、身体の使い方を覚える。』

※脊柱の分節的な動き(脊椎を一つ一つ動かすなど)も重要視する。

 

 

ヨガ・ピラティスの呼吸法による違い

 

ヨガの呼吸法は以下となる。

『腹式呼吸をメインとした呼吸法』

※腹式呼吸で副交感神経を刺激し、リラクゼーションが得られる。

※ゆったりとした音楽を流して、リラクゼーション効果を高める場合もある。

 

ピラティスの呼吸法は以下となる。

『胸式呼吸をメインとした呼吸法』

※例えば、「ドローインをした状態での楽な呼吸」+「呼気に合わせて身体を動かす」など

 

 

ヨガ・ピラティスのメリット

 

ここからは、ヨガ・ピラティスを実施することによるメリットを記載していく。

 

 

ヨガ・ピラティスに共通したメリット

 

ヨガ・ピラティスに共通したメリットとしては以下が挙げられる。

 

  • インナーマッスルが鍛えられ、体幹部分がしなやかに動くようになる。
  • 筋力バランスが(左右前後に)均等に整う
  • 脂肪燃焼が生じやすい、太りにくい身体へ変化する。
  • 歪みが整うので良い姿勢(プロポーションの向上)につながる。
  • 関節が効率よく動く、筋肉が効率よく動員されるので、柔軟性が高まるとともに、一部分のみにストレス刺激が加わることを予防できる。

 

 

ヨガを実施することによるメリット

 

ヨガによるメリットは以下になる。

 

  • 繰り返しの実践で柔軟性が身につく。
  • 呼吸法による集中力アップから、精神の安定にも繋がる。

 

ピラティスを実施することによるメリット

 

ピラティスによるメリットは以下になる。

 

  • 身体の軸が整い、日常生活での動作の向上やスポーツスキルの向上にもつながる。
  • 怪我をしにくい身体が形成される。
  • 姿勢が良くなり、代謝もあがるので脂肪が燃えやすくなる。

 

 

リハビリ(理学療法・作業療法)でも重要視されるコアについて

 

この記事では、体幹のインナーマッスル(コアマッスル)が何度も登場したが、ヨガ・ピラティスというメソッドに関わらず、リハビリ(理学療法・作業療法)でもこれらの要素は重要視されている。

 

そんなインナーマッスル(コアマッスル)については以下の記事で詳しく記載しているので、是非チェックしてみてほしい。

 

インナーマッスル(コアマッスル)の段階的トレーニング